'22年8月3日 更新
心理学研究科博士課程(前期課程)心理学コースの安原彰子さん,竹原卓真教授の論文が社会心理学研究38巻1号(2022年7月刊行)に掲載されました。
本研究は、他者を操作しようとする意図性を持った泣きに対する他者の反応を初めて検証し、意図的な泣きはサポート意図を抑制することを明らかにしました。
人の涙を流す行動には他者からサポートを引き出す社会的な機能があることが知られています。そして涙の社会的な機能は、性別や文化、泣きが生じた場所や感情価を問わず生じることが多くの研究で示されています。つまり、涙を流す行動は泣いている本人に社会的な利益があります。したがって、涙は他者の反応を操作する目的で使用されることも指摘されています。
では、他者を操作しようという意図をもった涙に対しても、サポートは引き出されるのでしょうか。本研究は、シナリオを用いて意図的な泣きに対する他者の反応を、泣いていない人や意図性のない泣きをしている人に対する反応と比較し、検証しました。その結果、意図的な泣きをしている人に対して、泣いていない人や意図性のない泣きをしている人よりも、怒り感情を強く感じ、サポート意図は低くなることが示されました。
これまでの研究では、泣いている人に対して、泣いていない人よりもサポート意図が高まるという一貫した結果が示されていました。しかし、本研究の結果から泣き行動に意図性を感じた場合はむしろ泣いていない人よりもサポートを受けられない可能性が示唆されました。
本研究は、他者を操作しようとする意図性を持った泣きに対する他者の反応を初めて検証し、意図的な泣きはサポート意図を抑制することを明らかにしました。
人の涙を流す行動には他者からサポートを引き出す社会的な機能があることが知られています。そして涙の社会的な機能は、性別や文化、泣きが生じた場所や感情価を問わず生じることが多くの研究で示されています。つまり、涙を流す行動は泣いている本人に社会的な利益があります。したがって、涙は他者の反応を操作する目的で使用されることも指摘されています。
では、他者を操作しようという意図をもった涙に対しても、サポートは引き出されるのでしょうか。本研究は、シナリオを用いて意図的な泣きに対する他者の反応を、泣いていない人や意図性のない泣きをしている人に対する反応と比較し、検証しました。その結果、意図的な泣きをしている人に対して、泣いていない人や意図性のない泣きをしている人よりも、怒り感情を強く感じ、サポート意図は低くなることが示されました。
これまでの研究では、泣いている人に対して、泣いていない人よりもサポート意図が高まるという一貫した結果が示されていました。しかし、本研究の結果から泣き行動に意図性を感じた場合はむしろ泣いていない人よりもサポートを受けられない可能性が示唆されました。
心理学研究科博士課程(前期課程)心理学コースの安原彰子さん,竹原卓真教授の論文が社会心理学研究38巻1号(2022年7月刊行)に掲載されました。
本研究は、他者を操作しようとする意図性を持った泣きに対する他者の反応を初めて検証し、意図的な泣きはサポート意図を抑制することを明らかにしました。
人の涙を流す行動には他者からサポートを引き出す社会的な機能があることが知られています。そして涙の社会的な機能は、性別や文化、泣きが生じた場所や感情価を問わず生じることが多くの研究で示されています。つまり、涙を流す行動は泣いている本人に社会的な利益があります。したがって、涙は他者の反応を操作する目的で使用されることも指摘されています。
では、他者を操作しようという意図をもった涙に対しても、サポートは引き出されるのでしょうか。本研究は、シナリオを用いて意図的な泣きに対する他者の反応を、泣いていない人や意図性のない泣きをしている人に対する反応と比較し、検証しました。その結果、意図的な泣きをしている人に対して、泣いていない人や意図性のない泣きをしている人よりも、怒り感情を強く感じ、サポート意図は低くなることが示されました。
これまでの研究では、泣いている人に対して、泣いていない人よりもサポート意図が高まるという一貫した結果が示されていました。しかし、本研究の結果から泣き行動に意図性を感じた場合はむしろ泣いていない人よりもサポートを受けられない可能性が示唆されました。
本研究は、他者を操作しようとする意図性を持った泣きに対する他者の反応を初めて検証し、意図的な泣きはサポート意図を抑制することを明らかにしました。
人の涙を流す行動には他者からサポートを引き出す社会的な機能があることが知られています。そして涙の社会的な機能は、性別や文化、泣きが生じた場所や感情価を問わず生じることが多くの研究で示されています。つまり、涙を流す行動は泣いている本人に社会的な利益があります。したがって、涙は他者の反応を操作する目的で使用されることも指摘されています。
では、他者を操作しようという意図をもった涙に対しても、サポートは引き出されるのでしょうか。本研究は、シナリオを用いて意図的な泣きに対する他者の反応を、泣いていない人や意図性のない泣きをしている人に対する反応と比較し、検証しました。その結果、意図的な泣きをしている人に対して、泣いていない人や意図性のない泣きをしている人よりも、怒り感情を強く感じ、サポート意図は低くなることが示されました。
これまでの研究では、泣いている人に対して、泣いていない人よりもサポート意図が高まるという一貫した結果が示されていました。しかし、本研究の結果から泣き行動に意図性を感じた場合はむしろ泣いていない人よりもサポートを受けられない可能性が示唆されました。
掲載誌
社会心理学研究38巻1号pp.9-15タイトル
泣き行動に意図性を感じるとサポート意図は抑制される著者
- 安原 彰子
- (同志社大学大学院心理学研究科 博士課程(前期課程)2年次)
- 竹原 卓真
- (同志社大学心理学部 教授)
掲載誌
社会心理学研究38巻1号pp.9-15タイトル
泣き行動に意図性を感じるとサポート意図は抑制される著者
- 安原 彰子
- (同志社大学大学院心理学研究科 博士課程(前期課程)2年次)
- 竹原 卓真
- (同志社大学心理学部 教授)