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【新島塾】 読書から始まる知の探究 小山教授セッション第4回活動

'20年8月25日 更新
社会学部 小山教授セッション 第4回活動
8月18日(火)に社会学部 小山教授による第1期塾生向けセッションの第4回学習が行われました。
第3回学習と第4回学習の間には、参加可能な塾生による追加学習が行われています。そこでは、各グループの代表者が、第3回学習後に行ったグループ内での事前学習成果と活動エリア、活動内容、訪問先まで落とし込んだ当日の行動計画書(第2案)を発表しました。

今回は、「現地での全体行程の決定とこれまでのフィードバックによって改善した事前学習成果の発表、フィールドワーク実施に向けた今後の進め方の案内」の3点を目標にスタートしました。

冒頭に、現地での全体行程を固めるために、全体行動とグループ活動のコマ割りを行いました。
各グループとも、2日目の終日と3日目の午前の計1.5日を使って、現地でのフィールドワークに取り組むこととなりました。1日目午後は、全体行動として沖縄国際大学学生によるガイドツアーに参加します。

事前学習成果の発表では、これまでの学習回にもありましたが、「なぜ現地に行く必要があるのか。」「現地でフィールドワークをする価値はどこにあるのか。」というフィールドワークの実施に対する根源的な問いかけが今回も随所で行われました。
あるグループからは、「記事や論文など文字情報で分かることもあるが、現地で実際に目にして感じること、現状を知ることが重要だ。」という意見がありました。
これには、「うたがうこと」や「うたがうことをうたがう」「たしかめること」を大切にしてほしいという昨年度の「読書から始まる知の探究セッション」での学びに通ずるものがあるように感じられました。

小山教授から全体に向けて、「現地でヒアリングを行う上で重要なのは、対象者といかに信頼関係を構築するかである。そのためには聞き手に『問題意識』がないといけない。『好奇心ではなく問題意識を持って事前にここまで学んだが、現地で〇〇について知りたい。』という熱意が事前学習の成果として相手に見え、伝わってはじめて相手はこちらの想いを真剣に受け止めて応えてくれるようになる。それがなければ相手に失礼である。」とコメントがされました。

最後に、今後の進め方について案内がありました。
  1. 各グループは事務局に相談・情報共有しながら、訪問先やヒアリング対象者にアポイントメントを取り、具体的な協力依頼を取り付ける作業を進めること。
  2. 新型コロナウイルス感染症の拡大状況によっては、沖縄県でのフィールドワークの実施自体を中止する可能性もある。荒天など不測の事態を想定するだけでなく、場合によっては行動計画を見直すことも含め、現地に行けない場合の対案についてグループで検討すること。
の2点が課題として出されました。

具体的な事前学習成果の発表内容は塾生に報告してもらいました。以下にご紹介します。
A班 テーマ「自然環境」
(事前学習)
マングローブの歴史や生態系との関係を主に学習をした。A班は、国外からの外来種ではなく、国内移入の観点からマングローブの生態系に関して調査し、考察を重ねている。
現地での活動内容としては、大学の先生やガイドにお話を聞くことを予定している。
(フィードバック)
小山先生からは、「問題意識」をより明確にする必要があることを指摘された。大学の先生やガイドに意見聴取を求める際は、事前学習で問題意識を明確にし、聞きたい情報をいかに聞きだすかの工夫をすることが今後の課題となりそうだ。

B班 テーマ「経済政策」
(事前学習)
前回のセッションで小山先生からいただいたフィードバックをもとに、「評価基準」を選定した。評価基準はできるだけ定量的に測定可能な指標を選定し、評価しやすい工夫を心掛けた。現地での活動内容としては、事前学習で作り上げたビジネスモデルが沖縄で観光収益を上げられる策になっているかどうかを沖縄にあるコンサルタント会社を通じて検証する。
(フィードバック)
B班はデータサイエンスを活用した現状分析から潜在的なニーズを引き出すことに加えて、現地の人からのヒアリング調査を事前学習の段階で行う。しかし、ヒアリングを行う媒体が新型コロナウイルスの影響で限られてくるため、ヒアリング調査方法に関しては、検討が必要である。小山先生からはマクロ的な俯瞰だけでなく、ミクロな視点を考慮に入れることで、より現実に即した調査が可能になるとのアドバイスをいただき、テーマが大きすぎるきらいがあるので、もっと具体的なテーマにしてはどうかという問いかけもあった。今後の課題として、サンプリングを適切にしたうえで、ミクロな視点からのヒアリング調査を進めていくつもりだ。

