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文部科学省「大学教育・学生支援推進事業(大学教育推進プログラム)」
に関わるお知らせ

文部科学省大学教育・学生支援推進事業【テーマA】大学教育推進プログラムシンポジウム
2009年度「未来を切り拓くPBL―「教育」の壁を越えて―」

開催報告

文部科学省大学教育・学生支援推進事業【テーマA】大学教育推進プログラムに係るシンポジウム、「未来を切り拓くPBL-「教育」の壁を越えて-」が2月20日(土)、今出川キャンパスの明徳館21番教室で120名以上の参加者(シンポジウム参加者内訳 [PDF 420KB])を集めて、開催されました。

冒頭の挨拶では、田端 信廣 副学長より、プロジェクト科目導入の背景・経緯とこれまでの本学の取組について説明があり、プロジェクト科目を同志社大学の教育の柱に据えながら、PBL教育の方法論整備を様々な角度から問い直し、精緻化していきたい、と今後のPBL研究の一層の発展への期待が述べられました。
開催報告
引き続き、PBL推進支援センターの設置報告と本シンポジウム開催の趣旨について、山田 和人 氏(PBL推進支援センター長・プロジェクト科目検討部会長、同志社大学 文学部 教授)より詳細な報告が行われました。教養教育でPBLを実践する意味を再考する中で、「プロジェクト・リテラシー」の養成と、PBLの更なる発展・進化のために多様なPBLについての方法論的な検証が必要であるとの考えに至り、プロジェクト・リテラシーの育成方策を新たな教養教育論として学内外に発信し、課題探求能力を備えた21世紀型市民を育成することを目的に、昨年11月1日にPBL推進支援センターが設置されました。本シンポジウムも、PBL推進支援センターの事業の一環として企画されたものです。説明の中で、山田 和人 氏は、本シンポジウムが多様な教育機関において実践されているPBLを発信する機会となり、課題を共有する場になることを期待していると述べられ、さらに、センターが教育の内にある壁を克服し未来を切り拓いていくPBLの推進に一層努めることを宣言されました。
第1部では、京都市行政のトップであり、また教育行政の専門家でもある門川 大作氏(京都市長)をお迎えし、『京都市から見た地域連携教育の可能性』と題した講演が行われました。歴史・伝統・文化等様々な都市特性を持つ京都市には、特色ある多種多様な大学等が集積し、大学コンソーシアム京都の設立、キャンパスプラザ京都の設置をはじめ、全国に先駆けた京都市の取組や京都のまち全体がまるごと大学、すべてが学びの場として、京都ならではの学びの可能性について話されました。また、100年に一度の金融経済危機について、今こそ、ピンチをチャンスに変えてきた京都のまちは、未来を切り拓けるとの力強いメッセージをいただきました。
開催報告
現在の教育についての課題としては、大学、学校の学びと社会生活・日常生活、地域生活との乖離と学校で学んだことが生きて働く力となっていないことの二点を挙げられました。その解決のため、大学と社会、小中高との間も含めて、社会との壁を低くし、社会に出てから後伸びする開かれた教育が必要であり、このPBLの取組への期待を語られました。更に、京都は、自然、芸術、宗教、環境、観光、ものづくり、物語づくりといった都市特性があり、大学がそれらをいかに融合していただくかが、京都の、日本の強みであり、このPBLでの実現を希望されました。また、この度、同志社大学PBL推進支援センターの評価委員に就任されることに触れ、お互いが自らを振り返り、互いに評価し、評価される、足りないところを補い合う評価を目指したいと抱負を語られました。講演では、『共汗』、『人間浴』、『胆識』など、ユニークでとても重要なキーワードが幾つも提示され、参加者は、深く頷いていました。
第2部では、初等教育から高等教育に至る幅広いPBLの実践事例の報告が行われました。環境を題材に扱った演劇を教育の中に取り入れた試みを行った京都市立朱雀第二小学校と同志社大学の事例、生徒の自主性を促す先進的で意欲的なPBLに取り組んでいる大阪桐蔭中学校・高等学校の取組事例、わらべうたの伝承に取り組んだ同志社小学校と同志社大学の事例、の3つの事例報告が行われました。大阪桐蔭中学校・高等学校の事例報告では、PBLに取り組んだ生徒より報告発表が行われ、将来をしっかりと見据えた発言に、会場の参加者は感心することしきりで、大阪桐蔭中学校・高等学校の高い教育水準とともに、生徒一人一人を大事にしていこうとする教職員の深い愛情を感じました。
休憩を挟み、第3部は、『京都の文化を考える』と題し、同志社大学生によるパネルディスカッションからスタートしました。パネリスト全員が、プロジェクト科目の受講生で、1年間を通じて京都の産業や伝統、文化に関わるプロジェクトに取り組んで来た成果(成長)とその中でぶつかった課題や悩みについて、活発に議論されました。司会から運営に至るまで、全てを学生に委ねたディスカッションでしたが、アンケートでは、学生の本音を聞けて面白かった、との大変好意的な意見も頂きました。
開催報告
シンポジウムでは、冒頭に、中村 尚五 氏(東京電機大学情報環境学部 教授)より、理系大学における豊かなPBLの実践経験より、現代の大学が抱えている問題や課題、その対応状況について、問題提起を行って頂きました。東京電機大学情報環境学部では、こうした現代の学生の問題(多様な学生、学力低下、精神面の弱さ)、大学の問題(カリキュラムの問題、教員の意識)に対するひとつの解答として、PBLによる技術者養成に積極的に取り組んでおられ、社会人基礎力の醸成、基礎学力の重要性に対する認識、知的好奇心の高揚をはかっています。中村 尚五 氏の講演に引き続き、第2部の事例報告者と、堤 晶子 氏(大阪桐蔭中学校・高等学校 教育相談室長)にもご登壇いただき、山田 和人 氏の司会のもと、『「教育」の壁を越えて』と題して、教育機関の連携における課題、PBL実践における課題を抽出しながら、教育機関の壁とは何か、どうすればその壁を越えられるかをテーマにしたシンポジウムが行われました。シンポジウムでは、生徒の立場、教師の立場、学校経営側の立場、あるいは、小学校、中学校、高等学校、大学と、それぞれ違う角度からの意見を伺うことができ、大学との連携における受け入れ態勢、カリキュラムや指導要領の縛り、周りの教職員やステークホルダーとなるPTA等の理解・協力、成果の測定方法、評価方法など、たくさんの課題が明らかになりました。会場からも質問があり、予定を15分ほどオーバーするほどの活発な意見交換が行われました。

