同志社大学商学部関智宏ゼミ(中小企業論)では、地域の中小企業(家)の魅力を対外的に発信することをテーマに、国内外の中小企業(家)と連携した調査活動をおこなっています。このたび、ご縁から、兵庫県佐用町の地域資源を活用したクラフトビールの企画をおこない、2025年9月21日(日)13時から佐用町関係者もお招きしたお披露目会を開催することになりました。
この大学生発のクラフトビールプロジェクトは、若者により親しんでもらうための企画開発が必要ということから、姫路に拠点をおくブルワリーのEgret Brewery(代表:池内正雄、醸造家:入山航)と大阪市東梅田に拠点をおくビアパブのクラフト酒場フジイロック(代表:藤井貴之)とが、関ゼミの学生と連携した取組です。2024年秋から入山氏や藤井氏に来学いただきながらクラフトビールを学習し、2025年3月26~28日の佐用町役場の全面的協力のもと、佐用町での地域資源発掘のための調査合宿を経て、クラフトビールの企画を関ゼミ学生22名が3つのチームに分かれ、企画の内容をとりまとめ、2025年5月22日に入山氏と藤井氏の前でプレゼンし、両氏の審査を経て、1つの企画を提案するに至りました。
今回、お披露目させていただくのは「宙ノ実(そらのみのり)」というフルーツエールです。佐用町産の苺と栗を使い、「苺の甘酸っぱさと栗のまろやかさが織りなす、淡いピンクの贅沢」をテーマとしたクラフトビールとなっています。魅力あるパッケージデザインもゼミ学生が考案しました。9月21日のお披露目会以後、販売開始となります。
2025年9月21日(日)13:00~14:30
Egret Brewery
〒670-0986 兵庫県姫路市苫編396
TEL:079-241-6786
13:00 開会のあいさつ 同志社大学商学部教授 関智宏
13:10 企画・開発したクラフトビールのコンセプトについて 学生
13:25 企画・開発したクラフトビールの醸造について 入山氏
13:40 試飲会
14:15 感想 佐用町関係者から
14:25 クロージング 同志社大学商学部教授 関智宏
醸造は500リットル、350ミリリットル缶で500本+ケグを販売
1缶700円(税抜)、種別:発泡酒、スタイル:フルーツエール
同志社大学 商学部 教授 関 智宏
E-mail:toseki@mail.doshisha.ac.jp
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学校法人同志社 同志社一貫教育探究センターは、地域や企業と連携し次世代を担う科学者を育成する新たな取り組みとして、「同志社ジュニア・クリエイティブ科学アカデミー ~創造の丘から世界へ~」を開校いたします。
本アカデミーは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が実施する「2025年度 次世代科学技術チャレンジプログラム」に採択された事業です。「独創的な科学者のタマゴを育成する」ことを目的としており、京都・けいはんな地域の特性を生かしながら、先端科学と伝統技術の学びの場を提供します。
9月26日(金)を締切とし、以下の要領で募集を開始しております。
その他、募集に際しての詳細は 同志社一貫教育探求センターHP に掲載しております。
本アカデミーの開校に先立ち、下記の要領で「Kick Off(全体説明会)」を開催いたします。講演等を交え、アカデミーの理念や活動内容をご理解いただく機会として実施いたしますので、当日はぜひ取材にお越しください
本アカデミーでは、子どもたちが「社会に役立つ尖った研究者」として成長するための基盤を作ります。
地域の伝統技術と最先端の科学を同時に体験することで、未来を切り拓く人物の育成につなげます。
学校法人同志社 同志社一貫教育探求センター(法人事務室内)
TEL:075-251-3012
E-mail:academy@mail.doshisha.ac.jp
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大阪医科薬科大学医学部法医学教室の森一也助教らの研究グループは、同志社大学理工学部 北岸宏亮教授らが開発した人工ヘモグロビン化合物「hemoCD*1」を世界で初めて死後のヒト脳組織に適用し、一酸化炭素中毒(CO)*2による死亡例における脳内CO濃度の測定を行いました。この成果は、死因究明へ貢献するばかりではなく、COの毒性メカニズム・後遺症発症メカニズムの解明に貢献することが期待されます。
本研究では、化学的に合成された人工ヘモグロビン化合物である「hemoCD(図1)」を用いたCO検出法を、世界で初めて死後のヒト脳組織に適用しました。