C班 テーマ「基地問題」
(事前学習)
沖縄の基地問題に関して、中立的な立場から事前学習を進めている。今回の学習内容としては、沖縄のこれまでの歩みの中で、基地問題はどのような意味を持つのかを、歴史・文化的なアプローチにとどまらず、法律や外交関係の議論まで踏み込んで調査が進められていた。特に、以前の選挙結果を参考に、新型コロナウイルスの影響が基地問題にどのような変化をもたらすのかを経済的な側面から考察していたのが非常に魅力的だった。
(フィードバック)
小山先生からは、調査をする人物の「立場性」が重要になってくるとのアドバイスをいただいた。中立的な立場を保つことは難しく、客観性を維持するためには、事前学習で、本質や真意を見抜く学習が必要となる。小山先生は保守や革新という枠組みではなく、「リアリズム」と「理想主義」の観点から論点を整理することで、よりよいフィールドワークにつながるのではないかと提案があった。思想の問題は複雑だが、どの視点に立って情報を整理してくのかが、今後の課題となりそうだ。

D班 テーマ「民族」
(事前学習)
琉球民族の歴史を冊封体制など諸外国との関係も踏まえて、文化・外交観点から事前学習を行った。今後は、異国観と同国観の双方の視点から沖縄の歩んできた道のりを再確認していく。現地調査での活動としては、沖縄の方々が、種々の沖縄問題をどのように捉えているのかについて、大学の先生や、地元の高校生に対するヒアリングを通して調査をしていく予定だ。
(フィードバック)
沖縄の独立に関しては、様々な方向性からの議論が必要である。小山先生からは、観念論的な立場とリアリズムの視点を明確に区別したうえでの検討が必要であるとのアドバイスをいただいた。「信条」の要素も大きく関与してくるので、現場のfactを何よりも重視しながら、今後検討を進めていく必要がある。現地でヒアリングを行う対象者への問いによって、異なる立場の人同士の「違い」や「共通点」を見つけられるようなテーマを設定できるとなお良いヒアリングになるとのアドバイスがなされた。

すべてのグループが事前学習に対して真摯に取り組んでいる姿勢が感じられた。
各グループ発表の後には必ず他の塾生がフィードバックを行い、塾生同士で理解を深める光景が多くみられた。小山先生からは、問題意識を明確にし、適切な手段を選択することがフィールドワークにおいて重要であると指摘いただき、思想的な面での整理を事前学習でしておくことの重要性を学んだ。次回の第5回セッションに向けて、事前学習の内容が十分反映されるような行動計画を作成し、フィールドワークに向けてより一層ギアをあげていきたい。
編集:新島塾1期生 中田 創太
新島塾塾生による活動記録は、同志社大学新島塾【公式】Facebookに掲載しています。
こちらも是非ご確認ください。
(事務局・高等研究教育院事務室)
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社会学部 小山教授セッション 第4回活動
8月18日(火)に社会学部 小山教授による第1期塾生向けセッションの第4回学習が行われました。
第3回学習と第4回学習の間には、参加可能な塾生による追加学習が行われています。そこでは、各グループの代表者が、第3回学習後に行ったグループ内での事前学習成果と活動エリア、活動内容、訪問先まで落とし込んだ当日の行動計画書(第2案)を発表しました。

今回は、「現地での全体行程の決定とこれまでのフィードバックによって改善した事前学習成果の発表、フィールドワーク実施に向けた今後の進め方の案内」の3点を目標にスタートしました。

冒頭に、現地での全体行程を固めるために、全体行動とグループ活動のコマ割りを行いました。
各グループとも、2日目の終日と3日目の午前の計1.5日を使って、現地でのフィールドワークに取り組むこととなりました。1日目午後は、全体行動として沖縄国際大学学生によるガイドツアーに参加します。

事前学習成果の発表では、これまでの学習回にもありましたが、「なぜ現地に行く必要があるのか。」「現地でフィールドワークをする価値はどこにあるのか。」というフィールドワークの実施に対する根源的な問いかけが今回も随所で行われました。
あるグループからは、「記事や論文など文字情報で分かることもあるが、現地で実際に目にして感じること、現状を知ることが重要だ。」という意見がありました。
これには、「うたがうこと」や「うたがうことをうたがう」「たしかめること」を大切にしてほしいという昨年度の「読書から始まる知の探究セッション」での学びに通ずるものがあるように感じられました。

小山教授から全体に向けて、「現地でヒアリングを行う上で重要なのは、対象者といかに信頼関係を構築するかである。そのためには聞き手に『問題意識』がないといけない。『好奇心ではなく問題意識を持って事前にここまで学んだが、現地で〇〇について知りたい。』という熱意が事前学習の成果として相手に見え、伝わってはじめて相手はこちらの想いを真剣に受け止めて応えてくれるようになる。それがなければ相手に失礼である。」とコメントがされました。

最後に、今後の進め方について案内がありました。
  1. 各グループは事務局に相談・情報共有しながら、訪問先やヒアリング対象者にアポイントメントを取り、具体的な協力依頼を取り付ける作業を進めること。
  2. 新型コロナウイルス感染症の拡大状況によっては、沖縄県でのフィールドワークの実施自体を中止する可能性もある。荒天など不測の事態を想定するだけでなく、場合によっては行動計画を見直すことも含め、現地に行けない場合の対案についてグループで検討すること。
の2点が課題として出されました。