今回のシンポジウムも、盛り沢山な内容であり、その結果、質疑応答の時間を充分に取ることができなかった点で課題を残しましたが、ご協力いただきました講師の先生方、生徒・学生の皆さんのお陰で、とても充実した内容のシンポジウムとなりました。また、大学関係者だけでなく、初等・中等教育等、多様な教育機関、あるいは企業や市民の方の参加を得られた点は、『「教育」の壁を越えて』と題した狙いの通りとなり、PBLへの関心の高さ・期待をひしひしと感じることができました。今後も、大学だけでなく、多様な教育機関や、企業、地域との連携を重視して、シンポジウム等の諸活動を展開していきますので、引き続き、皆様のご支援、ご協力を賜りますようよろしくお願い申しあげます。

シンポジウムの成果

同志社大学では、プロジェクト科目を2006年から開講しています。本科目の最大の特徴は、テーマの公募制と往還型地域連携モデルの構築にあり、教育プログラムとしては、全学共通教養教育科目に設置されている数少ないPBLの試みと言えるでしょう。PBLは、理工系、医療・看護系、情報系、社会学系の専門科目の中に導入されることが多いのですが、我々が実践している教育方法は、PBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)をベースにした学生主体の社会連携型のチームPBLです。2006年度の現代GPにも採択され、昨年度末までPBLをめぐるシンポジウムや報告書、調査訪問、PBL研究会の活動等を行ってきました(『公募制のプロジェクト科目による地域活性化取組報告書―往還型地域連携活動のモデルづくりを目指して―』2009年3月/『PBL研究会 報告書』2009年3月)。その過程において、豊かな沃野としてのPBLの教育力を実感しています。

