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同志社時報

最新号

同志社時報154号 表紙

最新号 第154号
2022.10 発行

同志社時報は、学校法人同志社が年2回(4月・10月)発行している機関紙です。

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ピックアップ記事

プロ棋士 徳田拳士さん

プロ将棋棋士
徳田拳士 (とくだ けんし)さん

1997年山口県生まれ。2020年、同志社大学経済学部卒業。2009年度、第34回小学生将棋名人戦優勝。中学1年で日本将棋連盟のプロ棋士養成期間、新進棋士奨励会に入る。2018年4月、三段リーグ入り。2021年、三段リーグ8期目で15勝3敗の成績を収めてリーグ2位となり、2022年4月1日付で四段に昇格、山口県出身者で初のプロ棋士となった。小林健二九段門下。

新四段誕生!
無限の可能性を秘めた盤上でひとりで戦う醍醐味に生きる

同志社から将棋のプロ棋士が誕生しました。学生時代も奨励会で研鑽を積み、本年4月、四段に昇格したばかり。将棋の魅力と今後の抱負を伺いました。

奨励会と学業を両立させて小学生時代からの夢を実現

プロ将棋棋士 徳田拳士 (とくだ けんし)さん
──
将棋を始められたきっかけをお聞かせください。
徳田
小学校に上がる前、父と祖父の対局をたまたま目にして、物珍しさから興味が湧きました。最初は祖父に教えてもらったところ数カ月で勝てるようになってしまい、地域の将棋教室に通うように。そこで強くなってからは、全国優勝を経験された県内のアマチュアの方に教えていただきました。
──
プロ棋士を目指された経緯を教えてください。
徳田
小学生の間は小学生将棋名人戦の優勝が目標でした。6年生で優勝できたので、卒業時にはかなり明確に棋士を志していました。ずっと将棋に触れてきたので他の道をあまり考えなかったし、山口県出身の棋士は当時いなかったので周囲の方たちの応援もありました。私は子どもの頃から大の負けず嫌い。腕力では大人に勝てないけれども、将棋なら子どもでも大人に勝てるところも嬉しかったのかなと思います。なかなか自分の思うように指させてもらえない点も却って面白かったです。当時はまだAI将棋より人間の方が遥かに強かったので、一から十まで自分の力で考えるところも、それはそれで面白い時代でした。
──
中学入学後、奨励会に入られました。
徳田
自然な感じで入会しました。好きなことに打ち込むのを両親も応援してくれました。奨励会では月2回、大阪に通い、既定の成績を収めて昇級・昇段するために、ひたすら対局を繰り返しました。
──
奨励会は非常に厳しい世界と聞いています。
徳田
入会するにはプロ棋士の弟子になって推薦を受けるか、大会で好成績を納めて入会試験を受ける必要があります。大人を含めた大会で優勝できるぐらいの、かなりの棋力がないと入会は難しいです。入会後は6級からスタートし、三段リーグの上位2位以内に入れば四段に昇格してプロになれます。ただし21歳までに初段、26歳までに四段になれなければ強制退会という規定があります。規定の年齢以前でも、力に限界を感じたり大学受験をきっかけにしたりして辞める方は少なくありません。入会後、四段になれるのは10人に1人ぐらいでしょうか。
──
そのような厳しい世界に身を置きながら、大学にも進学されました。
徳田
プロになれなかった場合の将来も考えたし、いろいろな世界を知っておきたい気持ちがありました。学生時代は奨励会に通いながら、サークル活動やスポーツにも打ち込みました。ヒーローショー同好会というサークルでは仮面をつけてショーをしながら地域との交流を図ったり、友人が増えるにつれてダイビングやフットサルにも手を広げたり。ずっと将棋に打ち込んでいたら知り得なかった世界を経験できたし、多様な人脈を築けたことも財産です。それでも将棋を続けてきたので、やはり自分は将棋が好きなんだなと再認識もできました。奨励会で成績が伸びずに焦った時期もありましたが、自分が会社員になる姿が想像できず、他の道は何も思いつかなかったので、就職活動もしませんでした。