deoxy-hemoCD1およびCO-hemoCD1複合体の構造を示す。
hemoCD1は、5,10,15,20-テトラキス(4-スルホナトフェニル)
ポルフィナト鉄(Ⅱ)(FeⅡTPPS)とピリジンリンカーを有する
ペル-O-メチル-β-シクロデキストリン二量体(Py3CD)から
構成される。
その結果、この方法はヒト脳組織においてもCO濃度を正確に測定できることが分かりました。続いて、COを吸引して死亡した7例(CO吸引グループ)と、COを吸引していない5例(吸引していないグループ)を対象に測定を行いました。
これまで、CO中毒患者のMRI等の画像診断結果では、脳の特定部位に異常な信号を認められることが報告されています。そこで、それらの部位を詳しく見る目的で、異常な信号が見られた部位を含む8つの部位(図2)に脳を分け、それぞれの部位のCO濃度を測定しました。
1: 前頭葉皮質
2: 前頭葉髄質
3: 被殻
4: 淡蒼球
5: 内包
6: 尾状核
7: 側頭葉皮質
8: 側頭葉髄質
その結果、それぞれのCO濃度は、CO吸引グループでは約30〜50 pmol/mg・吸引していないグループでは約20〜30 pmol/mgとなり、CO吸引グループが高い濃度を示しました。しかし、異常な信号が見られた部位のCO濃度が高いということではなく、脳全般的に高い濃度を示していました。さらに、脳の各部位においてCO濃度には上限があり、吸引・吸引していないグループで認められたCO濃度の差(10〜20 pmol/mg)が致死量の目安となる可能性も示されました(図3)。
この研究によって、hemoCDを用いた方法はCO中毒の死因判定、中毒程度の判定に用いることができるだけではなく、COの毒性メカニズムや後遺症発症のメカニズムの解明につながることが期待されます。
CO中毒は、日本において薬毒物中毒の原因として最も多く、毎年数千人が命を落としています。実際に、京都アニメーション放火事件や大阪・北新地ビル放火事件でも、多数の犠牲者の方の死因がCO中毒であったと報道されています。COは酸素運搬を阻害し、全身に影響を及ぼしますが、特に酸素を必要とする脳は深刻な障害を受けやすく、急性中毒後には意識障害や後遺症が生じることがあります。しかし、そのメカニズムについては、未だ不明なままとなっています。
これまで法医学現場や臨床現場において、血液中のCOヘモグロビン(CO-Hb)飽和度*3が死因判定や中毒の程度を評価する主要な指標として使われてきました。しかし、この方法は酸素を運搬する能力に関する程度を示すものであり、必ずしも症状や予後に一致せず、死因判定や障害の程度を正確に評価することが困難になっています。近年の研究により、COは単にHbと結合して酸素の運搬を阻害するだけでなく、細胞レベルでの直接的な毒性を有することが明らかになってきました。そのため、CO-Hb飽和度の測定だけではこれらの毒性を十分に評価することはできないため、組織内におけるCO濃度の直接測定が必要となります。
近年、同志社大学で開発された人工ヘモグロビン化合物「hemoCD」を用いて、マウス脳内の超微量COを高感度かつ迅速簡便に定量できることが示されました (2021年論文発表 (Mao, Kitagishi, et al., Comm. Biol.) および当時のプレスリリース参照)。そこで本研究では、この手法を世界で初めて死後のヒト脳組織に応用し、CO濃度を測定することで、CO中毒を判定する新たな指標の確立と中毒メカニズムの解明に資するデータを得ることを目的としました。
本研究は、法医学と理工(化学)の研究者が連携したことにより実現した、CO中毒による死亡例を対象に、ヒト脳組織内のCO量を直接測定した世界初の成果です。この成果により、より高精度な死因究明や、血中CO-Hb飽和度の測定だけでは困難であったCOの致死量推定が可能となることが示されました。得られた知見は、救急・救命活動や中毒予防策の立案に資するのみならず、CO中毒の毒性発現や後遺症発症のメカニズム解明を促進し、将来的な治療法の開発にも寄与することが期待されます。
本研究では、死後のヒト脳組織に含まれるCO濃度を、人工ヘモグロビン化合物hemoCDを用いて直接測定する方法を初めて提示しました。この成果は、死因究明における法医学的評価の精度向上に直結するとともに、CO中毒における細胞レベルでの毒性メカニズムや後遺症発症の病態解明を加速させるものです。今後、本手法の適用範囲を拡大することで、CO中毒の病態理解のみならず、その予防・治療戦略の構築にも大きく貢献できると考えています。
本研究成果は、2025年9月11日(木)(日本時間18:00)に科学誌「Scientific Reports」(オンライン)に掲載されています。
