プレスリリース

新島襄がJ.C.ベリーの協力により京都看病婦学校を開設したのは、1886（明治19）年のことです。この京都看病婦学校では、それまで看病婦（今でいう看護師）に必要と考えられていなかった専門知識を教え、専門職としての看病婦を養成しました。1906（明治39）年には同志社の経営を離れますが、第二次世界大戦後まで学校は存続しました。

その卒業生の一人として、1904（明治37）年に臨時卒業した出雲やすをという女性がいます。日露戦争により、東京渋谷予備病院へ従軍したやすをは、その後、日本赤十字社奉天病院に勤務、結婚して満州本渓市で暮らし、助産師としても働きました。

この特別展では、第一部として京都看病婦学校の資料を、第二部として出雲やすをの生き方を示す資料を紹介します。京都看病婦学校の存在やその意義、そしてその看護教育が一人の女性の人生に与えた影響について考える機会となることを期待します。