若さを生かし20代でのタイトル獲得を目指す

プロ棋士 徳田拳士さん
──
現在はどんな将棋をされるのですか。
徳田
将棋には大きく分けて二つの戦法があります。飛車をそのままの筋に据えて戦う「居飛車」と、飛車を横に振って使う「振り飛車」です。どちらも魅力的な戦法ですが、振り飛車はどちらかというとカウンター狙いの将棋。私は自分から攻めるスタイルが好きなので、居飛車の方が好きです。
──
プロになられた今、将棋の魅力をどう捉えておられますか。
徳田
毎日これだけ多くの公式戦が行われていますが、最後までひとつとして同じ内容はありません。例えば一つの局面に正解は一つではなく、いくつか同程度の正解手が存在します。盤をぱっと見たときに三つから五つぐらい、違う手が見える。その一つずつの手に対して、相手もいくつかの選択肢を持っている。樹形図のように先の手が広がっている。三手先、五手先を読むだけでも、実際は何百何千という変化が広がっています。そこに無限の可能性があることと、勝敗のすべてが自分の責任によるところが面白いです。また強い駒や弱い駒があるのに、将棋には必勝法があまりないんですね。そういう意味で、ゲームとしての完成度の高さを強く感じます。現代はAI将棋の方が断然強く、ほとんどの棋士がAIを基に研究するようになっています。でも人間はミスをするし、ミスがあるからこそ面白い展開になる。自動車の方が速く走れるけど、陸上競技の方が面白いのと似ているでしょうか。
──
人生で大事にしていることは何ですか。
徳田
自分が興味を持ったことは、なるべく何でもやってみることです。人生は楽しんだもの勝ちだと思っているので。
──
今後の目標と抱負を教えてください。
徳田
棋士になった以上はタイトルの獲得を目指していくものだと思っています。遠い道のりではありますが、棋士は20代が最も伸びると言われているので、20代のうちに何か一つ、結果を残したいですね。経験を重ねるごとに磨かれる技術や能力もありますが、棋士には反射神経や記憶力が重要なので、体力的な限界が来る前にまず結果を出したいです。王様を寄せる速さ、早い段階で読み切る力、取捨選択の精度などをもっと伸ばしていきたい。今後は長い年月にわたって現役を続けていくことになるので、一つずつの勝敗に一喜一憂せず、毎年新しいテーマを見つけていくなど、長いスパンで物事を見る姿勢も大事になってくるのかなと思っています。
(2022年6月20日、大阪市にて)

目次

第154号(最新号)|2022.10
新島 襄の言葉
経済は金をも労力をも消した力が、
ききみ(効き目)を持たなければならぬ。
ききみの好(よ)きが経済なり。
表紙裏

口絵
法人『2021年度同志社総長賞』
大学『新入生歓迎講演会』
女子大学『佛教大学との小学校教諭免許状課程履修に関する協定を締結』
中学校・高等学校『球技大会』
香里中学校・高等学校『高等学校1年生・中学校1年生オリエンテーション』
女子中学校・高等学校『遠足』
国際中学校・高等学校『高校生 球技大会』/『中学生 花の日礼拝』
小学校『校祖墓参』
国際学院初等部:『1年生 初めての校外学習』
国際部:『DISK Gardening Elective』
幼稚園『校祖墓参』/『花の日礼拝』

私の志
無限の可能性を秘めた盤上でひとりで戦う
醍醐味に生きる
新四段誕生!
徳田拳士さん
4
理想は共生社会の実現
輝く私たちを見て意識改革を
日本の司令塔
柳本あまねさん
6