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同志社大学 理工学部 機能分子・生命化学科の西村慎之介助教、古賀智之教授らの研究グループは、環状ケテンアセタール(cyclic ketene acetal, CKA)の非対称置換がラジカル開環重合(radical ring-opening polymerization, RROP)の反応経路に与える影響を詳細に解析し、速度論モデルを構築することに成功しました。CKAは重合時に主鎖へエステル結合を導入できるため、生分解性を付与できる有望なモノマー群です。しかし、非対称型CKAのRROP挙動や得られる高分子の組成に関する理解が不十分でした。本研究では、4位にアルコキシメチル基を有する新規な非対称型CKAを合成し、NMR構造解析やOECD 301Fによる生分解性試験を実施しました。得られたポリマーは、セルロースの約40%に対して20%程度の分解率を示し、エステル結合導入の効果を実証しました。また、非置換体の対称型CKAとの比較から、4位置換によって高温や高濃度条件でも「バックバイティング構造」が抑制され、分解性に寄与することを明らかにしました。さらに、DFT計算から得た速度定数を取り入れたシミュレーションモデルを構築し、実験結果を高精度に再現することに成功しました。本モデルは、今後の分解性高分子設計において合理的な指針を与えることが期待されます。
石油由来プラスチックは耐久性に優れる一方で、自然環境中では分解されにくく、マイクロプラスチック問題を引き起こしています。こうした課題の解決に向けて、近年では使用後に分解可能な「生分解性プラスチック」の研究が活発に進められています。その中でも、CKAを基盤とする生分解性ポリエステルは、従来から広く用いられているラジカル重合法を利用したRROPで合成できる点から、応用展開が期待されています。プラスチックは用途に応じて強度や柔軟性などの機械的特性を調整する必要があり、そのためにはCKAにさまざまな置換基を導入する化学修飾が不可欠です。しかし、置換基の導入によりCKAが「非対称型構造」となった場合、その重合挙動や得られる高分子の構造は非常に複雑になり、これまで体系的な理解が進んでいませんでした。今回の研究では、この難題に対して実験とシミュレーションを組み合わせることでアプローチし、非対称型CKAの重合メカニズムの解明に取り組みました。
本研究では、非対称型環状CKAのRROP挙動を、合成実験と分光分析により精密に追跡しました。その結果、置換基の導入により、不要な副反応が抑えられ、分解性を高める構造が選択的に形成されることを明らかにしました。また、計算化学によるシミュレーションを取り入れることで、実験結果を裏付ける実用的な速度論モデルを確立しました。これにより、非対称型CKAの重合挙動を統一的に理解するための基盤を構築することに成功しました。本成果は、生分解性高分子を合理的に設計するための新しい指針を示すものであり、環境調和型プラスチック開発に向けた重要な一歩といえます。
本研究成果は「Kinetic Model of Radical Ring-Opening Polymerization of Asymmetric Five-Membered Cyclic Ketene Acetals」の題目にて国際学術誌アメリカ化学会出版のMacromolecules誌に2025年8月19日付(UK時間)で公表されています(オープンアクセス)。
西村 慎之介(ニシムラ シンノスケ)
同志社大学 理工学部 機能分子・生命化学科 助教
研究分野:高分子化学/バイオマテリアル/機械学習・計算化学
古賀 智之(コガ トモユキ)
同志社大学 理工学部 機能分子・生命化学科 教授
西村 慎之介 (理工学部 機能分子・生命化学科 教授)
TEL:0774-65-6622
E-mail:shnishim@mail.doshisha.ac.jp
本件については、EurekAlert! および Organization for Research Initiatives & Development Doshisha University(同志社大学 研究・産官学連携 英語版サイト) でも掲載しております。
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京田辺キャンパス業成館にあるインキュベーション施設D-eggの入居者を募集します。
D-eggは、独立行政法人中小企業基盤整備機構が京都府および京田辺市より要請を受け本学と連携して整備を行ったインキュベーション施設で、これら4者が連携して運営しています。
