プレスリリース
「日本の分断はどこにあるのか」 スマートニュース・メディア価値観調査の結果をまとめた書籍を出版
本学社会学部メディア学科教授 池田謙一は、前田幸男(東京大学大学院情報学環教授)・山脇岳志(スマートニュース メディア研究所所長)3名の共編著『日本の分断はどこにあるのか スマートニュース・メディア価値観全国調査から検証する』(勁草書房)を出版しました。本書は、日本での社会や政治の分断の現状について多角的に検討したもので、アメリカと対比する部分も含めて、日本ではイデオロギー的な分断はあるのか、多様な集団同士の対立はあるのか、市民は政治を回避しようとしているのか、国の悲観的な将来像は分断に寄与しているのか、またこれらの中でメディアが寄与している側面はあるのか、日本の全国調査の詳細なデータ分析を通して明らかにしています。
この全国調査は、インターネットメディアであるスマートニュース株式会社(代表取締役社長 CEO:浜本階生)のシンクタンクであるスマートニュース メディア研究所(所長:山脇岳志)の開催する研究会によって2023年3月に実施された「スマートニュース・メディア価値観全国調査」(SmartNews, Media, Politics, and Public Opinion Survey 以下、SMPP調査)の第1回調査として実施されたものです(以後、2年ごとに定点観測を行います)。
「スマートニュース・メディア価値観全国調査」は、上記研究会の共同座長で「世界価値観調査」や「アジアンバロメータ調査」の日本チームを担当してきた池田謙一と、日本の社会調査データの保存と共有に先導的役割を果たしてきた前田幸男、そして山脇岳志の3名がコアとなって調査に携わってきました。同研究会は、早稲田大学・東京科学大学・法政大学のメンバーも加わった世論調査・政治・社会心理学などの学際的な研究会です。
調査データの分析からは、イデオロギー、政治との距離、道徳的価値観、首相のリーダーシップ、社会や政治の将来期待からなる5つの分断軸が浮き彫りになり、マスメディアとSNSへの接触を分析に加味し、複合的な「日本の分断」の現在地を検証しており、類書を見ない一冊となっています。
書籍詳細
- タイトル:日本の分断はどこにあるのか スマートニュース・メディア価値観全国調査から検証する
- 著者:池田謙一・前田幸男・山脇岳志 編著
- 出版年月日:2024年10月16日
- ISBN:978-4-326-60375-6
- 出版社:勁草書房
池田謙一
同志社大学社会学部メディア学科教授。博士(社会心理学)。東京大学文学部卒業、東京大学大学院人文社会系研究科教授などを経て、2013年より現職。編著書に『「日本人」は変化しているのか』(勁草書房, 2018, 日本社会心理学会第20回出版賞), The International Encyclopedia of Political Communication, 3巻本 (Wiley-Blackwell, 2015), Social Network & Japanese Democracy (Routledge, 2011)、単著にContemporary Japanese Politics & Anxiety Over Governance (Routledge, 2022) 他、著書・論文多数
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同志社大学 社会学部メディア学科教授 池田 謙一 E-mail:keikeda@mail.doshisha.ac.jp |
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