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豊かな歴史・文化に包まれながら学生生活と競技生活の両方を充実させる(前編)

同志社大学に在学する学生の学びと活躍の舞台は、キャンパスの外にも広がっています。その代表的な存在の1つが、各種の運動部です。所属する部員は日々の練習や大会などを通して、授業とはまた違った成長の機会を得ています。その様子は在学生や卒業生、教職員、さらに地域住民に勇気や活力、誇りをもたらしています。今回は、アイスホッケー部の水橋航大さん(主将・商学部4年次生)、福井進之助さん(法学部3年次生)、阿部晴人さん(商学部2年次生)に話を伺いました。

2024年12月23日 更新
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左から福井さん、水橋さん、阿部さん

「SHISEI~姿勢正しく、至誠に~」をスローガンに掲げる少数精鋭チーム

水橋

同志社大学アイスホッケー部は創部が1932年、体育会へは翌年の1933年に加入という歴史ある部です。2023年度は関西インカレが第3位、年間のハイライトである日本学生氷上競技選手権(インカレ)はベスト8でした。2024年度は関西制覇とインカレのベスト4を目標にして活動しています。6月に行われた関西インカレでは昨年度より順位を上げ、準優勝しました。関西で常に私たちの前に壁として立ちはだかっているのが、関西大学です。なんとか今年度中に、関西大学の壁を打ち破りたいと思っています。

福井
部員数は選手が20人、マネージャーが7人です。これは関関同立の各アイスホッケー部の中では最少です。アイスホッケーはプレーヤー5人とゴールキーパー1人の計6人で行うスポーツです。一般的にプレーヤーは3セット必要とされているので、ゴールキーパーの交代要員まで含めると1チームは18~23人の選手で構成されます。私たちがいかに小規模なチームなのかおわかりいただけるかと思います。
阿部

アイスホッケーはスケートでリンク上を自在に動けることが前提のスポーツであるため、大学の体育会でプレーする選手は皆、経験者です。選手の出身地は北海道が多く、同志社大学でも6割ほどが北海道出身です。

福井

この3人のなかでは水橋と阿部が北海道出身です。私は滋賀出身で、アイスホッケー界では“少数派”です。

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試合の様子
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水橋

今年度はチームスローガンとして「SHISEI~姿勢正しく、至誠に~」を掲げています。同志社大学の今出川キャンパスには「至誠館」という建物があります。新チームのスタートにあたってスローガンを考えているとき、たまたまこの建物の名前が気になって意味を調べてみたところ、非常に感銘を受けました。そして、誠実な人でありたいという思いがわいてきました。「姿勢」の意味も重ねたのは、努力や礼儀を重んじ、周囲から認めてもらえるような人でいようという思いからです。

福井
アイスホッケーには「乱闘がつきもの」というイメージがあるかもしれません。確かにコンタクトプレーが多くて選手同士が熱くなる場面も多いのですが、乱闘になる場面では多かれ少なかれ選手は冷静さを失っています。それでは決していいプレーはできませんし、審判の心象も悪くなって結局は自分たちに不利になります。スローガンには、どんなときでも感情を抑えて冷静でいようという思いも込めました。

コミュニケーションの活性化で チーム力も向上

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ゴール前では激しい攻防が繰り広げられる
水橋
2024年度からはチーム内にTB&C(Team Building & Communication)・HR(ヒューマンリソース)という組織を設けました。TB&Cは、選手間のコミュニケーションを活性化させ、選手が自然体でプレーに臨むことのできるチーム作りを行います。昨年までは、思ったようなプレーができなかったり成績が振るわなかったりするとコミュニケーションが滞りがちになり、それがさらにプレーの質を下げて負けにつながるという悪循環が起こることがありました。そもそも私たちは練習日が週2日だけなので、顔を合わせて話をする機会が非常に限られています。もっとコミュニケーションを図ることがプレーの質を高めると考え、設置されたのがTB&Cです。

具体的には、メンバー全員が参加するLINEグループを作り、部活以外の話題を話すようにしました。するとLINE上でやり取りが行われるだけでなく、練習日に「この前のあの話って、それからどうなった?」「あの件について詳しく聞かせて」など、メンバー間での会話が随分と増えました。

阿部
私は去年は1年生だったこともあり、先輩に対してプレーの要求や指摘しづらいときがありました。それに対して今年は、「自分はこんなプレーがしたかった」「あのとき、こうしてほしかった」など、自分の思いを伝えやすくなりました。もちろん2年生になって先輩たちとの関係性ができてきたからという理由もありますが、関係づくりができた背景にはTB&Cの活動によるコミュニケーションの活性化があるように思います。今年の1年生を見ていると、先輩に対して気軽に思いを伝えているように感じます。私たちの1年生のときとは随分違います。
福井
アイスホッケーは用具代など、少なくない費用が必要なスポーツです。ほとんどの選手が一人暮らしをしているので、家賃や食費など生活費も必要です。その結果、学業と部活に加えてアルバイトという「三足のわらじ」を履かざるを得ない、決して楽ではない状況で毎日を過ごしています。この負担を少しでも減らし、プレーに集中できる環境を作るための窓口役となっているのがHRです。今年度は、OBから寄付金を募る活動を行いました。多くの先輩たちに理解と協力をいただけた結果、目標額を達成。得られた資金をもとにして、8月に北海道釧路市で開かれた「くしろタンチョウカップアイスホッケー交流戦」に初めて参加することができました。