D-eggではウエット仕様のレンタルラボと常駐のインキュベーションマネージャーによる支援で事業の立上げと成長をサポートします。
【入居対象者】
・研究成果の社会実装を目指す大学等の研究者の方
・大学や研究機関との連携による新規事業展開を目指す企業または個人の方
・入居者および地域企業の事業を支援し、利便を供する法人または個人の方
【居室仕様】
・床面積:20㎡~67㎡、天井高:2.8m~3.5m
・耐床荷重:0.5t/㎡~2.0t/㎡
・耐薬品性素材の床、給排水設備、三相電源
【賃料】
・3,509円/㎡(月額、税込)
【所在地】
〒610-0332 京都府京田辺市興戸地蔵谷1番地内(京田辺キャンパス業成館)
【申込受付期間】
2025年8月28日(木曜) ~ 9月5日(金曜) 17時必着
期間中の申込みで入居が決定しなかった場合は随時申込を受付けますので、D-eggまでお問い合わせください。
【お問い合わせ先】
(独)中小企業基盤整備機構 近畿本部 D-egg IM室
電話:0774-68-1378 メール:d-egg_info@smrj.go.jp
ホームページ:https://www.smrj.go.jp/incubation/d-egg/
お問い合わせ |
リエゾンオフィス(研究開発推進課-京田辺) TEL:0774-65-6223
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同志社大学リエゾンオフィスニューズレター「LIAISON」は、本学の産官学連携・地域連携活動、起業支援活動などの情報発信のため、機関誌として発行しております。
2025年8月、vol.75を発行いたしました。ぜひご覧ください。
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リエゾンオフィス(研究開発推進課-京田辺) TEL:0774-65-6223
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2025年8月22日、小児医療センターに入院中の子どもたち(ホスピタルジュニア)が、大阪・関西万博のヘルスケアパビリオンにて開催される公式プログラム「Hello! おもてなしジュニア」に、アバターやロボットを介して遠隔参加し、海外からの来場者に対してユニークな“おもてなし”を届けます。本取り組みのポイントは、ホスピタルジュニアの皆さんが、単に病室から万博に「参加」することにとどまらず、来場者をもてなす“ホスト”としての「役割」を担ってもらう点にあります。この挑戦を通じて、ホスピタルジュニア達が自らの“おもてなし”によって、世界各国から集まってきたゲストを笑顔にできたという達成感や喜びを実感し、自信や誇りを感じてもらうことがねらいです。
「Hello! おもてなしジュニア」は、日本の小学生・中学生が折り紙や盆踊りなどの日本文化を通じて海外からの来場者を笑顔で迎える国際交流プログラムです。2023年より開始され、2025年大阪・関西万博では大阪ヘルスケアパビリオンの公式プログラムとして実施されています。参加する子どもたちは「日本文化の小さな大使」として、言葉や文化の壁を越えた交流を行います。8月22日の「Hello! おもてなしジュニア」のステージでは、入院中の子どもたちもテクノロジーを活用して世界とつながる特別企画が行われます。
「おもてなしホスピタルジュニア」とは、小児医療センターで治療を受ける子どもたちが、アバターやロボットといった先端技術を活用して、万博に“遠隔参加”し、世界中の来場者に笑顔を届ける特別チームです。子どもたちは「未来の社会の一員」として自ら役割を果たし、この挑戦はまさに「誰一人取り残さない共生社会」の実現を象徴するものです。病室にいながらも国際舞台に立とうとする子どもたちの姿には、テクノロジーを味方に、他者のために行動する、意志と希望が込められています。神戸大学医学部附属病院の小児医療チームが連携し、安心してチャレンジできる環境を提供することで、子どもたちは治療の制約を超えて世界との交流に臨みます。
【アバターによる遠隔対話】
病室から操作される子どもたちのアバターが、万博会場に設置されたモニターを通じて来場者にあいさつを行い、日本文化を紹介します。来場者にはホスピタルジュニア自身がデザインしたアバターグッズをお土産としてお渡しし、世界各国に持ち帰っていただきます。
(協力:同志社大学 阪田真己子教授)
【ぬいぐるみ型ロボットによる分身参加】
子どもたちがデザインしたぬいぐるみ型ロボットが現地で外国人ゲストと交流し、写真撮影やお出迎えを通じて、子どもたちの“分身”として活躍します。
(協力:追手門学院大学 高橋英之准教授)
【医療チームの連携サポート】
