同志社大学の授業を高校生に公開いたします
大学の学び、本学の学部・学科の学びに関心を持たれた高校生・予備校生等の皆さんに本学の授業を体験いただく機会を設けています。
「●●学部ってどんな授業をしているの?」と関心をお持ちの方、「●●学部と■■学部ってどう違うの?」と感じておられる方、「そもそも大学の授業ってどんな感じで行われているの?」と大学での学びに関心をお持ちの方など、皆さんの興味・関心に合わせた授業を体験いただくことができます。
受講可能な授業の一覧や申込サイト、注意事項などについては以下のページからご確認ください。
大学の学びに触れていただけるこの機会を、是非活用いただけますと幸いです。
お問い合わせ |
入学センター 入学課 TEL:075-251-3210
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本研究では、ダイポール素子とエルサレムクロス素子を組み合わせて、単層構造で2つの周波数帯域で直交2偏波の反射位相を独立に制御可能なデュアルビームリフレクトアレーアンテナの新しい素子構成を提案しました。
リフレクトアレーアンテナは平面型の反射鏡アンテナとして知られ、多周波数共用化、デュアルビームの実現に貢献する研究です。
電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ学生奨励賞
直交2偏波デュアルビームのためのデュアルバンド単層リフレクトアレー素子の検討
濵田 佳太
理工学研究科電気電子工学専攻
博士課程(前期課程)1年次
理工学部電気工学科 卒業
井上 康成 同志社大学理工学研究科電気電子工学専攻 博士課程前期課程修了
大平 昌敬 同志社大学理工学部電子工学科 教授
出口 博之 同志社大学理工学部電子工学科 教授
関連情報 | 電子情報通信学会 |
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理工学部・理工学研究科研究室事務室 TEL:0774-65-6211
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2025年9月2日からの大雨にかかるかかる被害に遭われた皆様に、心からお見舞い申しあげます。
同志社大学では、下記の災害救助法適用地域で被災された世帯の受験生に対し、経済的支援を図るため、申し出により入学検定料に対する特別措置を講じることにいたしましたのでお知らせいたします。
該当する方で、特別措置を希望する場合は、下記の所定の手続きが必要となりますので、入学センター入学課までお申し出ください。
1.災害救助法適用地域
以下の内閣府のPDFリンクからご確認ください。
2.対象者
上記の災害救助法適用地域において被災された世帯の受験生(学部・大学院)で、以下いずれかに該当する方を対象とします。
3.特別措置
4.必要書類
5.申請期限および審査結果通知
以上
関連情報 |
災害による入学検定料・学費等減免特別措置 過去の特別措置の一覧はこちらからご確認ください。 |
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入学センター 入学課 TEL:075-251-3210
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国際教養教育院では、留学生の日本語授業を主に日本語でサポートし、日本語での会話練習やディスカッションをしていただけるボランティアを募集しています。
この機会にぜひ国際交流を深めてください。
現在の募集状況、新規募集や更新情報、募集詳細は以下のページでご確認ください。
「日本語授業ボランティア募集ページ」
(先着順で募集終了になっている場合があります。)
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国際教養教育院事務室 TEL:075-251-3240
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【アメリカ・英語に興味がある方必見です!】
アメリカのアーモスト大学から2025-2026年度アーモストフェローとしてKatherine Manazer(キャサリン・マナザー)さんが来日されました。交流の一環として、アーモストフェローと自由にお話しができるオフィスアワーを、両キャンパスにて週1回ずつ実施します。
アーモスト大学をはじめアメリカの大学のことや留学について相談したい方、英語での会話を楽しみたい方など、アーモストフェローと交流してみたいという方はぜひご参加ください。
※事前申込は不要です。
【開催日時・場所】
今出川キャンパス
水曜日(初回:10月1日)13:10~14:40(3講時)
良心館2F ラーニングコモンズ Global Village
京田辺キャンパス
木曜日(初回:10月2日)13:10~14:40(3講時)
嗣業館1F 国際交流ラウンジ
その他、詳細については下記ページよりご確認下さい。
-Amherst Fellow-Office Hours(アメリカ留学相談、英語での交流など)
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国際センター 国際課 TEL:075-251-3260
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ランダム運動を秩序正しい運動に変換する物理化学的ラチェットは,生物物理学や工学で注目されています。これまで,構造的非対称性を備えたラチェットが研究されてきました。
畑谷実玖さんは、均一な粒子層に円板を載せて加振するだけの全く非対称性を備えていない系から,自発的に対称性が破れて円板が回転する系を見出し,これを理論的に説明することにも成功しました。