その試みは、2009年度「プロジェクト・リテラシーと新しい教養教育~課題探求能力を育成するPBL教育の方法論的整備~」として引き継がれ、続けてGPに採択されました。前回が地域連携教育であったのに対して、今回は、教養教育PBL(プロジェクト科目)が目指すプロジェクト・リテラシーの育成を掲げ、PBL推進支援センターが昨年11月に発足し、PBLの普及と発展のために活動を開始しています。本センターでは、学内のPBLとの連携を図るとともに、PBLの全国的な教育・研究ネットワークを構築しようとしています。PBL推進支援センターの下にPBL推進協議会を設置し、PBLの教育方法の研究・教育効果の測定・評価指標の策定等を目指しています。本協議会では、前回のGPの取組において設置されたPBL研究会をさらに発展させ、PBLの質的な向上を目的とする研究活動の母体として、規模の拡大を図っています。

PBLという教育手法が、教室内、キャンパス内に止まらず、地域や社会との繋がり、連携の中で、非常に大きな刺激を受けた学生が、自ら問題を発見し、課題を探究していくことができる力を身に付けてくれることを期待しています。そして、PBLに関わる教職員、そして協力者、広く市民の協力を仰ぎ、それを力にしながら推進支援センターとしてPBLの普及・発展のために努めていきたいと思います。

今回は、PBL推進支援センター設置の趣旨を活かした第1回目のシンポジウムであり、『未来の切り拓くPBL―「教育」の壁を越えて―』というテーマを設定いたしました。第1部では、本センターが、地域や社会との連携を一層、強固なものとし、より多くの方々との連携を目指していくという位置付けから、京都市長門川大作氏の基調講演「京都市から見た地域連携教育の可能性」というテーマの基調講演は時宜を得た企画となりました。

第2部の事例報告1は、京都市立朱雀第二小学校で、学生主体のPBLが、どのように活かされるのか、学生を受け入れる公立小学校の現状から問題提起がなされました。事例報告2では、大阪桐蔭中学高等学校で、プロジェクトワークというユニークな教育プログラムを履修している中学生、高校生による発表と担当教員の事例報告がなされました。そして事例報告3では、同志社小学校と同志社大学の学生が連携して実施した小大連携のPBLの試みについての事例報告がなされました。これらの事例報告を通して、小、中、高、大の教育機関の壁を越えて一つのPBLの広がりを目指したいというPBL推進支援センターのコンセプトを示すことができました。

第3部では、学生パネルディスカッション「京都の文化を考える」を企画しました。プロジェクト科目受講による自主的なパネルディスカッションであり、学生の成長度をシンポジウムのなかで実験・実証する機会として開催されました。

最後にシンポジウムを企画しました。「『教育』の壁を越えて」というテーマには、大学と中高と小学校が取り組んできたプロセスで、いわば横断型のPBLという教育手法が従来の教育のカリキュラムや教科の考え方と異なっているために、それを導入・実行しようとすると、様々な形で軋轢や衝突があり、先に進むことができないというような困難も伴ってきますが。そこで、そういう悩み、課題をお互いに共有していくことによって、そのカリキュラムや教科・学校運営の壁を乗り越えていくこともできるのではないでしょうか。しかも、その壁は必ずしも外側にあるだけではなく、壁は内にもあるのではないでしょうか。いつの間にか無意識のうちに、我々自身が、教育に対するある種の枠組みを設定してしまっているという面もあるのではないでしょうか。外側の壁、内なる壁、その壁を見つめ、それを克服していきながら、そして我々自身の未来を切り拓くPBLが、社会の未来を切り拓いていくPBLとして大きな広がりを持って推進されていくように尽力していきたいと思います。

今後への反映

PBLという教育手法の根底には、学生をどうとらえるのかという教育の原点に関わってくる問題があります。つまり、PBLにおいては、学生は育てられる存在ではなく、むしろ自ら育っていく主体として学生をとらえるべきであると本センターでは考えています。学生の自律的・主体的な学びを深化させていくためにPBLの教育・研究のネットワークを拡大させることで、共通の議論の場を提供していく必要性を痛感しています。

