'19年9月17日 更新
「同志社大学新島塾 合宿で鍛える知的基礎体力」2日目
2日目は礼拝堂での祈祷会から始まりました。厳かな雰囲気の中、聖書の一説を読み解きながら聖書の成り立ちについて学ぶだけでなく、新島塾塾生・0期生チューター・体験参加1年次生はもとより教職員一同も大学で学ぶ意義について見つめなおす場となりました。祈祷会に続いて、佐藤優講師によるセッションが開始されました。
この日の新聞記事に課題図書「ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来」の著者ユヴァル・ノア・ハラリ氏のインタビューが掲載されていました。早速、冒頭でその紹介が行われるだけでなく、新島塾の先見性を示すものとなりました。
序盤で、課題図書の読了について確認が行われましたが、塾生によって通読・精読の程度にばらつきがあることが分かりました。講師からは「課題図書を読まないで、その内容について批判するのは知識人としてルール違反である。」という指摘がされ、塾生は知識人として備えるべき態度・姿勢の面でも気付きがありました。
講師からは、これまでの外交官としての経験を振り返りながら「これからの高等教育には、産業社会のトレンドの変化に対応できるような教育が必要で、汎用性の高い教養教育が重視される」というメッセージが発せられ、リーダーシップにおいて決定的に重要な要素は、能力の有無である。やる気と能力の2軸で捉えると、やる気があって能力がない人間が最悪。能力がない人間が、組織の一員だと余計なことをして周囲に迷惑を掛けるし、リーダーだと組織が全滅する。という話に真剣に聞き入っていました。
午前の終わりには、体験参加者を含め大学受験期以後の学習や知識の定着度合いについて確認する高校世界史レベルの小テストが行われ、自身の知識がどの程度欠損しているかについて思い知らされた様子でした。
2日目の午前の講義をもって、1年次生の体験参加プログラムは終了しました。どの参加者も文理の壁を越えて切磋琢磨する環境に身を置くことで、これまでの大学での学びでは得ることができなかった貴重な体験ができたとの感想を残していました。今回の体験参加が、今後の学びに刺激を与えるきっかけとなることを期待しています。
午後も引き続き講義が行われ、課題図書の内容と関連付けながら年金問題や大学無償化、日本国憲法、ベーシックインカム、引きこもり問題、国家と社会、宗教、戦争など実に多岐にわたる話題が展開されました。
午後には講義内容に基づき、
レポート課題
1.「知識のパラドックス」について簡潔に説明せよ2.農業革命が有神論の宗教を生み出したのに対して、科学革命が人間至上主義の宗教を誕生させた理由について説明せよ
が課されました。完成後、自身の作成したレポートの内容を自分の言葉で再説明し、1行に要約するという課題が更に課され、自分の言葉で説明するには内容をしっかりと理解していないとできないということを実体験として知ることとなりました。0期生チューターもレポート作成に悩む塾生を指導、助言したり、キリスト教的時間の考え方について図解して説明したりと、存分にその役割を発揮していました。
課題の進捗がなかなか当初計画した時間通りにはいかず、塾生は、この課題を通して時間の見通しを立てて着手することと、所定の文字数の範囲内でものを書くことがいかに大変なのか、その一端を垣間見たようでした。
この日のセッションの結びとして、課題図書の内容と関連付けながら
明日に向けての課題
1.生き物は本当にアルゴリズムに過ぎないのか、本当に生命はデータ処理に過ぎないのか。2.知能と意識のどちらにより高い価値を付与することができるか。
自由に自分の考えとその理由についてまとめるという課題が課され、明日のセッションに続くこととなりました。
合宿で鍛える知的基礎体力 4日目の様子
合宿で鍛える知的基礎体力 3日目の様子
合宿で鍛える知的基礎体力 1日目の様子
(事務局・高等研究教育院事務室)
「同志社大学新島塾 合宿で鍛える知的基礎体力」2日目
2日目は礼拝堂での祈祷会から始まりました。厳かな雰囲気の中、聖書の一説を読み解きながら聖書の成り立ちについて学ぶだけでなく、新島塾塾生・0期生チューター・体験参加1年次生はもとより教職員一同も大学で学ぶ意義について見つめなおす場となりました。祈祷会に続いて、佐藤優講師によるセッションが開始されました。
この日の新聞記事に課題図書「ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来」の著者ユヴァル・ノア・ハラリ氏のインタビューが掲載されていました。早速、冒頭でその紹介が行われるだけでなく、新島塾の先見性を示すものとなりました。
序盤で、課題図書の読了について確認が行われましたが、塾生によって通読・精読の程度にばらつきがあることが分かりました。講師からは「課題図書を読まないで、その内容について批判するのは知識人としてルール違反である。」という指摘がされ、塾生は知識人として備えるべき態度・姿勢の面でも気付きがありました。
講師からは、これまでの外交官としての経験を振り返りながら「これからの高等教育には、産業社会のトレンドの変化に対応できるような教育が必要で、汎用性の高い教養教育が重視される」というメッセージが発せられ、リーダーシップにおいて決定的に重要な要素は、能力の有無である。やる気と能力の2軸で捉えると、やる気があって能力がない人間が最悪。能力がない人間が、組織の一員だと余計なことをして周囲に迷惑を掛けるし、リーダーだと組織が全滅する。という話に真剣に聞き入っていました。
午前の終わりには、体験参加者を含め大学受験期以後の学習や知識の定着度合いについて確認する高校世界史レベルの小テストが行われ、自身の知識がどの程度欠損しているかについて思い知らされた様子でした。
2日目の午前の講義をもって、1年次生の体験参加プログラムは終了しました。どの参加者も文理の壁を越えて切磋琢磨する環境に身を置くことで、これまでの大学での学びでは得ることができなかった貴重な体験ができたとの感想を残していました。今回の体験参加が、今後の学びに刺激を与えるきっかけとなることを期待しています。
午後も引き続き講義が行われ、課題図書の内容と関連付けながら年金問題や大学無償化、日本国憲法、ベーシックインカム、引きこもり問題、国家と社会、宗教、戦争など実に多岐にわたる話題が展開されました。
午後には講義内容に基づき、
レポート課題
1.「知識のパラドックス」について簡潔に説明せよ2.農業革命が有神論の宗教を生み出したのに対して、科学革命が人間至上主義の宗教を誕生させた理由について説明せよ
が課されました。完成後、自身の作成したレポートの内容を自分の言葉で再説明し、1行に要約するという課題が更に課され、自分の言葉で説明するには内容をしっかりと理解していないとできないということを実体験として知ることとなりました。0期生チューターもレポート作成に悩む塾生を指導、助言したり、キリスト教的時間の考え方について図解して説明したりと、存分にその役割を発揮していました。
課題の進捗がなかなか当初計画した時間通りにはいかず、塾生は、この課題を通して時間の見通しを立てて着手することと、所定の文字数の範囲内でものを書くことがいかに大変なのか、その一端を垣間見たようでした。
この日のセッションの結びとして、課題図書の内容と関連付けながら
明日に向けての課題
1.生き物は本当にアルゴリズムに過ぎないのか、本当に生命はデータ処理に過ぎないのか。2.知能と意識のどちらにより高い価値を付与することができるか。
自由に自分の考えとその理由についてまとめるという課題が課され、明日のセッションに続くこととなりました。
合宿で鍛える知的基礎体力 4日目の様子
合宿で鍛える知的基礎体力 3日目の様子
合宿で鍛える知的基礎体力 1日目の様子
(事務局・高等研究教育院事務室)