畑谷 実玖
理工学研究科 応用化学専攻
博士課程(後期課程)3年次生
理工学部 化学システム創成工学科卒業
"Chaos, An Interdisciplinary Journal of Nonlinear Science"誌 Featured Articles
Emergence of a ratchet motor by spontaneous symmetry breaking
小國純平 理工学研究科応用化学専攻2023年度博士前期課程修了
山本大吾 理工学部教授
塩井章久 理工学部教授
関連情報 |
Chaos, An Interdisciplinary Journal of Nonlinear Science |
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Emergence of a ratchet motor by spontaneous symmetry breaking 受賞論文 |
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理工学部・理工学研究科研究室事務室 TEL:0774-65-6211
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同志社大学商学部関智宏ゼミ(中小企業論)では、地域の中小企業(家)の魅力を対外的に発信することをテーマに、国内外の中小企業(家)と連携した調査活動をおこなっています。このたび、ご縁から、兵庫県佐用町の地域資源を活用したクラフトビールの企画をおこない、2025年9月21日(日)13時から佐用町関係者もお招きしたお披露目会を開催することになりました。
この大学生発のクラフトビールプロジェクトは、若者により親しんでもらうための企画開発が必要ということから、姫路に拠点をおくブルワリーのEgret Brewery(代表:池内正雄、醸造家:入山航)と大阪市東梅田に拠点をおくビアパブのクラフト酒場フジイロック(代表:藤井貴之)とが、関ゼミの学生と連携した取組です。2024年秋から入山氏や藤井氏に来学いただきながらクラフトビールを学習し、2025年3月26~28日の佐用町役場の全面的協力のもと、佐用町での地域資源発掘のための調査合宿を経て、クラフトビールの企画を関ゼミ学生22名が3つのチームに分かれ、企画の内容をとりまとめ、2025年5月22日に入山氏と藤井氏の前でプレゼンし、両氏の審査を経て、1つの企画を提案するに至りました。
今回、お披露目させていただくのは「宙ノ実(そらのみのり)」というフルーツエールです。佐用町産の苺と栗を使い、「苺の甘酸っぱさと栗のまろやかさが織りなす、淡いピンクの贅沢」をテーマとしたクラフトビールとなっています。魅力あるパッケージデザインもゼミ学生が考案しました。9月21日のお披露目会以後、販売開始となります。
2025年9月21日(日)13:00~14:30
Egret Brewery
〒670-0986 兵庫県姫路市苫編396
TEL:079-241-6786
13:00 開会のあいさつ 同志社大学商学部教授 関智宏
13:10 企画・開発したクラフトビールのコンセプトについて 学生
13:25 企画・開発したクラフトビールの醸造について 入山氏
13:40 試飲会
14:15 感想 佐用町関係者から
14:25 クロージング 同志社大学商学部教授 関智宏
醸造は500リットル、350ミリリットル缶で500本+ケグを販売
1缶700円(税抜)、種別:発泡酒、スタイル:フルーツエール
同志社大学 商学部 教授 関 智宏
E-mail:toseki@mail.doshisha.ac.jp
取材に関するお問い合わせ |
同志社大学 広報部広報課
TEL:075-251-3120 |
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学校法人同志社 同志社一貫教育探究センターは、地域や企業と連携し次世代を担う科学者を育成する新たな取り組みとして、「同志社ジュニア・クリエイティブ科学アカデミー ~創造の丘から世界へ~」を開校いたします。
本アカデミーは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が実施する「2025年度 次世代科学技術チャレンジプログラム」に採択された事業です。「独創的な科学者のタマゴを育成する」ことを目的としており、京都・けいはんな地域の特性を生かしながら、先端科学と伝統技術の学びの場を提供します。
9月26日(金)を締切とし、以下の要領で募集を開始しております。
その他、募集に際しての詳細は 同志社一貫教育探求センターHP に掲載しております。
本アカデミーの開校に先立ち、下記の要領で「Kick Off(全体説明会)」を開催いたします。講演等を交え、アカデミーの理念や活動内容をご理解いただく機会として実施いたしますので、当日はぜひ取材にお越しください
本アカデミーでは、子どもたちが「社会に役立つ尖った研究者」として成長するための基盤を作ります。
地域の伝統技術と最先端の科学を同時に体験することで、未来を切り拓く人物の育成につなげます。
学校法人同志社 同志社一貫教育探求センター(法人事務室内)
TEL:075-251-3012
E-mail:academy@mail.doshisha.ac.jp
関連情報 |
同志社一貫教育探求センターHP 本アカデミーの詳細はこちらからご覧ください。 |
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取材に関するお問い合わせ |
同志社大学 広報部広報課
TEL:075-251-3120 |
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2025年9月12日からの大雨に伴う災害に係る被害に遭われた皆様に、心からお見舞い申し上げます。
