ファーマラボEXPOは、医療・医薬品の最新の研究開発に必要な製品や技術が一堂に出展される展示会で、その中でアカデミックフォーラムはアカデミア発の先端の研究と技術に関して社会連携を探る重要な場となっています。今回もイベント全体で3万人以上の来場者がありました。
本学からは、2名の研究者が出展し、最新の研究について発表しました。
森田有亮教授(生命医科学部)は、長期にわたる細胞活性の維持や生体内環境の構築を可能とする骨・軟骨再生、創傷治癒に適した新規スキャホールドを紹介しました。
白浜公章教授(理工学部)は、マルチモーダル医療データの高度な組織化のためのAIアプローチを紹介しました。
多くの方々に本学ブースにお越しいただき、研究者と来場者の間で活発な議論が交わされ、実用化に向けた今後の連携への展開が期待されました。
研究内容にご興味のある方は、是非、リエゾンオフィスまでお問い合わせください。
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2025年6月16日(月) ~17日(火)に開催された第1回HCL研究会において、理工学研究科情報工学専攻の坂川陽香さんが優秀ポスター発表賞を受賞しました。
坂川さんは、次世代の無線通信ネットワークにおける新たなアクセス制御方式として注目されるNOMA(非直交多元接続)ネットワークを対象とし、行列式点過程と呼ばれる確率モデルを応用した、効率的なユーザ選択法を提案しました。アクセス制御とは、複数のユーザの同時通信を実現するために必要不可欠な送信権制御であり、特にNOMAは5G以降の無線ネットワークでの活用が期待されています。
上りリンクマルチセルNOMAにおける行列式点過程に基づくユーザ選択法
同志社大学理工学研究科 情報工学専攻 1年次生
(理工学部 情報システムデザイン学科 卒業)
関連情報 | サイバーライフラインに関する分野横断型研究会 |
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理工学部・理工学研究科研究室事務室 TEL:0774-65-6211
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2025年6月16日(月) ~17日(火)に開催された第1回HCL研究会において、理工学研究科情報工学専攻の衛藤真緒さんが優秀ポスター発表賞を受賞しました。
衛藤さんは、空中における広範囲な通信カバレッジの実現に向けて、基地局を搭載したUAV(Unmanned Aerial Vehicle)群を配備する状況を考え、空中ユーザの通信品質を最大化するような自律分散型の配置制御法を提案しました。本研究は、将来的に空中タクシーやドローン配送など、ドローンを活用した多様なサービスが展開される社会の実現に貢献するものです。
空中カバレッジのためのポテンシャルゲームに基づくUAV基地局の自律分散配置法
同志社大学理工学研究科 情報工学専攻 1年次生
(理工学部 情報システムデザイン学科 卒業)
関連情報 | サイバーライフラインに関する分野横断型研究会 |
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理工学部・理工学研究科研究室事務室 TEL:0774-65-6211
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立教大学との共同事業の一環で、両大学の150周年記念事業ポスターを制作しました。
両大学の創立者の人物画像は現存する写真から生成AIを用いて復元したものとなります。
今出川キャンパスの正門に設置されているサイネージや良心館1階ルーセントプラザのサイネージに掲示している他、京都市営地下鉄今出川駅の北改札口から、良心館に直結している入り口にある掲示板などに掲示しています。
是非ご覧ください!