座談会
同志社の金融教育
~現状と課題~
大倉真人/井出教子/藤井宏樹/酒井由行/吉田恵都子8

特別寄稿
同志社大学商学部100周年記念
~写真とともに見る同志社大学商学部前史~
同志社社史資料センター18

新刊紹介
新島学園ものがたり
~新島襄の志を継ぐ同志たち~
本井康博著25
包括的な支援体制のガバナンス
実践と政策をつなぐ市町村福祉行政の展開
永田祐著25
手塚治虫は「ジャングル大帝」にどんな思いを込めたのか
「ストーリーマンガ」の展開
竹内長武著26
日本とアジアの民主主義を測る
アジアンバロメータ調査と日本の21世紀
池田謙一編著26
トランプvsバイデン
「冷たい内戦」と「危機の20年」の狭間
村田晃嗣著27
実践 埋蔵文化財と考古学―発掘調査から考える―水ノ江和同著27
美学の数理―美の消費と芸術の生産―落合仁司著28
愛の讃歌としての経済浜矩子著28
近世東地中海の形成
―マムルーク朝・オスマン帝国とヴェネツィア人―
堀井優著29
日本企業に入社した外国人社員の葛藤
日本型雇用システムへの適応とキャリア形成の実際
鈴木伸子著29
経験論の多面的展開
―イギリス経験論から現代プラグマティズムへ―
加賀裕郎・新茂之編著・下嶋篤・小川雄・大槻晃右・阿部康平他著30
パナソニックのグローバル経営
仕事と報酬のガバナンス
石田光男・上田眞士編著・樋口純平他著31
コロナ後の京都観光文化力ガイド山上徹著31
源氏物語桐壺巻論吉海直人編32
台本からたどる小津安二郎宮本明子著32

建物案内
致遠館(同志社大学)33
万象館(同志社中学校・高等学校)34

同志社の逸品
同志社の逸品 京都看病婦学校で使用されたテーブル付き木製長椅子同志社社史資料センター35

同志社ナウ
第24回夏季デフリンピック(空手「男子形」)で銅メダル獲得大学 スチューデントダイバーシティ・アクセシビリティ支援室37
体育会サッカー部 天皇杯に出場、41年ぶりに1回戦突破!
Jリーグ名古屋グランパスと対戦
大学 体育会サッカー部38
京たなべ・同志社スポーツクラブ
レスリングサークル「同志社レスリングクラブ」全国大会優勝!
大学 京田辺地域連携推進室39
産学連携(イオン亀岡店での取り組み)倉橋 優子40
TAMKANG×DOSHISHA Letter Exchange Project
~台湾 淡江高級中学との文通プロジェクト~
皆川 祥吾41
体育祭 三年ぶりの学校開催で再認識したこと 水口 賢司42
同志社女子中学校二十一年度、修学旅行の取り組みについて木村 裕行43
コロナ禍の取り組み西田喜久夫44
同志社国際学院初等部(DIA)の校外学習
~学習と実際のつながり~
岡田 智明45

私の研究・私の授業
「地の塩」たる人間を育むための授業改革を目指して勝又 悦子46
『三点測量』と私の研究中野 幸男48
文学研究から文化研究へ田口 哲也50
楽しい顔研究竹原 卓真52
コロナ禍の中の日本語教師養成の現場より山本由紀子54
―「道草教育」の視点から見直す授業づくり
―算数授業の図的表現に必要感を
南  大我56


同志社クローズ・アップ
同志社創立150周年記念事業「同志社・新島かるた」と「同志社オリジナル賛美歌」法人事務部 創立150周年記念事業事務室58
「人一人ハ大切ナリ」を体現するダイバーシティ推進を目指して
―同志社はあなたを大切にしていますか―
阪田真己子60
オンライン交流トークへの期待と課題篠宮 圭爾62
京都の食文化を絶やさない「すぐき漬けプロジェクト」
  • 正規の課程からはみ出したものにこそ本質があるかもしれない
沼田 和也64
繋真館開館後、1年を迎えて柳井 孝太66
高二修学旅行〜二年半ぶりの校外学習を通して〜草場 理志68


お知らせ
新型コロナウイルス感染症に伴う在学生支援募金についてのお願い70
ハリス理化学館同志社ギャラリー展示ご案内71
新島旧邸公開のお知らせ72
女子教育を彩る部活動73

編集後記74

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