'19年12月16日 更新
社会学部 小山教授セッション 第3回活動
12月7日(土)に社会学部 小山教授セッションの第3回目(全3回)が行われました。今回は、前回選定された3つのテーマでディベートを行いました。前回のセッションで選定したディベートテーマは
- ウェブ漫画とコラボレーションした日本赤十字社の献血ポスターは性的搾取にあたる
- 日本の大学入試制度をアメリカ方式(入口難関より出口難関)にするべきである
- 日本人は無宗教である
前回のセッションでも触れられましたが、「ディベートそのものの勝ち負けを競うのではなく、疑うこと/確かめることを経て、異なる視点を持って他者と議論する経験を積むこと」をテーマに、塾生は3つのグループに分かれてディベートに臨みました。それぞれディベートテーマごとに肯定・否定・判定の役割を担い、ディベートは立論 → 質疑応答 → 最終弁論という流れで行い、終了後にどちらが優勢だったかの判定を行う形式で実施されました。
塾生によって、これまでにディベートを行った経験にばらつきがありましたが、ひとつのテーマについてのディベートが終わるたびに、塾生に感想や意見を求められ、振り返りが行われました。
小山教授からは
「与えられた条件、ルールの中で議論することが求められている。質問の時間につい自分たちの意見を主張してしまう場面が見られたが、質問と主張は違うことを意識していないといけない。質問への応答は短い言葉でやりとりしないとまとまらない。」というアドバイスがあり、2つめのテーマからは改善されました。
ディベートを終えた塾生からは
「相手グループの立論や応答を聞いてこちらが質問しようとしても、自分たちの考えがまとまっていないと成立しないことが分かった。」
「ディベートによって、話しながらあたふたしている自分に気付いた。改善したい。」
「論点が多くて整理できなかった。」
「相手の主張を1回で聞き取り、理解した上で質問によって矛盾点を指摘していくことが、どれだけ難しいことか経験してよくわかった。」
「ディベートを複数回行うことで習熟した面もあったが、自分たちのリサーチが不足していることを思い知った。」
「相手グループならどういう質問をするだろうかという想像をして、事前のシミュレートが重要だと分かった。」など様々な意見が挙がりました。
ある塾生は、質問や応答の時間で沈黙があった時間を計測しており、決められた時間をどれだけ有効に使っていたかという観点で優勢だったグループを判定するなど、議論の場だけでなく、判定でも塾生ごとにそれぞれ違った視点を持っていることが印象的でした。
塾生たちは、数字や根拠、具体的なデータを用いて立論を組み立てることで説得力がでることや、相手の意見のポイントを聞き取り、論理的な質問を行うことがいかに難しいか、今回のディベートを通して経験するとともに、これまでに行われた読書セッションとはまた違った議論の経験を積んだようでした。
10月から全3回で行われた「読書から始まる知の探究」小山教授のセッションは今回で終了です。
セッション終了後は、次年度も小山教授が「読書から始まる知の探究」の読書セッションを担当されることと、次年度は学外活動を実施することとし、テーマや内容を塾生と一緒に決めていくという次年度の活動概要について説明がなされました。
このセッションに取り組んだ塾生の声をいくつか紹介します。
社会学部・山野さん「小山先生のセッションでは、『物事を疑うこと』と『疑うことを疑うこと』に焦点を当て、課題図書の内容について吟味し、塾生の関心あるテーマをもとにディベートを行いました。クリティカルシンキングによって、自分や他者の意見を客観的に捉えることや、これまで気づかなかった視点や考え方を知ることができました。こうした学びをもとに、今後の新島塾での活動に取り組んでいきたいと思います。」
法学部・池田さん「小山先生のセッションは他の先生方と趣向が違う内容であり、知的好奇心が大変刺激された。最初に『富山は日本のスウェーデン』という本を取り上げ、様々な観点から富山は日本のスウェーデンなのかを考察した。後半では、ディベートを通して、違った観点から物事を見る力がついたように思う。机に向かって読書をする勉強とはまた違った内容であり私にとっては非常に新鮮なセッションであった。」
経済学部・山下さん「小山先生のセッションを受けるまでは、課題図書の読書を事前課題として行い、それに沿った内容の解説を教授の方々にしていただくというものが多く、自分が他の塾生と意見交換したい話題について受講中に話し合う機会がありませんでした。しかし、小山先生のセッションでは、塾生が各自でディスカッションのテーマを考え、多数決で決めることができ、とても新鮮な気持ちで参加する事ができました。ディスカッション自体も他人の意見を聞き、反論を考えるのが楽しくゲームをやっているような感覚でした。何より、小山先生は物腰が柔らかい方でした。ぜひ二期生の方にもこのセッションから多くの学びを得て頂きたいと思いました。」
(事務局・高等研究教育院事務室)