関連情報 | 立教大学との連携事業 立教大学との連携事業については上記ページをご覧ください。 |
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T. S. Eliot as a Poet-Critic in "Post-War" Japan
藤田萌々子
同志社大学大学院文学研究科英文学・英語学専攻 博士課程(後期課程)3年次生
藤田さんは、統一テーマの一つである「T. S. Eliot in/and Translation」に関連し、第一次世界大戦後のヨーロッパを描いた詩人T. S. エリオットが、第二次世界大戦後の日本においてどのように翻訳され、再解釈・受容されたのかを論じました。エリオットの英語による著作が、戦後日本においてリベラルな作家から保守派の知識人に至るまで幅広く影響を及ぼしてきたという事象に注目し、その経緯を翻訳という営為を分析することで明らかにした点がエリオット研究における新たな貢献として高く評価され、The T. S. Eliot Studies Annual Prize(最優秀若手発表賞)の受賞が決まりました。
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文学部・文学研究科事務室 TEL:075-251-3361
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新家一樹さん(生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 脳神経行動工学研究室)が、2025年度の公益財団法人 日本科学協会の笹川研究助成生物学部門に採択されました。
同助成は、課題の設定が独創性・萌芽性をもつ研究、発想や着眼点が従来にない新規性をもつ研究を支援することを目的としており、大学院生だけでなく任期付き雇用の助教など35歳以下の若手研究者を対象としています。新家さんは「微小管結合タンパク質MAP2の機能消失がもたらす『めまい』のメカニズムを解明」を研究テーマとして助成に採択されました。
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生命医科学部・生命医科学研究科事務室 TEL:0774-65-6020
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7月2日(水)~7月6日(日)の5日間、大阪・関西万博会場内のEXPOメッセで「第3回日本国際芸術祭」のメインイベントが開催され、本学の文化情報学部 飯尾准教授が出展しました。「アート・デザイン・サイエンス・テクノロジー・経済の共創~最高峰の日本の美と心~」をテーマに会場は4ゾーン、54団体106ブースによる出展が行われました。
飯尾准教授の研究室からは、
「ロボットと語ろう、いのち輝く未来」をテーマに、最先端のAI技術を搭載した3体のロボットと来場者が対話を通じて未来の社会像について考える、体験型のデモンストレーションを実施。初日から多くの来場者がブースに足を運び、展示された15体のロボットにも子供から大人まで幅広い層が関心を寄せていました。スイスや香港など海外からのお客様も訪れ、国を超えた交流も生まれました。小さなお子様たちもロボットとの会話を楽しみ、ブースは連日、笑顔と活気にあふれていました。
多くの来場者とのやり取りを通じてAIの可能性や人とテクノロジーのこれからについて一緒に考える、有意義な5日間となりました。
開催日時 | 2025年7月2日(水)~7月6日(日) 10:00~20:00 (最終日は12:00まで) |
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開催場所 | 大阪・関西万博会場内 EXPOメッセ「WASSE」 |
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理工学研究科応用化学専攻の中上敦貴さん、北岸宏亮教授らは、研究室で開発した人工ヘモグロビン化合物hemoCDに一酸化窒素(NO)ガスが水中でどのように結合するのかを研究し、その成果をまとめた論文がアメリカ化学会の専門誌「Inorganic Chemistry」に掲載されました。
一酸化窒素(NO)は、有毒ガスでありながらも生体内では血圧等を調整する重要な役割を持つ生理活性ガスとしての側面が知られており、医学的にも重要なガス状物質です。
今回、中上さんは所属研究室にて開発した人工ヘモグロビン化合物hemoCDが、水中においてNOガスと強く結合することを見出し、さらにNOが結合した状態のhemoCDがどのような化学構造となるのかについて、詳細に解析しました。電子スピン共鳴スペクトル、レーザー共鳴ラマンスペクトルといった様々な特殊分光学法を用いてアプローチし、構造解析を行いました。
北岸教授の研究室では人工ヘモグロビン化合物であるhemoCDを体内で有毒ガス成分を捕捉する医薬品として社会実装する研究開発を進めています。本成果は、生体内の重要なガスであるNOへの結合に関して、基本的な物性を調べ上げた基礎研究の成果であり、得られたデータは今後の研究開発に役立てられます。
Atsuki-Nakagami
Takehiko-Tosha
Masaki-Horitani
Koji-Oohora
Takashi-Hayashi
Wataru-Sato
Minoru-Kubo
