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プレスリリース

膵臓のインスリン産生とインスリン抵抗性の両方を改善する物質を世界で初めて発見—2型糖尿病の治療法開発に大きな光—

'17年11月22日 更新
近年、2型糖尿病などの生活習慣病は増加の一途をたどっており、その対策は急務となっています。生命医科学部の斎藤芳郎准教授らの研究グループは、2型糖尿病で増加する“セレノプロテインP”に着目した研究を行ってきました。セレノプロテインPは、必須微量元素“セレン”を運ぶ大切な役割を担っています。その一方で、セレノプロテインPが増えすぎると、血糖値を下げる働きのある“インスリン”の効果を抑制し(インスリン抵抗性)、血糖値を増加して糖尿病を悪化することが分かってきました。しかしながら、増加したセレノプロテインPの作用を抑制する糖尿病治療薬は開発されていませんでした。

斎藤芳郎准教授らは、セレノプロテインPに結合するタンパク質(抗体)を複数作成し、その中からセレノプロテインPの作用を抑制する“中和抗体”を同定しました。セレノプロテインPが増加している糖尿病モデルマウスに、中和抗体を投与した結果、インスリンの効果(インスリン抵抗性)が回復し、糖尿病の改善効果が見られました。さらに、増加したセレノプロテインPが、膵臓のインスリンの産生自体も抑制して糖尿病を悪化することが世界で初めて明らかになりました。中和抗体がインスリン産生も改善することも見いだしています(右図参照)。

糖尿病の発症・進展に、インスリン産生とインスリン抵抗性が深く関わっていることが知られています。本研究から、セレノプロテインPの中和抗体により、インスリン産生と抵抗性の両方を改善して、複合的に糖尿病を治療できると考えられました。今後、糖尿病を治療する医薬品へと発展することが期待されます。

この研究は、金沢大学との共同で行われ、日本学術振興会科学研究費補助金および日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けて実施されました。この研究成果は、英国Nature Publishing Groupのオープンアクセス科学誌「Nature Communications」に2017年11月21日(英国時間午前10時)に掲載されました。

※研究内容の詳細は、別紙(PDF)をご覧ください
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お問い合わせ先
【研究に関するお問い合わせ】
同志社大学 生命医科学部 システム生命科学研究室 准教授 斎藤芳郎(サイトウ ヨシロウ)
TEL:0774-65-6258     E-mail:ysaito@mail.doshisha.ac.jp