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トピックス

同志社大学新島塾「合宿で鍛える知的基礎体力」2日目

2023年9月11日 更新

同志社大学新島塾「合宿で鍛える知的基礎体力」2日目


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 9月2日、新島塾の合宿「合宿で鍛える知的基礎体力」は2日目を迎えました。バイキング形式の朝食を楽しんだ後、セミナー室に集合した塾生たち。最初に植木塾長から初日の講評をいただき、気持ちを新たに2日目のセッションに臨みました。

 午前中は、1日目に引き続き文藝春秋で編集者をされている西泰志先生によるセッションが行われました。まず、エマニュエル・トッド氏のビデオメッセージや西先生の講義から、アナール学派について学びました。アナール学派は、従来の歴史学が政治的出来事などの「事件史(=短い歴史)」に留まっていたのに対し、「長期持続(=長い歴史)」を見据え、人間の生活文化のすべてをひとつの「全体」として捉え、歴史学において諸学の総合・交流を目指す学派です。トッド氏は、その中でも特に、出生率や教育水準、家族構造といった「政治」や「経済」の根底にある「社会の底流の動き」に注目し、歴史を研究されています。

  セッションの後半には、トッド氏も現在関心を寄せているLGBTQの問題について、塾生間でディスカッションが行われました。現在、LGBTQの中でもトランスジェンダーについて、性自認による性別を社会で認めるべきか否かという議論が国内外で起こっています。塾生たちは、佐藤先生から提示された「意識が存在を決定するのか、それとも存在が意識を決定するのか」というテーマを基にこうした問題について話し合い、班ごとに発表しました。発表の際には質疑応答も行われ、他の塾生や佐藤先生からの質問に対し、発表者は悩み考えながらも自分の言葉で答える姿が印象的でした。

 午後は、「人生のリスクマネジメント~未来を見通す力~」と題して津田博史先生(本学理工学部教授)によるセッションが行われました。 まず、日本国内の現状から、私たちが暮らす社会が抱える様々なリスクについて学びました。例えば、厳しさを増す地方自治体の財政問題や、国内の人口減少、増大する社会保障費、公的年金制度の仕組みや年金運用のポートフォリオなど具体的な数値、データと共に確認していきました。学ぶほどに日本が差し迫った課題をいくつも抱えていて、その中で自分たちはどのように生きるかよく考えなければいけないことを再認識しました。津田先生からは「今の時代はこれまでの日本社会とは違う。今まで起こらなかったからといって、今後も絶対起こらないとは決して言えない。将来がどうなるか危機感をもって動く必要がある」という言葉をいただきました。今回の学びが、就職活動を控える4期生や5期生にとって、自身の将来について考えるひとつの指針になったのではないかと思います。

 次に、株式の仕組みや資産運用の方法について学びました。株式を効果的に利用するためには、企業分析や投資価値評価を自ら行う力が必要になります。塾生たちは、損益計算書の読み方やさまざまな評価手法があることなど基本的な考え方を学んだ後、ペアまたは3人組になって実際に企業分析に取り組みました。企業の損益分岐点や利益予想といった分析は、経済学部以外の学生にとってはあまり馴染みのない作業です。実際に企業のIR情報にアクセスする経験も初めての学生が大半でした。それゆえ四半期利益と本決算を混同するなど難航しているグループも多く見られました。しかし、塾生同士で相談しあったり津田先生に質問したりしながら、最後まで諦めず課題に取り組んでいました。

 合宿も折り返しを迎え明日で3日目です。日曜日なので、本学神学部の小原教授による礼拝を行います。同志社で学ぶ意義、新島塾で学ぶ意義について自分と向き合う心安らかな時間の後、再び佐藤先生に講義いただきます。

(事務局・高等研究教育院事務室)



今回のトピックスは、新島塾第3期修了生・チューターの菊野さんが作成しました。


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