同志社大学では、下記のとおり、特別措置を講じることを決定いたしました。
本件についての詳細をお知りになりたい方は、学生支援機構 学生生活課にご相談ください。
1.災害救助法適用地域
以下の内閣府のPDFリンクからご確認ください。
2.対象者
災害救助法適用地域において被災された世帯のうち、本学学生(学部、大学院)で、以下いずれかに該当する方を対象とします。
3.特別措置
4.申請について
学生支援機構 学生生活課
関連情報 |
災害による入学検定料・学費等減免特別措置 過去の特別措置の一覧はこちらからご確認ください。 |
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お問い合わせ |
学生生活課 今出川奨学・生活係 TEL:075-251-3280
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令和7年9月9日付で日本学生支援機構より、特別の措置を講じる旨の通知がありました。
2025年度春学期(4月~9月支給分)における多子世帯の判定は、2023年12月31日時点の扶養状況で行われています。
そのため2024年1月1日以降に離婚・死別・DVからの避難等により扶養していた生計維持者に変更が生じたケースでは、扶養の事実があるにもかかわらず、マイナンバーから取得する住民税情報では扶養状況が確認できないため、多子世帯支援に該当しなかった可能性があります。
今回の措置により、扶養の事実が確認できる各種証明書等を提出することで、多子世帯に該当することが確認できれば、多子世帯の支援対象者として認定される可能性があります。
該当する可能性のある方は、9月21日(日)までに下記のフォームに入力してください。
お問い合わせ |
学生生活課 今出川奨学・生活係 TEL:075-251-3280
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2025年9月12日からの大雨に伴う災害にかかる被害に遭われた皆様に、心からお見舞い申しあげます。
同志社大学では、下記の災害救助法適用地域で被災された世帯の受験生に対し、経済的支援を図るため、申し出により入学検定料に対する特別措置を講じることにいたしましたのでお知らせいたします。
該当する方で、特別措置を希望する場合は、下記の所定の手続きが必要となりますので、入学センター入学課までお申し出ください。
1.災害救助法適用地域
以下の内閣府のPDFリンクからご確認ください。
2.対象者
上記の災害救助法適用地域において被災された世帯の受験生(学部・大学院)で、以下いずれかに該当する方を対象とします。
3.特別措置
4.必要書類
5.申請期限および審査結果通知
以上
関連情報 |
災害による入学検定料・学費等減免特別措置 過去の特別措置の一覧はこちらからご確認ください。 |
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お問い合わせ |
入学センター 入学課 TEL:075-251-3210
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2006年度に初めて開催した「寒梅館夏まつり」を5年ぶりに復活させ、8月23日(土)、寒梅館の地階と1階を会場に開催しました。今出川校地がある上京区との地域交流をより深める一環として、また、課外活動団体を中心とした学生と、小学生を中心とした地域の方との交流を通じて相互成長の機会となることを期待して実施し、当日は子ども621名含む1,124名の方にご来場いただきました。
当日は、鉄道模型運転体験や、ジャグリング体験、茶道体験など、団体の活動を体験できるブース、スクラッチアート体験やペーパーロケットづくりなどのワークショップ、フラダンスやタップダンス、ヒーローショーなどのステージショー、その他にも多様な企画を各団体が展開しました。参加団体は文化系公認団体を中心に、学生支援センター登録団体、キリスト教文化センター学生スタッフ、職員有志の他、上京区役所と地域団体も加わり、20団体・約200名がスタッフとして集まり、小学生を対象に課外活動で日頃培っているスキルを活かした企画を実施しました。どの企画も長蛇の列ができるほどの大盛況となり、待ち時間も多くあったかと思いますが、ワークショップ中は子どもと学生が会話を楽しむ様子がありました。
各企画に参加した最後には、子どもたちに魚の付箋に感想を書いてもらい「感想ボード」に魚付箋を貼りつけてもらいました。「いろんな遊ぶものがあって楽しかった」「おねえさん、お兄さんが明るくて楽しかった」「また来ます!」といった声がたくさん寄せられ、ワークショップ等で作ったものを嬉しそうに持って帰る姿も多く見られました。運営側で参加した学生からも「小学生との交流ができ、貴重な経験となった」「団体の活動を知ってもらう機会となって良かった」という声があり、充実した機会になったと感じています。
寒梅館夏まつりとしては5年ぶりの開催となりましたが、多くの方にお越しいただき大学生との交流を楽しんでいただく機会となりました。こうした一つのイベントをきっかけに、地域の子どもたちと本学学生の交流が深まっていくと幸いです。今後も、様々な形で今出川校地の地域連携の取り組みを進めていきたいと思います。
お問い合わせ |
今出川校地学生支援課学生支援係 TEL:075-251-3270
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申込締切再延長
2025年9月2日 申込締切延長 追記
2025年7月3日初出
秋から発足する女声合唱の公募を行います。
同志社交響楽団と同志社グリークラブのメンバーと一緒に京都コンサートホール大ホールの舞台に立ってみませんか?
