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【新島塾】「合宿で鍛える知的基礎体力」フォローアップ実施

'19年11月21日 更新
同志社大学新島塾「合宿で鍛える知的基礎体力」フォローアップ
 11月16日(土)に「合宿で鍛える知的基礎体力」フォローアップが行われました。これは9月の合宿で行われた学びの強化とその効果確認を行う活動で、合宿と同様、佐藤 優講師(同志社大学特別顧問・神学部客員教授)に担当いただきました。
 事前に課された課題は、課題図書3冊の読了です。
  • 「佐藤優の集中講義民族問題」(文春新書)ISBN:978-4166611423
  • 「民族とナショナリズム」(岩波書店)ISBN:400-000021966
  • 「Nations And Nationalism」(※民族とナショナリズムの原著)ISBN:978-1405134422
 はじめに、事前告知していた課題図書(英語原著)の一部を和訳する大学院入試レベル相当の課題が課されました。続いて課題図書3冊の記述内容を踏まえた講義形式のフォローアップが始まりました。佐藤講師から塾生たちにどんどん質問が投げかけられますが、残念なことに課題図書を読了していない学生がいることが分かりました。
 佐藤講師からは「全員が事前課題を完遂してきたことを前提に、今回のフォローアップを構成している。一人でも課題が未完もしくは着手していない塾生がいると、前提が崩れ講義が成立しない。必然的に課題を完遂していない者に合わせた護送船団方式で実施せざるを得ず、課題に取り組んできた他の塾生にも迷惑が掛かる行為である。将来、社会の様々な分野で活躍するリーダーシップを持った人物を養成する同志社大学新島塾に学ぶ者として、あらかじめ十分な期限を設定した上で与えられた課題が処理できないような人間は、リーダーとしての姿勢を疑う。」という厳しい指摘がありました。ここでいう厳しいとは、叱責するという意味ではありません。塾生に「自分の姿勢の誤りを素直に認識し、そうした自分を変えなければならない。」と自覚させ、自己変革を促すようないわば「学びのスイッチ」を入れるという意味が込められていたように見えました。
 講義の後半では、なぜ「民族とナショナリズム」について学ぶのかの説明がありました。「民族は政治的共同体である。それは相互の認知によって生まれるもので人為的には作れない。日本は大民族であり、日本人は民族に関する感覚が鈍い。そして民族に関する問題は、合理性だけでは割り切れない問題を抱えるとともに、対エントロピー特性の概念がある。それは社会の中で差別を引き起こし、産業社会では深刻な問題に発展する。」という説明に続き、塾生にはそこに内在する論理をつかみ取ることの重要性が説かれました。ここから課題図書をきっかけとして、首里城再建に見られる沖縄の抱える問題や歴史認識、経済、地政学リスクなどの観点から捉えた日韓関係といった現在の日本を取り巻く社会問題ひいては国家と社会の関係性についても、広く話題が及びました。
 結びに「外交は力の均衡であり、そこにはニュートン力学が働く。国力を左右するのは、エリート層への教育だ。」というお話がありました。これは、9月に行われた合宿でも説明がされた部分で、塾生は改めて新島塾で学ぶ意義について考える機会となりました。
(事務局・高等研究教育院事務室)
同志社大学新島塾「合宿で鍛える知的基礎体力」フォローアップ
 11月16日(土)に「合宿で鍛える知的基礎体力」フォローアップが行われました。これは9月の合宿で行われた学びの強化とその効果確認を行う活動で、合宿と同様、佐藤 優講師(同志社大学特別顧問・神学部客員教授)に担当いただきました。
 事前に課された課題は、課題図書3冊の読了です。
  • 「佐藤優の集中講義民族問題」(文春新書)ISBN:978-4166611423
  • 「民族とナショナリズム」(岩波書店)ISBN:400-000021966
  • 「Nations And Nationalism」(※民族とナショナリズムの原著)ISBN:978-1405134422
 はじめに、事前告知していた課題図書(英語原著)の一部を和訳する大学院入試レベル相当の課題が課されました。続いて課題図書3冊の記述内容を踏まえた講義形式のフォローアップが始まりました。佐藤講師から塾生たちにどんどん質問が投げかけられますが、残念なことに課題図書を読了していない学生がいることが分かりました。
 佐藤講師からは「全員が事前課題を完遂してきたことを前提に、今回のフォローアップを構成している。一人でも課題が未完もしくは着手していない塾生がいると、前提が崩れ講義が成立しない。必然的に課題を完遂していない者に合わせた護送船団方式で実施せざるを得ず、課題に取り組んできた他の塾生にも迷惑が掛かる行為である。将来、社会の様々な分野で活躍するリーダーシップを持った人物を養成する同志社大学新島塾に学ぶ者として、あらかじめ十分な期限を設定した上で与えられた課題が処理できないような人間は、リーダーとしての姿勢を疑う。」という厳しい指摘がありました。ここでいう厳しいとは、叱責するという意味ではありません。塾生に「自分の姿勢の誤りを素直に認識し、そうした自分を変えなければならない。」と自覚させ、自己変革を促すようないわば「学びのスイッチ」を入れるという意味が込められていたように見えました。
 講義の後半では、なぜ「民族とナショナリズム」について学ぶのかの説明がありました。「民族は政治的共同体である。それは相互の認知によって生まれるもので人為的には作れない。日本は大民族であり、日本人は民族に関する感覚が鈍い。そして民族に関する問題は、合理性だけでは割り切れない問題を抱えるとともに、対エントロピー特性の概念がある。それは社会の中で差別を引き起こし、産業社会では深刻な問題に発展する。」という説明に続き、塾生にはそこに内在する論理をつかみ取ることの重要性が説かれました。ここから課題図書をきっかけとして、首里城再建に見られる沖縄の抱える問題や歴史認識、経済、地政学リスクなどの観点から捉えた日韓関係といった現在の日本を取り巻く社会問題ひいては国家と社会の関係性についても、広く話題が及びました。
 結びに「外交は力の均衡であり、そこにはニュートン力学が働く。国力を左右するのは、エリート層への教育だ。」というお話がありました。これは、9月に行われた合宿でも説明がされた部分で、塾生は改めて新島塾で学ぶ意義について考える機会となりました。
(事務局・高等研究教育院事務室)
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同志社大学新島塾(事務局 高等研究教育院事務室)
TEL:075-251-3259
FAX:075-251-3152
E-mail:ji-ktken@mail.doshisha.ac.jp
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