神戸大学医学部附属病院小児科学分野の野津寛大教授をはじめとする医療チームがプログラムの設計・運営を監修し、子どもたちが安心して挑戦できる体制を整えています。
本プログラムは、2025年8月22日の国連パビリオンのナショナルデーに合わせて実施されます。国連パビリオンの掲げるテーマ「人類は団結したとき最も強くなる(Humanity is strongest when united)」を体現し、子どもが入院中であってもテクノロジーを通じて世界とつながり、笑顔を届ける姿を発信します。病室からの「役割のある参加」という新たな社会参画の形を提供し、万博が目指す「ともに生きる未来社会」の実現に向けた一歩となります。
「効率や経済性だけではなく、一回限りの体験や思い出づくりに貢献する温かみのあるテクノロジー、それを研究していけたらと思っています。我々が研究しているアバターを通じての万博参加が、子供たちにとってひと夏の良い思い出になってくれたら、これに勝る喜びはありません。」
ー 高橋 英之 准教授(追手門学院大学 )
「自分の取り組みが誰かを笑顔にし、誰かの“思い出”となって世界へ飛び立っていく――そんな“つながり”の実感を子どもたちに味わってもらいたいと考えています。テクノロジーと創造力が、新しい社会参画を切り拓く様子を是非一緒に見届けてください。」
ー 阪田 真己子 教授(同志社大学)
「ホスピタルジュニアの子どもたちは、自分の“役割”を持って世界に挑みます。そこには揺るぎない強さと誇りがあります。このプロジェクトは、入院中の子どもたちが“安心して挑戦すること”を支えると同時に、“社会とつながる実感”を持つ貴重な機会でもあります。」
ー 野津 寛大 教授(神戸大学医学部付属病院 小児科学分野)
8月22日の「Hello! おもてなしジュニア」ステージでは、スリランカやベトナムなど世界各国のパビリオンとの連携による多彩な国際交流企画を展開します。「おもてなしホスピタルジュニア」による遠隔おもてなしに加え、現地参加のおもてなしジュニアが外国人ゲストと共に折り紙や紙相撲を楽しんだり、高知県との連携による「よさこい踊り」の共演などを予定しています。日本と世界が子どもたちの笑顔とエネルギーでつながり合う一日にぜひご注目ください。
当日は、病室からアバターやロボットを操作して万博会場の来場者と交流する子どもたちの様子を取材いただけます。また、神戸大学医学部附属病院小児医療センターでの事前準備やリハーサル風景など、挑戦に向けた舞台裏の取材も可能です。阪田真己子教授、高橋英之准教授、野津寛大教授への取材調整も承っております。企画の背景、子どもたちの成長、テクノロジーと医療の融合といった、多角的な、視点での取材をお待ちしております。
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眼窩骨折は、眼球を収める骨(眼窩)が外傷により折れる怪我であり、スポーツ中の衝突、転倒、交通事故など、誰もが日常生活で遭遇する可能性のある事故が原因となります。特に球技でのボールの直撃、格闘技での打撃、自転車での転倒、階段での転落など、身近な場面で発生します。なかでも「閉鎖型骨折」と呼ばれるタイプでは、迅速な手術対応が求められ、対応の遅れが深刻な後遺症につながる可能性があります。
診断にはCT画像が用いられますが、専門的な知識が必要となるため、専門医が不在の救急外来や地域医療において、特に緊急手術を要する眼窩骨折が見逃されるリスクが懸念されています。
686名の眼窩骨折患者のCT画像(約46,000枚)を用いて、2段階の深層学習システムを開発しました。
第1段階では骨折の有無を検出し、第2段階では骨折のタイプ(閉鎖型または開放型)を判別します。その結果、1人の患者ごとに骨折があるかどうかを正しく判定できた割合(患者レベルの感度)での骨折検出率は94.7%、閉鎖型骨折の判別精度は100%という高い性能を達成しました。
今回開発したAIシステムは、高感度で眼窩骨折を特定し、さらに緊急性の高い閉鎖型骨折を診断することができます。このシステムを医療現場で使用するためには医療機器としての開発を進める研究が期待されます。今後、眼窩骨折の診断システムとして医療現場で活用される可能性があります。
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問合せ先を一部修正
2025年7月29日初出
同志社大学 商学部商学科 廣瀬喜貴准教授、横浜市立大学 国際商学部・大学院データサイエンス研究科 黒木 淳教授らの研究グループは、大規模言語モデルBERT*1を用いて、1980~2019年の公会計研究(PSAR)論文306本分のフルテキストを対象として、トピックモデリング手法(BER Topic)を適用し、主要なトピックを抽出しました。従来のLDA*2ではなく、BERTを使ったことで、より文脈に応じた分類が可能となりました。