PBL推進支援センターでは、学内外のPBL推進機関との教育・研究の連携をさらに深め、情報公開を広く行うためにPBL通信を継続的に発行していき、さらにPBL推進協議会の活動を通して、PBLに関する教育方法の研究、教育効果の測定、評価指標の策定を進めるとともに、その普及と発展のために、その規模の拡大と情報発信のためのブックレットも発行していく予定です。また、こうした成果を総合する場として、シンポジウムや協議会、また、市民公開型教職員協同講習会、プロジェクト・リテラシー講習会などを開催することによって、PBLの推進を加速していきたいと考えています。今回のシンポジウムでも明らかになったように、地域や社会との連携は今後も大きな課題です。

PBLに携わりますと、教員・職員・大学院生・学部生が一体になって運営すべきであるということがより明確になってきます。また、評価についても、従来とは異なるプロセス評価が必要であり、それをいかに可能にするのか議論しなければなりません。それは、PBLの質的な向上を目指す上では避けては通れない課題です。「PBLとFD・SD」「教育効果の測定」「評価指標の検討」「PBLと人材育成」などの課題に取り組み、その成果をシンポジウムや協議会、各種リーフレット・ブックレットなどで多角的・多層的に取りあげていきたいと考えています。

アンケート結果について [PDF 420KB]

文部科学省大学教育・学生支援推進事業【テーマA】大学教育推進プログラムシンポジウム
2009年度「未来を切り拓くPBL―「教育」の壁を越えて―」<終了しました>

2009年度に文部科学省「大学教育・学生支援推進事業【テーマA】大学教育推進プログラム」に採択されました「プロジェクト・リテラシーと新しい教養教育」に係るシンポジウムを開催します。

シンポジウム終了後に開催いたしますレセプションも合わせて、是非ご参加ください。

参加ご希望の方は、2月15日(月)までに、E-mailまたはFAXにより、下記問合先へお知らせ下さい。

※PDFが開かない方は下記の画像を参照してください
ポスター画像(表) [JPG 564KB]
ポスター画像(裏) [JPG 320KB]

ポスター

※画像をクリックすると、拡大版がPDFで開きます。

日時2010年2月20日(土)13:30~17:45
場所同志社大学 今出川校地 明徳館21番教室
(京都市営地下鉄烏丸線 今出川駅下車)
アクセスマップ(今出川キャンパス)
キャンパスマップ(明徳館)
参加費入場無料(レセプションは有料)
プログラム 13:30~13:40挨拶田端 信廣(同志社大学 副学長・文学部教授)
13:40~14:00報告山田 和人(同志社大学 PBL推進支援センター長・文学部教授)
「PBL推進支援センター設置報告とシンポジウム開催の趣旨」
第1部
14:00~14:30基調講演門川 大作(京都市長)
京都市から見た地域連携教育の可能性
第2部
14:30~15:00事例報告1小学校における試み~小大の取組みとして
京都市立朱雀第二小学校 × 同志社大学
15:00~15:30事例報告2生徒・教諭による報告~中高の取組みとして
大阪桐蔭中学高等学校
15:30~16:00事例報告3大学生による報告~小大の取組みとして
同志社大学 × 同志社小学校
16:00~16:15休憩
第3部
16:15~16:55学生による
パネルディスカッション
京都の文化を考える
司会:同志社大学2009年度プロジェクト科目受講生
16:55~17:40シンポジウム「 教育」の壁を越えて
シンポジスト:東京電機大学情報環境学部
中村 尚五 教授 ほか
17:40~17:45あいさつ山田 和人(同志社大学 PBL推進支援センター長・文学部教授)
18:00~19:30レセプション会場:寒梅館1階 Hamac de Paradis
参加費:4,000円
主催PBL推進支援センター
申込方法 参加申込書を下記からダウンロードし、ご記入のうえ、2010年2月15日(月)までに、教務課へお申し込みください(メール又はFAXにて受け付けします)。
※先着200名受付

参加申込書 [PDF 164KB]参加申込書 [JPG 320KB]
※プリントアウトしてお使い下さい。
お問い合わせ先同志社大学教務課 
TEL:075-251-4630
FAX:075-251-3064
E-mail:ji-pbl@mail.doshisha.ac.jp

※『プロジェクト・リテラシーと新しい教養教育』についてはプロジェクト・リテラシーと新しい教養教育をご覧ください。
※プロジェクト科目の詳細な取組についてはプロジェクト科目(オリジナルサイト)をご覧ください。