Doshisha University
  • 同志社大学ホーム
  • 入学試験情報
  • お問い合わせ一覧
  • 交通アクセス・キャンパスマップ

インタビュー

最新のインタビュー

1)私と仕事

 社会と教育の関係について、エビデンスに基づいたデータで分析し、特に高等教育に焦点を当てて研究をしています。1980年代の米国での大学院時代に、「大学教育を科学する」という考え方に巡り合ったことが、現在の研究者としての原点になったと思っています。今でこそ普通ですが、エビデンスに基づいたデータで、学習成果や学生の成長を分析するという方法は、当時の私にとっては「目から鱗」でした。またフィールドにいながら、教育の役割を観察するという、文化人類学的手法を取り入れた研究スタイルに出会ったことも大きな収穫でした。私のゼミの学生には、研究プロジェクトや卒業論文執筆にあたっては、「高等教育の現場でのデータ収集を基本にすること」を課しています。データ収集と実証分析は大変かもしれませんが、学生が印象や感覚でなく、データに基づいて教育政策や教育の意味を深く考えられるようになることが、私の大学教員としての課題だと思っています。

2)日本社会でのワークライフバランス

 私は、大学院生やポストドクターとしての期間も含め、娘が0歳から8歳までの子育てをアメリカで行いました。両立は大変でしたが、不思議と息苦しさや辛さはあまり感じませんでした。ナーサリー(保育園)に預けて研究をしていましたが、周りにもそのような女性が多く、かつ男性も今でいうイクメンと呼ばれるような人が多かったので、大学院やプレスクールでは、多様な人種・民族の人たちと子育ての悩みやアドバイス等について話しあった記憶があります。面倒を見る人がいないという理由で、大学院の授業にも赤ちゃんを連れてきている学生も多く、先生でもそのようなケースがよく見られました。私が滞在したロサンゼルスは、安全面には気をつけなければならなかったのですが、子育てに関しては、独特の「おおらかさ」があったように思います。1990年代に日本に帰国すると、子どもをこう育てなければならないという規範が、特に母親に課せられており、息苦しさを感じました。それから早20年、日本社会は徐々に変化し、子育てに積極的に関わる男性も増加していますが、私たちのような世代が、自分たちの経験を踏まえ、もっと女性がのびのびと子育てを楽しめる社会になるよう、声を上げていく責任があると最近思い始めています。

3)高校生のみなさんへのメッセージ 

 現在の高校生の多くは大学進学にあたり、多くの情報をベースに進路を決めている傾向が強いことがデータとして得られています。もちろん、学力的に合格する可能性の高い大学という視点で進路を決める人たちもいますが、高校生の時に、「自分が将来何になりたいのか、そのためには、どのような学問をしたら良いのか」という視点で進路を決めた方が、大学への不本意入学にならないということも私たちのデータから得られています。このことは、主体的に自分でものごとを決めて判断することが大切であるということを意味しています。以前に比べ、現代は多様な機会があります。海外に行くことも可能でしょうし、一度就職して、自分で成長したと感じてから大学に戻ることも可能です。高校生のみなさんには、自分でそういった判断を主体的に行っていたただきたいと思います。
社会学部教育文化学科教授 山田礼子

社会学部教育文化学科教授
(社会学部長 2017年4月~)
山田礼子

このページの先頭へ