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盛満 正嗣 理工学部環境システム学科教授の「水素/空気二次電池(HAB)」が環境省CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業に採択!!

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'19年5月27日 更新
理工学部 環境システム学科の盛満 正嗣 教授が研究開発した「水素/空気二次電池(HAB*1)」が、この度、環境省が行う平成31年度(2019年度)CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業*2に採択されました。HABは、これまで国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業・先端的低炭素化技術開発(ALCA)*3において、盛満教授を研究代表者として平成24年度から企業を含む5機関が共同して研究開発を行ってきました。この研究成果を活かして、環境省の事業では実用化に向けた電池および蓄電システムの開発とその実証試験を行います。事業の後にHAB蓄電システムは2022年度からの社会実装が予定されています。

環境省平成31年度CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業 採択事業の公表
https://www.env.go.jp/press/106814.html

国立研究開発法人科学技術振興機構 先端的低炭素化技術開発(ALCA)での成果
https://www.jst.go.jp/alca/kadai/prj_05.html#h24_02
https://www.jst.go.jp/alca/pdf/result2018.pdf
理工学部 環境システム学科の盛満 正嗣 教授が研究開発した「水素/空気二次電池(HAB*1)」が、この度、環境省が行う平成31年度(2019年度)CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業*2に採択されました。HABは、これまで国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業・先端的低炭素化技術開発(ALCA)*3において、盛満教授を研究代表者として平成24年度から企業を含む5機関が共同して研究開発を行ってきました。この研究成果を活かして、環境省の事業では実用化に向けた電池および蓄電システムの開発とその実証試験を行います。事業の後にHAB蓄電システムは2022年度からの社会実装が予定されています。

環境省平成31年度CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業 採択事業の公表
https://www.env.go.jp/press/106814.html

国立研究開発法人科学技術振興機構 先端的低炭素化技術開発(ALCA)での成果
https://www.jst.go.jp/alca/kadai/prj_05.html#h24_02
https://www.jst.go.jp/alca/pdf/result2018.pdf
(用語解説)
*1 水素/空気二次電池(HAB)
水素吸蔵合金(負極)と空気極(正極)を用いる水系の空気二次電池・放電では正極での酸素の還元と負極での水素の放出により水を生成し、充電では水を電気分解して正極で酸素を発生させ、負極では水素を吸蔵する.リチウムやマグネシウムなどの金属負極を用いる他の空気二次電池では、放電時に正極で固体の反応生成物が生じてプラッギング(正極内が閉塞)するため、正極の放電容量が制限される。しかし、水素/空気二次電池はこのようなプラッギングが起こらず、正極での放電容量の制限がない。このような二次電池は、あらゆる二次電池の中で水素/空気二次電池だけである。また、水だけを反応物質とするため、エネルギー密度の向上と安全性がトレードオフの関係とならない。高エネルギー密度と安全性を両立できる次々世代二次電池として期待される。
1

図1 HABの構成と電池反応

2

図2 ラミネート型HABの写真

(用語解説)
*1 水素/空気二次電池(HAB)
水素吸蔵合金(負極)と空気極(正極)を用いる水系の空気二次電池・放電では正極での酸素の還元と負極での水素の放出により水を生成し、充電では水を電気分解して正極で酸素を発生させ、負極では水素を吸蔵する.リチウムやマグネシウムなどの金属負極を用いる他の空気二次電池では、放電時に正極で固体の反応生成物が生じてプラッギング(正極内が閉塞)するため、正極の放電容量が制限される。しかし、水素/空気二次電池はこのようなプラッギングが起こらず、正極での放電容量の制限がない。このような二次電池は、あらゆる二次電池の中で水素/空気二次電池だけである。また、水だけを反応物質とするため、エネルギー密度の向上と安全性がトレードオフの関係とならない。高エネルギー密度と安全性を両立できる次々世代二次電池として期待される。
*2 CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業
CO2排出削減技術の高効率化や低コスト化等のための技術的な課題をブレークスルーし、優れたCO2排出削減技術を生み出し、社会に実装していくことで、将来的な地球温暖化対策の強化につなげるため、CO2排出削減効果の優れた技術の開発・実証を主導し、CO2排出量の大幅な削減及び地域循環共生圏の構築を目指す。
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/cpttv_funds/outline.html

*3 先端的低炭素化技術開発(ALCA):
科学技術振興機構(JST)が行う戦略的創造研究推進事業の一つ。温室効果ガスの排出量削減を中長期にわたって継続的かつ着実に進めていくために、文部科学省が策定する研究開発戦略のもと、新たな科学的・技術的知見に基づいて温室効果ガス排出量削減に大きな可能性を有する技術を創出するための研究開発を推進し、グリーン・イノベーションの創出につながる研究開発成果を得ることを目的とする。
http://www.jst.go.jp/alca/
*2 CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業
CO2排出削減技術の高効率化や低コスト化等のための技術的な課題をブレークスルーし、優れたCO2排出削減技術を生み出し、社会に実装していくことで、将来的な地球温暖化対策の強化につなげるため、CO2排出削減効果の優れた技術の開発・実証を主導し、CO2排出量の大幅な削減及び地域循環共生圏の構築を目指す。
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/cpttv_funds/outline.html

*3 先端的低炭素化技術開発(ALCA):
科学技術振興機構(JST)が行う戦略的創造研究推進事業の一つ。温室効果ガスの排出量削減を中長期にわたって継続的かつ着実に進めていくために、文部科学省が策定する研究開発戦略のもと、新たな科学的・技術的知見に基づいて温室効果ガス排出量削減に大きな可能性を有する技術を創出するための研究開発を推進し、グリーン・イノベーションの創出につながる研究開発成果を得ることを目的とする。
http://www.jst.go.jp/alca/