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四谷 晃一

専任教員紹介

四谷 晃一 YOTSUYA Koichi

四谷 晃一
研究テーマ 経済成長理論、教育の経済分析
研究室 良心館570号室
演習(ゼミ)紹介 人的資本(教育)の経済分析
詳細 研究者データベース(オリジナルサイト)

人的資本、とりわけ教育の問題は様々な社会・経済問題と深く関連している。伝統的には人的資本は経済成長の源泉として注目され、教育の成長に果たす役割が研究されてきた。また最近の日本では所得格差や階層化、少子化等の問題との関連が広く議論され、教育改革論議を賑わせている。ただし、一口に人的資本といってもその構成要素は様々である。例えば、学校教育と職場訓練では目的が異なるため提供される知識も異なるし、学校教育も教育課程や分野によって様々である。したがって、人的資本とマクロ経済の関連を知るには、「どういった質の人的資本がどういった経路を通じて社会・経済に影響を及ぼすのか」、また逆に、「社会・経済状況の変化が人々が蓄積する人的資本の質、量にどういった影響を及ぼすのか」を明らかにする必要がある。こうした、人的資本蓄積とマクロ経済の相互作用について経済理論を用いて分析することが現在の研究テーマである。

学生へのメッセージ

新しいことを沢山経験してください。

演習(ゼミ)

演習テーマ:人的資本(教育)の経済分析


 当演習のテーマは、人々の人的資本形成に関する意思決定の仕組みと、それが一国の社会や経済に及ぼす影響を経済学的に考察することです。
 人々の能力は多様な形態の“教育”を通じて形成されますが、どのような能力を、何の目的で、どの程度身に付けるかは、家庭や地域環境、教育を供給する側の行動、社会でどのような能力が必要とされているかなど、多くの要因の影響を受けます。当演習ではまず,こうしたミクロレベルでの意思決定の仕組みについて学習していきます。それを基に、次は視野を広げて教育が社会経済問題とどのように関わっているのかについて学習します。例えば、教育の在り方がその国の経済成長(発展)や技術進歩、人口問題、所得格差の問題などに大きな影響を与え得ることは広く知られています。教育とこうした問題との因果関係を経済学的に考察することでマクロレベルの問題に教育(人的資本)という視点からアプローチし、その役割について分析していきます。
 教育は皆さんにとって最も身近なものであると同時に経済と密接に関わりあっています。このため、参加者には以上のことに関心があることに加えてミクロ経済学やマクロ経済学といった経済理論に興味をもっていることが望まれます。主体的に取り組む意欲のある学生の参加を期待します。

2年次演習

導入的なテキストで輪読し、教育の経済学に関する基本的な考え方について学ぶ。また、並行してミクロ経済学の復習を行う。


[履修条件]

3年次演習

より専門的な文献の輪読に移り、教育と社会経済問題との関わりについて掘り下げて学習する。また、並行して演習のテーマに関連したトピックを選定してグループ研究を行い、その成果を外部の論文発表大会で発表する。


[履修条件]
春学期と秋学期に3年次演習関連科目「教育と経済1」と「教育と経済2」を開講します。これらを並行して履修することが条件です。

卒業研究

関心のあるテーマについて個々で掘り下げて学習・研究し卒業論文を完成させる。


[履修条件]

関連する科目

既修・併修を強く勧める科目
  • 初級ミクロ経済学Ⅰ,Ⅱ
  • 経済数学Ⅰ,Ⅱ
  • 初級マクロ経済学Ⅰ,Ⅱ
既修・併修が望ましい科目
履修を勧める3年次演習関連科目

春学期と秋学期に3年次演習関連科目「教育と経済1」[PDF 186KB]「教育と経済2」[PDF 190KB]を開講します。これらを並行して履修することが条件です。

関連する演習

学生による「私のゼミ紹介」

 我ら四谷ゼミが主に取り組んでいる学習内容としましては、教育の経済学というテーマを中心にそれと関連したテキストの輪読を行い、経済的な観点から教育の社会における役割、または教育が経済にもたらす役割について学習しています。教育は学生の能力向上だけではなく、受験及び進学等の教育に関連したシステムから生まれる様々な経済的な仕組み、思惑について深めていき、教育を中心とした大きな経済的な視野を持てるように学習を進めています。グループで分担し輪読で学習した内容を発表形式で共有することにより、発表の経験の累積と、効率の良い伝達と資料の作成の技術も身に着けます。また、今年度はJR西日本様が開催されたビジネスアイデア大会、他ゼミの方々と合同で行うインゼミ、ディベート大会などの講義外の活動も行いました。何より特筆するべきなのは、ゼミ生の層の厚さです。個性豊富な面々は時に自らゼミ内で催し物を行い、ゼミの雰囲気と結束の良さは随一だと自負しています。

<『同経会報』No. 90より転載>