'22年12月5日 更新
濵信一郎さん(生命医科学研究科 医生命システム専攻 分子生命研究室)、中原美樹さん(生命医科学研究科 医生命システム専攻 2020年3月卒業)、高橋美帆(生命医科学部 医生命システム学科 助教)、西川喜代孝(生命医科学部 医生命システム学科 教授)らの研究成果が「Biochemical and Biophysical Research Communications」に掲載されました。
腸管出血性大腸菌(EHEC)は病原因子である志賀毒素(Shiga toxin, Stx)を産生しますが、近年、Stxとは異なる種類のタンパク質毒素Subtilase cytotoxin (Sub AB)を産生しうること、このSubABはEHEC感染症の症状の重篤化に寄与していることが明らかになっています。したがってStxのみならずSubABの強い毒性を抑制する薬剤開発は急務です。本研究では、独自に開発した多価型ペプチドライブラリーシートスクリーニング法を用いて、SubABの受容体結合部位に特異的に結合する多価型ペプチドFFP-tetの開発に成功しました。FFP-tetを高密度に合成した樹脂(FFP-tet-beads)は、溶液中でSubABに結合し、SubABによる細胞障害活性を効率よく吸収することがわかりました。FFP-tet-beadsは腸管内でSubABと結合し、その毒性を減弱する吸着剤としてEHEC感染症治療に寄与することが期待されます。
研究内容の詳細は以下の関連情報をご覧ください。
# Equal contributor, *corresponding author
腸管出血性大腸菌(EHEC)は病原因子である志賀毒素(Shiga toxin, Stx)を産生しますが、近年、Stxとは異なる種類のタンパク質毒素Subtilase cytotoxin (Sub AB)を産生しうること、このSubABはEHEC感染症の症状の重篤化に寄与していることが明らかになっています。したがってStxのみならずSubABの強い毒性を抑制する薬剤開発は急務です。本研究では、独自に開発した多価型ペプチドライブラリーシートスクリーニング法を用いて、SubABの受容体結合部位に特異的に結合する多価型ペプチドFFP-tetの開発に成功しました。FFP-tetを高密度に合成した樹脂(FFP-tet-beads)は、溶液中でSubABに結合し、SubABによる細胞障害活性を効率よく吸収することがわかりました。FFP-tet-beadsは腸管内でSubABと結合し、その毒性を減弱する吸着剤としてEHEC感染症治療に寄与することが期待されます。
研究内容の詳細は以下の関連情報をご覧ください。
タイトル
Development of a novel tetravalent peptide that absorbs Subtilase cytotoxin by targeting the receptor-binding B-subunit著者
Shinichiro Hama #, Miki Nakahara #, Miho Watanabe-Takahashi, Eiko Shimizu , Hiroyasu Tsutsuki,Kinnosuke Yahiro , and Kiyotaka Nishikawa *# Equal contributor, *corresponding author
雑誌
Biochemical and Biophysical Research Communications関連情報
DOI : https://doi.org/10.1016/j.bbrc.2022.09.007濵信一郎さん(生命医科学研究科 医生命システム専攻 分子生命研究室)、中原美樹さん(生命医科学研究科 医生命システム専攻 2020年3月卒業)、高橋美帆(生命医科学部 医生命システム学科 助教)、西川喜代孝(生命医科学部 医生命システム学科 教授)らの研究成果が「Biochemical and Biophysical Research Communications」に掲載されました。
腸管出血性大腸菌(EHEC)は病原因子である志賀毒素(Shiga toxin, Stx)を産生しますが、近年、Stxとは異なる種類のタンパク質毒素Subtilase cytotoxin (Sub AB)を産生しうること、このSubABはEHEC感染症の症状の重篤化に寄与していることが明らかになっています。したがってStxのみならずSubABの強い毒性を抑制する薬剤開発は急務です。本研究では、独自に開発した多価型ペプチドライブラリーシートスクリーニング法を用いて、SubABの受容体結合部位に特異的に結合する多価型ペプチドFFP-tetの開発に成功しました。FFP-tetを高密度に合成した樹脂(FFP-tet-beads)は、溶液中でSubABに結合し、SubABによる細胞障害活性を効率よく吸収することがわかりました。FFP-tet-beadsは腸管内でSubABと結合し、その毒性を減弱する吸着剤としてEHEC感染症治療に寄与することが期待されます。
研究内容の詳細は以下の関連情報をご覧ください。
# Equal contributor, *corresponding author
腸管出血性大腸菌(EHEC)は病原因子である志賀毒素(Shiga toxin, Stx)を産生しますが、近年、Stxとは異なる種類のタンパク質毒素Subtilase cytotoxin (Sub AB)を産生しうること、このSubABはEHEC感染症の症状の重篤化に寄与していることが明らかになっています。したがってStxのみならずSubABの強い毒性を抑制する薬剤開発は急務です。本研究では、独自に開発した多価型ペプチドライブラリーシートスクリーニング法を用いて、SubABの受容体結合部位に特異的に結合する多価型ペプチドFFP-tetの開発に成功しました。FFP-tetを高密度に合成した樹脂(FFP-tet-beads)は、溶液中でSubABに結合し、SubABによる細胞障害活性を効率よく吸収することがわかりました。FFP-tet-beadsは腸管内でSubABと結合し、その毒性を減弱する吸着剤としてEHEC感染症治療に寄与することが期待されます。
研究内容の詳細は以下の関連情報をご覧ください。
タイトル
Development of a novel tetravalent peptide that absorbs Subtilase cytotoxin by targeting the receptor-binding B-subunit著者
Shinichiro Hama #, Miki Nakahara #, Miho Watanabe-Takahashi, Eiko Shimizu , Hiroyasu Tsutsuki,Kinnosuke Yahiro , and Kiyotaka Nishikawa *# Equal contributor, *corresponding author