社会学部 小山教授セッション 第3回活動
12月7日(土)に社会学部 小山教授セッションの第3回目(全3回)が行われました。今回は、前回選定された3つのテーマでディベートを行いました。前回のセッションで選定したディベートテーマは
- ウェブ漫画とコラボレーションした日本赤十字社の献血ポスターは性的搾取にあたる
- 日本の大学入試制度をアメリカ方式(入口難関より出口難関)にするべきである
- 日本人は無宗教である
前回のセッションでも触れられましたが、「ディベートそのものの勝ち負けを競うのではなく、疑うこと/確かめることを経て、異なる視点を持って他者と議論する経験を積むこと」をテーマに、塾生は3つのグループに分かれてディベートに臨みました。それぞれディベートテーマごとに肯定・否定・判定の役割を担い、ディベートは立論 → 質疑応答 → 最終弁論という流れで行い、終了後にどちらが優勢だったかの判定を行う形式で実施されました。
塾生によって、これまでにディベートを行った経験にばらつきがありましたが、ひとつのテーマについてのディベートが終わるたびに、塾生に感想や意見を求められ、振り返りが行われました。
小山教授からは
「与えられた条件、ルールの中で議論することが求められている。質問の時間につい自分たちの意見を主張してしまう場面が見られたが、質問と主張は違うことを意識していないといけない。質問への応答は短い言葉でやりとりしないとまとまらない。」というアドバイスがあり、2つめのテーマからは改善されました。
ディベートを終えた塾生からは
「相手グループの立論や応答を聞いてこちらが質問しようとしても、自分たちの考えがまとまっていないと成立しないことが分かった。」
「ディベートによって、話しながらあたふたしている自分に気付いた。改善したい。」
「論点が多くて整理できなかった。」
「相手の主張を1回で聞き取り、理解した上で質問によって矛盾点を指摘していくことが、どれだけ難しいことか経験してよくわかった。」
「ディベートを複数回行うことで習熟した面もあったが、自分たちのリサーチが不足していることを思い知った。」
「相手グループならどういう質問をするだろうかという想像をして、事前のシミュレートが重要だと分かった。」など様々な意見が挙がりました。
ある塾生は、質問や応答の時間で沈黙があった時間を計測しており、決められた時間をどれだけ有効に使っていたかという観点で優勢だったグループを判定するなど、議論の場だけでなく、判定でも塾生ごとにそれぞれ違った視点を持っていることが印象的でした。
塾生たちは、数字や根拠、具体的なデータを用いて立論を組み立てることで説得力がでることや、相手の意見のポイントを聞き取り、論理的な質問を行うことがいかに難しいか、今回のディベートを通して経験するとともに、これまでに行われた読書セッションとはまた違った議論の経験を積んだようでした。
10月から全3回で行われた「読書から始まる知の探究」小山教授のセッションは今回で終了です。
セッション終了後は、次年度も小山教授が「読書から始まる知の探究」の読書セッションを担当されることと、次年度は学外活動を実施することとし、テーマや内容を塾生と一緒に決めていくという次年度の活動概要について説明がなされました。
このセッションに取り組んだ塾生の声をいくつか紹介します。
社会学部・山野さん「小山先生のセッションでは、『物事を疑うこと』と『疑うことを疑うこと』に焦点を当て、課題図書の内容について吟味し、塾生の関心あるテーマをもとにディベートを行いました。クリティカルシンキングによって、自分や他者の意見を客観的に捉えることや、これまで気づかなかった視点や考え方を知ることができました。こうした学びをもとに、今後の新島塾での活動に取り組んでいきたいと思います。」
法学部・池田さん「小山先生のセッションは他の先生方と趣向が違う内容であり、知的好奇心が大変刺激された。最初に『富山は日本のスウェーデン』という本を取り上げ、様々な観点から富山は日本のスウェーデンなのかを考察した。後半では、ディベートを通して、違った観点から物事を見る力がついたように思う。机に向かって読書をする勉強とはまた違った内容であり私にとっては非常に新鮮なセッションであった。」
経済学部・山下さん「小山先生のセッションを受けるまでは、課題図書の読書を事前課題として行い、それに沿った内容の解説を教授の方々にしていただくというものが多く、自分が他の塾生と意見交換したい話題について受講中に話し合う機会がありませんでした。しかし、小山先生のセッションでは、塾生が各自でディスカッションのテーマを考え、多数決で決めることができ、とても新鮮な気持ちで参加する事ができました。ディスカッション自体も他人の意見を聞き、反論を考えるのが楽しくゲームをやっているような感覚でした。何より、小山先生は物腰が柔らかい方でした。ぜひ二期生の方にもこのセッションから多くの学びを得て頂きたいと思いました。」
(事務局・高等研究教育院事務室)