第58回全同志社メサイア演奏会
公演日:12月25日(木)開場17:00 /開演18:00
場 所:京都コンサートホール 大ホール
指 揮:園田 隆一郎
出 演:同志社交響楽団・同志社グリークラブ・メサイアシンガーズ
主 催:全同志社メサイア演奏会実行委員会
練習日などを下記からご確認いただき、ご応募くださいませ。
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*参加希望者が多い場合は、同志社大学学生を優先した上で選考を行います。
*合唱経験の有無は問いませんが、メサイアの習得にはかなりの集中力と時間を要します。本ワークショップの練習に集中して臨むことができる方を募集します。
*寒梅館に一般用の駐輪場、駐車場はございません。卒業生や他大学生は公共交通機関でお越しください。
練習日 | 9月17日~12月24日の毎週水曜日(他日程練習有:指揮者練習等が数回あります) ★練習日程の詳細はこちら |
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時間帯 | 18時半~21時ごろ |
練習会場 | 寒梅館ハーディーホール他(寒梅館地下1階) *一般用の駐輪場、駐車場はございません。卒業生や他大学生は公共交通機関でお越しください。 |
申込期間 | 6月27日(金)~9月30日(火)締切延長! |
募集人数 | 女声・大学生、院生、2017 年度~2021年度入学の本学卒業生及び同志社女子大学卒業生、同志社教職員 40名 |
参加費 | 大学生・院生 2,000 円 2017 年度~2021年度入学の本学卒業生及び同志社女子大学卒業生、同志社教職員 10,000 円 |
参加申込フォーム | |
備考 | *参加費は初回練習の際にお支払いいただきます。 *参加費のほか、楽譜代の徴収があります。 *プログラム参加途中でご辞退される場合、参加費等の返金は行っておりませんので、ご了承下さい。 |
お問い合わせ |
今出川校地学生支援課学生支援係 TEL:075-251-3270
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「Advanced Seminar 1・2・3」の出願には志望理由書の提出が必要です。
ページ下部「提出書類」よりダウンロードしたエクセルファイルに直接記入し、出願期間に下記URLよりアップロードしてください。
出願期間:9月19日(金)9:00~ 9月24日(水)11:30まで
エクセルファイル名:「Advanced Seminar 1 or 2 or 3 志望理由書_学生ID_氏名」としてください。
例)Advanced Seminar1志望理由書_1990209999_新島花子
同志社大学のユーザIDとパスワードを使ってログインしてください。
【送信】ボタンをクリックした後に、“Your file(s) has been uploaded.”と表示されたことを確認してください。
日時:9月24日(水) 14:00~
集合場所:弘風館4階45番教室(K45)
日時:9月25日(木) 0:00
方法:学修支援システムDUET
お問い合わせ |
国際教養教育院事務室 TEL:075-251-3240
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大阪医科薬科大学医学部法医学教室の森一也助教らの研究グループは、同志社大学理工学部 北岸宏亮教授らが開発した人工ヘモグロビン化合物「hemoCD*1」を世界で初めて死後のヒト脳組織に適用し、一酸化炭素中毒(CO)*2による死亡例における脳内CO濃度の測定を行いました。この成果は、死因究明へ貢献するばかりではなく、COの毒性メカニズム・後遺症発症メカニズムの解明に貢献することが期待されます。
本研究では、化学的に合成された人工ヘモグロビン化合物である「hemoCD(図1)」を用いたCO検出法を、世界で初めて死後のヒト脳組織に適用しました。
deoxy-hemoCD1およびCO-hemoCD1複合体の構造を示す。
hemoCD1は、5,10,15,20-テトラキス(4-スルホナトフェニル)
ポルフィナト鉄(Ⅱ)(FeⅡTPPS)とピリジンリンカーを有する
ペル-O-メチル-β-シクロデキストリン二量体(Py3CD)から
構成される。