Masahito-Kodera
Hiroaki-Kitagishi*
*責任著者
関連情報 | 論文掲載URL 機能有機化学研究室HP |
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2025年6月26日~28日に開催された、第45回日本骨形態計測学会において理工学研究科電気電子工学専攻の嶽公輔さんが若手研究者賞を受賞しました。
嶽さんは、人工骨移植の治癒期間短縮を目的とし、スパッタリング法によりTi上にハイドロキシアパタイト(HAp)の製膜を行い、面内に配向したHAp微結晶膜の作成に成功しました。
Ti上に製膜したハイドロキシアパタイトの結晶配向制御
同志社大学理工学研究科 電気電子工学専攻 1年次生
(理工学部 電子工学科 卒業)
松川 真美
同志社大学理工学部 電気工学科 教授
鵜久森 竜也
同志社大学理工学研究科 電気電子工学専攻 卒業生
関連情報 |
第45回日本骨形態計測学会 |
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生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 バイオメカニクス研究室の八木愛花さんが、2025年5月31日~6月1日に日本大学工学部で開催された第74期学術講演会の発表で、日本材料学会優秀講演発表賞を受賞しました。
【八木愛花さんのコメント】
この度、優秀講演発表賞をいただくことができ、大変光栄に思います。
廃棄物であるパイナップルの葉を有効活用した複合材料の開発は、環境負荷の低減につながると期待しています。
「パイナップル葉繊維/バイオベースポリアミド樹脂の機械的特性に及ぼす繊維へのアルカリ処理の影響」
八木 愛花(生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 医工学コース 博士課程(前期課程) 2年次生)
田中 和人(生命医科学部 医工学科 教授)
藤井 透(TRAMI, 同志社大学 先端複合材料研究センター)
渡辺 公貴(生命医科学部 医工学科 教授)
川口 正隆(生命医科学部 医工学科 教授)
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2025年6月12日、吉田創志さん(生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 脳神経行動工学研究室)が、村田学術振興・教育財団の研究者海外派遣援助に採択されました。
本助成は、日本の学術および文化の向上・発展に資する研究に対し、海外で開催される国際会議等での研究発表を支援することを目的としています。吉田さんは、コウモリのエコーロケーション行動に関する研究成果を、9月にデンマークで開催される国際生物音響学会にて発表する予定です。
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誤字修正のため。
2025年6月18日再掲出
■開催概要■
日時: 2025年6月11日(水)15:00~16:30
場所: Zoom ウェビナー
参加者数: 66名
■講師■
深澤 知憲 氏
(株式会社エマージングテクノロジーズ 代表取締役社長)
■イベント内容■
博士後期課程への進学やその後のキャリアに関心をもつ学生を対象に、「2025年度 第1回 博士キャリアデザインガイダンス」を開催いたしました。
当日は、外部講師を招き、博士後期課程修了後のキャリアパスやアカデミアにおける働き方、博士人材を取り巻く社会的な状況について講演いただきました。
本イベントには、様々な学部・研究科から、学部生、博士前期課程、博士後期課程の学生55名と、教職員を合わせて計66名が参加し、博士課程における進路選択や研究者としてのキャリア形成等についての理解を深める機会となりました。
講演後に実施したアンケートでは、「博士後期課程修了後の多様なキャリアパス」や「大学による支援制度」に関する情報が有用だったという声が多く寄せられました。また、博士前期課程の学生を中心に、講演を受けて「自身のキャリア計画を改めて考え直すきっかけになった」という意見も一定数見られ、進路検討の初期段階における本ガイダンスの意義がうかがえます。
今後も、博士後期課程修了後の多様なキャリア等を紹介するイベントの開催を予定しておりますので、ご興味のある方は、是非ご参加ください。
イベントは終了しております。
多数のご参加ありがとうございました。
開催日時 | 2025年6月11日(水) 15:00~16:30 |
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開催形態 | Zoomによるオンライン |
講師 | 深澤 知憲 氏 株式会社エマージングテクノロジーズ 代表取締役社長 |
対象者 | 博士後期課程への進学を考えている 博士前期課程 及び 学士課程 の学生 |
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生命医科学研究科 医生命システム専攻 分子生命分野 安西聖敬さん(2022年度修了)、髙橋美帆助教、西川喜代孝教授らの研究成果が、Communications Biology誌に掲載されました。