具体的な事前学習成果の発表内容は塾生に報告してもらいました。以下にご紹介します。
A班 テーマ「自然環境」
(事前学習)
マングローブの歴史や生態系との関係を主に学習をした。A班は、国外からの外来種ではなく、国内移入の観点からマングローブの生態系に関して調査し、考察を重ねている。
現地での活動内容としては、大学の先生やガイドにお話を聞くことを予定している。
(フィードバック)
小山先生からは、「問題意識」をより明確にする必要があることを指摘された。大学の先生やガイドに意見聴取を求める際は、事前学習で問題意識を明確にし、聞きたい情報をいかに聞きだすかの工夫をすることが今後の課題となりそうだ。

B班 テーマ「経済政策」
(事前学習)
前回のセッションで小山先生からいただいたフィードバックをもとに、「評価基準」を選定した。評価基準はできるだけ定量的に測定可能な指標を選定し、評価しやすい工夫を心掛けた。現地での活動内容としては、事前学習で作り上げたビジネスモデルが沖縄で観光収益を上げられる策になっているかどうかを沖縄にあるコンサルタント会社を通じて検証する。
(フィードバック)
B班はデータサイエンスを活用した現状分析から潜在的なニーズを引き出すことに加えて、現地の人からのヒアリング調査を事前学習の段階で行う。しかし、ヒアリングを行う媒体が新型コロナウイルスの影響で限られてくるため、ヒアリング調査方法に関しては、検討が必要である。小山先生からはマクロ的な俯瞰だけでなく、ミクロな視点を考慮に入れることで、より現実に即した調査が可能になるとのアドバイスをいただき、テーマが大きすぎるきらいがあるので、もっと具体的なテーマにしてはどうかという問いかけもあった。今後の課題として、サンプリングを適切にしたうえで、ミクロな視点からのヒアリング調査を進めていくつもりだ。

C班 テーマ「基地問題」
(事前学習)
沖縄の基地問題に関して、中立的な立場から事前学習を進めている。今回の学習内容としては、沖縄のこれまでの歩みの中で、基地問題はどのような意味を持つのかを、歴史・文化的なアプローチにとどまらず、法律や外交関係の議論まで踏み込んで調査が進められていた。特に、以前の選挙結果を参考に、新型コロナウイルスの影響が基地問題にどのような変化をもたらすのかを経済的な側面から考察していたのが非常に魅力的だった。
(フィードバック)
小山先生からは、調査をする人物の「立場性」が重要になってくるとのアドバイスをいただいた。中立的な立場を保つことは難しく、客観性を維持するためには、事前学習で、本質や真意を見抜く学習が必要となる。小山先生は保守や革新という枠組みではなく、「リアリズム」と「理想主義」の観点から論点を整理することで、よりよいフィールドワークにつながるのではないかと提案があった。思想の問題は複雑だが、どの視点に立って情報を整理してくのかが、今後の課題となりそうだ。

D班 テーマ「民族」
(事前学習)
琉球民族の歴史を冊封体制など諸外国との関係も踏まえて、文化・外交観点から事前学習を行った。今後は、異国観と同国観の双方の視点から沖縄の歩んできた道のりを再確認していく。現地調査での活動としては、沖縄の方々が、種々の沖縄問題をどのように捉えているのかについて、大学の先生や、地元の高校生に対するヒアリングを通して調査をしていく予定だ。
(フィードバック)
沖縄の独立に関しては、様々な方向性からの議論が必要である。小山先生からは、観念論的な立場とリアリズムの視点を明確に区別したうえでの検討が必要であるとのアドバイスをいただいた。「信条」の要素も大きく関与してくるので、現場のfactを何よりも重視しながら、今後検討を進めていく必要がある。現地でヒアリングを行う対象者への問いによって、異なる立場の人同士の「違い」や「共通点」を見つけられるようなテーマを設定できるとなお良いヒアリングになるとのアドバイスがなされた。

すべてのグループが事前学習に対して真摯に取り組んでいる姿勢が感じられた。
各グループ発表の後には必ず他の塾生がフィードバックを行い、塾生同士で理解を深める光景が多くみられた。小山先生からは、問題意識を明確にし、適切な手段を選択することがフィールドワークにおいて重要であると指摘いただき、思想的な面での整理を事前学習でしておくことの重要性を学んだ。次回の第5回セッションに向けて、事前学習の内容が十分反映されるような行動計画を作成し、フィールドワークに向けてより一層ギアをあげていきたい。
編集:新島塾1期生 中田 創太
新島塾塾生による活動記録は、同志社大学新島塾【公式】Facebookに掲載しています。
こちらも是非ご確認ください。
(事務局・高等研究教育院事務室)
関連情報
お問い合わせ先
同志社大学新島塾(事務局 高等研究教育院事務室)
TEL:075-251-3259
FAX:075-251-3152
E-mail:ji-ktken@mail.doshisha.ac.jp
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