その結果、この方法はヒト脳組織においてもCO濃度を正確に測定できることが分かりました。続いて、COを吸引して死亡した7例(CO吸引グループ)と、COを吸引していない5例(吸引していないグループ)を対象に測定を行いました。
これまで、CO中毒患者のMRI等の画像診断結果では、脳の特定部位に異常な信号を認められることが報告されています。そこで、それらの部位を詳しく見る目的で、異常な信号が見られた部位を含む8つの部位(図2)に脳を分け、それぞれの部位のCO濃度を測定しました。
1: 前頭葉皮質
2: 前頭葉髄質
3: 被殻
4: 淡蒼球
5: 内包
6: 尾状核
7: 側頭葉皮質
8: 側頭葉髄質
その結果、それぞれのCO濃度は、CO吸引グループでは約30〜50 pmol/mg・吸引していないグループでは約20〜30 pmol/mgとなり、CO吸引グループが高い濃度を示しました。しかし、異常な信号が見られた部位のCO濃度が高いということではなく、脳全般的に高い濃度を示していました。さらに、脳の各部位においてCO濃度には上限があり、吸引・吸引していないグループで認められたCO濃度の差(10〜20 pmol/mg)が致死量の目安となる可能性も示されました(図3)。
この研究によって、hemoCDを用いた方法はCO中毒の死因判定、中毒程度の判定に用いることができるだけではなく、COの毒性メカニズムや後遺症発症のメカニズムの解明につながることが期待されます。
CO中毒は、日本において薬毒物中毒の原因として最も多く、毎年数千人が命を落としています。実際に、京都アニメーション放火事件や大阪・北新地ビル放火事件でも、多数の犠牲者の方の死因がCO中毒であったと報道されています。COは酸素運搬を阻害し、全身に影響を及ぼしますが、特に酸素を必要とする脳は深刻な障害を受けやすく、急性中毒後には意識障害や後遺症が生じることがあります。しかし、そのメカニズムについては、未だ不明なままとなっています。
これまで法医学現場や臨床現場において、血液中のCOヘモグロビン(CO-Hb)飽和度*3が死因判定や中毒の程度を評価する主要な指標として使われてきました。しかし、この方法は酸素を運搬する能力に関する程度を示すものであり、必ずしも症状や予後に一致せず、死因判定や障害の程度を正確に評価することが困難になっています。近年の研究により、COは単にHbと結合して酸素の運搬を阻害するだけでなく、細胞レベルでの直接的な毒性を有することが明らかになってきました。そのため、CO-Hb飽和度の測定だけではこれらの毒性を十分に評価することはできないため、組織内におけるCO濃度の直接測定が必要となります。
近年、同志社大学で開発された人工ヘモグロビン化合物「hemoCD」を用いて、マウス脳内の超微量COを高感度かつ迅速簡便に定量できることが示されました (2021年論文発表 (Mao, Kitagishi, et al., Comm. Biol.) および当時のプレスリリース参照)。そこで本研究では、この手法を世界で初めて死後のヒト脳組織に応用し、CO濃度を測定することで、CO中毒を判定する新たな指標の確立と中毒メカニズムの解明に資するデータを得ることを目的としました。
本研究は、法医学と理工(化学)の研究者が連携したことにより実現した、CO中毒による死亡例を対象に、ヒト脳組織内のCO量を直接測定した世界初の成果です。この成果により、より高精度な死因究明や、血中CO-Hb飽和度の測定だけでは困難であったCOの致死量推定が可能となることが示されました。得られた知見は、救急・救命活動や中毒予防策の立案に資するのみならず、CO中毒の毒性発現や後遺症発症のメカニズム解明を促進し、将来的な治療法の開発にも寄与することが期待されます。
本研究では、死後のヒト脳組織に含まれるCO濃度を、人工ヘモグロビン化合物hemoCDを用いて直接測定する方法を初めて提示しました。この成果は、死因究明における法医学的評価の精度向上に直結するとともに、CO中毒における細胞レベルでの毒性メカニズムや後遺症発症の病態解明を加速させるものです。今後、本手法の適用範囲を拡大することで、CO中毒の病態理解のみならず、その予防・治療戦略の構築にも大きく貢献できると考えています。
本研究成果は、2025年9月11日(木)(日本時間18:00)に科学誌「Scientific Reports」(オンライン)に掲載されています。
取材に関するお問い合わせ |
同志社大学 広報部広報課
TEL:075-251-3120 |
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