本研究成果は、アメリカ会計学会セクション雑誌であるJournal of Emerging Technologies in Accounting誌に掲載されました。(2025年7月18日オンライン公開)
*1 大規模言語モデルBERT:2018年にGoogleにより論文で発表されたNLP(自然言語処理)モデルで、Transformer双方向エンコーダ表現(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)の略。深層学習と呼ばれる学習方法のモデルの一種で、過去のNLP(自然言語処理)モデルと異なり、文章を文頭と末尾の双方向から事前学習するように設計されている。また、学習に使用することができるデータが大量に存在し、様々なタスクに対して柔軟な対応が可能という特徴がある。
*2 LDA:Latent Dirichlet Allocation(潜在ディリクレ配分法)とは、膨大なテキストデータから「隠れたテーマ(トピック)」を自動的に発見するための統計的手法で、データがどのトピックをどの程度含んでいるかを確率的に推定する。
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Wiley社との契約に基づく手続きについて追記
添付ファイルを改訂、英語版を追加
2025年2月6日初出
English versions of the documents have been added (July 9, 2025).
本学は、オープンアクセスポリシーを制定し、本学において生産された研究成果を広く学内外を問わず公開することにより、学術研究のさらなる発展に寄与すること、またその成果を社会に還元すること、地域および国際社会の持続的発展に貢献することを目指しています。
このような背景を踏まえ、オープンアクセスの推進を目的とした論文掲載公開料(APC;Article Processing Charges)の支援を、下記の通り、実施します。要件を満たす論文を投稿する予定がある場合は、本支援を利用して論文をオープンアクセスにすることをご検討ください。
1.論文掲載公開料(APC)支援の内容
下記の要件(論文に関する要件、その他の要件)をすべて満足する論文のオープンアクセス化に対して、論文掲載公開料(APC)の全額を支援します。
● 論文に関する要件
1) オープンアクセス誌への論文掲載、あるいはハイブリッド誌に掲載される論文のオープンアクセス化であること
2) Publication typeが、「Article」または「Review」であること
3) 本学専任教員(任期付教員等を含む)*1)が「筆頭著者」または「責任著者」であること
4) Scopusに掲載されている論文誌であり、かつCiteScoreが付与されていること
5) 論文掲載誌がTOP10%誌であること(※最新のCiteScore percentileで判別)
6) 掲載が確定していること(査読中や将来投稿予定の論文に対して、APC支援を予約することはできません)
● その他の要件
7) 原則、本学の「法人カード」にて決済すること。各年度の2月末までの決済を当該年度の支援対象とします(3月決済分は、次年度の支援となりますのでご注意ください)。
※事務処理の効率化のため、「法人カード」以外の決済処理は受け付けません。なお、APCが高額で、法人カードの「利用限度額」を超える可能性がある場合は、限度額の増枠について部課管理者(学部事務室等)にご相談ください。
※※(20250709追記)Wiley社とのWiley Open Access Account(WOAA)契約に基づく論文掲載公開料(APC)の割引を受ける場合は、本学の「法人カード」による決済ではなく、WOAA契約の「オープンアクセス出版手続きガイド」を参照の上、所定の手続きを行ってください。
(参考ページ:オープンアクセスの推進(研究・産官学連携ウェブサイト))
8) 後述する「本学のオープンアクセス推進に関連する資料・コンテンツ」を確認すること
9) 申請時に「オープンアクセス推進に係るアンケート」に回答すること
*1)本学専任教員(任期付教員等を含む):専任教員、任期付教員、特定任用研究員、特別任用助教(有期研究員)、特別任用助手(有期研究員)、外国人留学生助手(有期)、チェアプロフェッサー、特別研究員、特別客員教授
2.支援数(予定)
・全体で20件程度(※APCの実績額により、件数は増減する可能性があります)
・1人の研究者が同一年度に申請できる件数は1件
