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キリスト教文化センター准教授 三木メイ

キリスト教文化センター准教授
三木メイ

1)私と仕事

 私は、大学専属の牧師(チャプレン)であり、キリスト教教育と神学教育を担当する教員です。私の父と祖父も牧師でしたが、私自身、若い頃には自分が将来牧師になるとは全く想像していませんでした。私が属している日本聖公会(英国国教会系)では、昔から「聖職志願できるのは男性のみ」だったからです。それが、1970年代以降に登場してきたフェミニスト神学の影響などによって大きな変化が起こり、80年代後半から世界各国の聖公会が女性の聖職を叙任するようになりました。当初はこれに反対する人も多かったため、教会を二分するような議論になりましたが、1998年に日本聖公会でも、すべての職位に男性だけでなく女性も叙任できるよう法規改正を決議しました。私はキリスト教教育に携わりつつ、このような時の流れのなかで多くの女性たちと出会い、彼女たちの悩みを耳にしていろいろ考え、牧師の道を目指す決意をしたのです。

2)女性と宗教、そして仕事

 どの宗教団体においても、指導者は男性が多く、信者は女性が多いという現象が長く続いていますが、それも少しずつ着実に変化しつつあります。近年、他のプロテスタント諸教派の教団でも女性の牧師が増加しています。夫婦で一つの教会の牧師、副牧師として働きながら子育てしている例なども珍しくありません。女性特有の悩みは、女性の牧師の方が打ち明けやすいという牧会的なニーズもあります。男性の補助的な役割ではなく、女性と男性が互いの特性を生かしあいながら支え合い、新たな共同体を創造していく時代がすでに来ています。しかし、古い性別役割意識をもっている方々もまだ多く、チャレンジ精神が必要です。

3)高校生のみなさんへのメッセージ 

 自分が将来どのような道へ進めばいいのか、悩んでいる人も多いと思います。私も若い頃には将来の方向性を見いだせなくて悩んでいました。私からのメッセージは、自分で自分の道を探そうという想いをしっかり持つこと、何が得で何が損かということだけに捉われないこと、自分は何に大切な意味を見いだすことができるかを知ること、他者に対して自分がどのような意味のある存在になれるか考えること、失敗したと思ってもやり直すチャンスはあるということです。夢や希望、不安や悩み、それらをもって前へ進んでいけば、いろいろな人との出会いのなかできっと自分の道を見いだしていけるでしょう。