骨の恒常性は、破骨細胞による骨破壊と骨芽細胞による骨形成のバランスで維持されており、このバランスが骨破壊側に傾くと骨粗鬆症や関節リウマチなど様々な骨破壊疾患が引き起こされます。そこで、破骨細胞の働きを抑制できればこれら疾患の治療につながると期待されます。安西さんらは、造血幹細胞から破骨細胞への分化を効率よく阻害する多価型ペプチド、WHD-tetを開発しました。さらに、WHD-tetはマウスを用いた骨破壊モデルでも効率よく骨密度の減少を抑制することを見出しました(図1)。
造血幹細胞が破骨細胞に分化するためには、破骨細胞分化因子であるRANKLが細胞表面に存在するRANKに結合することが必須です。この時、RANKの細胞質側にアダプター分子であるTRAF6が会合し、分化に必要な様々なシグナルが発生します。これらシグナルの重要性は分化段階によって異なります。安西さんらは、WHD-tet は分化の非常に遅い段階で働くこと、この時RANKとTRAF6の相互作用を絶妙に調節することによって、MKK3と呼ばれるキナーゼのTRAF6へのリクルートのみを特異的に阻害し、最終分化に必要なシグナルを効率よく抑制していることを見出しました(図2)。WHD-tet はタンパク質間の相互作用を微細に調節することで下流シグナルの量と質を制御する、新たなタイプの治療薬として期待されます。
研究内容の詳細は以下の関連情報をご覧ください。
Clustered peptide regulating the multivalent interaction between RANK and TRAF6 inhibits osteoclastogenesis by fine-tuning signals
Anzai M., Watanabe-Takahashi M., Kawabata H., Masuda Y., Ikegami A., Okuda Y., Waku T., Sakurai H., Nishikawa Ke., Inoue J., and Nishikawa K*
*Corresponding author
Communications Biology,
2025 Apr 22;8(1):643
doi: 10.1038/s42003-025-08047-2
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生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 バイオマテリアル研究室の吉村柚香さんが、2024年12月14日~15日に横浜国立大学で開催された日本機械学会第35回バイオフロンティア講演会の発表(内容に関しては若手優秀講演賞受賞時の報告参照)で、日本機械学会若手優秀講演フェロー賞を受賞しました。
【吉村柚香さんのコメント】
このたび、日本機械学会若手優秀講演フェロー賞という大変名誉ある賞をいただくことができ、大変光栄に思っております。
学部時代から取り組んできた本研究テーマは、うまくいかずに悩むことや苦しい時期もありましたが、こうして評価していただけたことをとても嬉しく感じています。
日頃よりご指導いただいている森田教授、山本教授をはじめ、切磋琢磨しながら共に研究に励んできた研究室の皆さん、そして本研究に関わってくださったすべての皆様に、心より感謝申し上げます。
「ゼラチンマイクロ粒子混合によるPLLAスキャホールドの細胞接着性改質」
吉村 柚香(生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 医工学コース 博士課程(前期課程) 1年次生*)*:発表時の学年、現2年次生
中川 脩 (生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 医工学コース 博士課程(前期課程) 2年次生*)*:発表時の学年、現博士課程(後期課程) 1年次生
山本 浩司(生命医科学部 医工学科 教授)
森田 有亮(生命医科学部 医工学科 教授)
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生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 バイオマテリアル研究室の出口航至さんが、2025年5月24日~25日に慶應義塾大学日吉キャンパスで開催された第37回バイオエンジニアリング講演会において、優秀ポスター表彰を受賞しました。
出口航至さんは、ヒトiPS細胞由来心筋スフェロイドに対する接触変形が拍動能に影響を与えるメカニズムに関して、スフェロイド内の局所的な変形が組織全体の電気的興奮と機械的収縮の協調作用を強化することを明らかにしました。この結果から培養心筋組織を移植する際の変形状態が心臓再生医療の治療効果に影響を与える可能性が示唆されました。
【出口航至さんのコメント】
学会から評価していただき大変光栄に思います。
発表の場では多くの先生方から貴重な意見や質問をいただき、大変刺激を受けました。
本受賞を励みに今後も良い報告ができるよう研究を発展させていきたいと思います。
「iPS細胞由来心筋スフェロイドの電気機械結合に及ぼす接触変形の影響」
中野 健(横浜国立大学 大学院環境情報研究院 教授)
大久保 光(横浜国立大学 大学院環境情報研究院 准教授)
森田 有亮(生命医科学部 医工学科 教授)
山本 浩司(生命医科学部 医工学科 教授)
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