※論文掲載のタイミングは様々であることから、掲載が確定したものから順に受け付ける形式とします。申請受付順に支援を行い、当年度予算額に達した時点で、支援を終了します。
※2025年度分の申請は2025年3月1日より受付開始します。
※本支援の対象になる論文は、研究開発推進機構が実施する「研究成果の国際広報支援」の対象となります(国際広報支援を受けるための要件を満足しています)。上記申請formにて、「国際研究広報支援」に対する希望確認をさせていただきますので、是非、あわせてご活用ください。
【研究成果の国際広報支援の説明ページ】
4.オープンサイエンス推進に関する資料・コンテンツ
本支援は、オープンサイエンスに関する情報・状況を理解いただくことも目的の一つとしています。本支援の申請に当たり、以下の資料・動画等をご確認ください。(既にご確認いただいている場合は、繰り返しご確認いただく必要はございません)
お問い合わせ |
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本文中の文言を一部修正しました
2025年6月26日初出
同志社大学スポーツ健康科学研究科 博士後期課程 青井一真、庄子博人 准教授、二宮浩彰 教授は、神戸アリーナプロジェクトを推進する株式会社One Bright KOBE(住所:兵庫県神戸市、代表取締役社長 渋谷 順、以下、One Bright KOBE)と建設中のGLION ARENA KOBEが生み出す社会的価値や経済的な効果等について調査・分析し、考察することを目的として、産学連携の共同研究を実施しました。
今回の共同研究では、より広い価値の概念に対する評価や検証を行うためのフレームワークとして、社会的投資収益率(Social Return on Investment:SORI)を採用し、One Bright KOBEに加え、アリーナ使用関係者や周辺エリア事業者、行政関係者へのインタビュー調査と、兵庫県内の一般生活者へのWEBアンケート調査や、公開情報などから経済波及効果を分析しました。
当リリースの詳細は、株式会社One Bright KOBEウェブサイトに掲載されておりますのでご参照ください。
本研究に関するお問い合わせ |
同志社大学 スポーツ健康科学部 准教授 庄子博人 TEL:0774-65-7151 |
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国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下「産総研」という)健康医工学研究部門 平野研 主任研究員は、同志社大学生命医科学部 吉川研一 客員教授、同理工学部 塩井章久 教授、庄野真由 研究員(研究当時)と共同で、油や界面活性剤を一切使わずに、生体に安全な材料だけを用いて20マイクロメートル以下の大きさが揃った微小な液滴(マイクロカプセル)をつくる技術の開発に成功しました。
医薬品や食品、化粧品といった私たちの身近な製品では、成分の品質を保ち、その効果を高めるために、目に見えないほど小さなカプセルに成分を閉じ込めるマイクロカプセル技術が広く使われています。特に20マイクロメートル以下のマイクロカプセルは、実用化の際の機能性や使い心地の面から期待されています。しかし従来の一般的な製法では、油や界面活性剤が用いられることが多く、製品への残留や環境への負荷などが課題となっています。今回、生体適合性がある安全性の高い水溶液のみで大きさの揃ったマイクロカプセルをつくる技術を開発しました。油や界面活性剤を使わないため、人にも環境にも優しい作製法といえます。さらに、置いておくだけで液滴がひとりでにつくられるため、特別な装置や複雑な操作も必要ありません。また、このマイクロカプセル内部に細胞や核酸、抗体、ナノ粒子などを閉じ込めることができます。医薬品、再生医療、食品、化粧品など、より安全で持続可能な製品開発が求められる多様な分野での応用が期待できます。なお、この技術の詳細は、2025年6月8日に「Small Methods」にオンライン掲載されました。
本件に関するお問い合わせ |
同志社大学 理工学部 化学システム創成工学科 教授 塩井 章久
TEL:0774-65-6839 |
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京都駅ビル開発株式会社(京都市下京区、代表取締役社長 若菜 真丈)が管理する、京都駅ビル10階「京都拉麺小路」は、消費者行動やマーケティングを学ぶ同志社大学商学部髙橋広行ゼミナール(所在地:京都市上京区 以下、髙橋ゼミ)3回生・4回生、約30名とオリジナルメニューの商品企画を実施いたします。
このたび、京都駅ビル10階「京都拉麺小路」9店舗(ラーメン8、カフェ1)と、同志社大学の学生約30名が連携し、新たな商品企画のプロジェクトがスタートいたしました。
これまでにも、「京都拉麺小路」では、開業20周年記念の企画やSNSを活用したプロモーションなど、京都の大学生とともに多くの取り組みを実施してきました。今回のプロジェクトでは、参加学生が店舗ごとにチームを組み、ラーメンやカフェにまつわる新しい商品やアイデアを共同開発します。
企画のテーマは店舗ごとに異なり、「若年層が思わず食べたくなるラーメン」や「ラーメンに合うどんぶり」など、各店舗の現状や課題を把握した上で、魅力を最大限に引き出す提案がなされます。
最終的には実際の商品化も視野に入れておりますので、今後の展開にぜひご注目ください。
2025年5月15日(木)には、参加する9店舗と各学生チームが初めて対面し、ヒアリングや意見交換を行うキックオフミーティングを実施いたしました。今後は企画会議を重ね、2025年7月24日(木)に学生たちによる企画プレゼンテーションを行う予定です。
企画プレゼンテーションの詳細につきましては、別途ご案内いたします。
大学・ラーメン店が一体となって挑むこのプロジェクトは、若者の感性と現場の経験が交差する、かつてないコラボレーションとなることを目指しています。
本件に関するお問い合わせ |
同志社大学 広報部 広報課 TEL:075-251-3120
京都駅ビル開発株式会社 営業部事業課 TEL:075-361-4460 |
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通常、水溶性のタンパク質が脂質で出来た細胞膜を超えて細胞外に分泌されるためには、小胞体や分泌小胞を経由して分泌されます。一方、細胞質に存在するタンパク質が分泌される経路は非典型的分泌経路と呼ばれますが、どのような機構で分泌されるかは不明な点が多く残されていました。
今回、同志社大学大学院生命医科学研究科 教授 浦野泰臣、教授 野口範子、助手Biplab Kumar Dashらの研究グループは、パーキンソン病やがん患者で血液中に分泌されることが知られるPARK7/DJ-1というタンパク質が、酸化ストレス下においてオートファジー機構を利用して分泌されることを示しました。特にリソソームオートリソソームの融合がPARK7の細胞外への分泌に重要であることを新たに発見し、“分泌性オートリソソーム”という概念を提案しました。またシャペロン介在性オートファジーと呼ばれる機構によりPARK7はリソソーム内に運ばれることや、分泌性オートリソソームと細胞膜の融合に必要な膜融合タンパク質であるSNARE複合体の新しい組み合わせも見出しました。
これらの成果は、オートファジーによるタンパク質の分泌機構に着目した神経変性疾患やがん等の新規治療法への応用に役立つことが期待されます。
Biplab Kumar Dash
同志社大学大学院 生命医科学研究科 外国人留学生助手
研究分野:神経変性疾患 / 細胞内輸送 / オートファジー
浦野 泰臣(ウラノ ヤスオミ)Yasuomi URANO
同志社大学大学院 生命医科学研究科 教授
研究分野:神経変性疾患 / 細胞死 / 脂質代謝
野口 範子(ノグチ ノリコ)Noriko NOGUCHI
同志社大学大学院 生命医科学研究科 教授
研究分野:酸化ストレス/ ビタミン / 生活習慣病
本件については、EurekAlert! および、Organization for Research Initiatives & Development Doshisha University(同志社大学 研究・産官学連携 英語版サイト) でも掲載しております。
本研究に関するお問い合わせ |
同志社大学大学院 生命医科学研究科 教授 浦野 泰臣 TEL:0774-65-6260 |
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同志社大学 広報部広報課
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同志社創立150周年記念
新島襄生誕183年記念
生徒・学生 懸賞論文募集
画像クリックで募集のおしらせ両面(PDF)をご覧いただけます。
新島襄または同志社の歴史を題材として、中学校、高等学校、大学・短期大学・大学院の3つの部門で論文を募集します。
応募対象は、同志社および関連学校在学中の学生・生徒としていますが、それ以外からの応募も受け付けています。
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