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恩返しの気持ちが原動力~応援を力に変えて世界へ挑む~(中)

2025年5月23日 更新
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「気」や「圧」を感じ取り、操作することが空手の楽しさ

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私が取り組んでいる「組手」では、自分から積極的に技を仕掛けていく攻撃型の選手もいれば、相手の技に応じた反撃の技を得意とするカウンター型の選手もいます。私は後者です。手数も決して多い方ではありません。少ない技を確実に決める、切れ味の良さや命中率の高さが私の持ち味です。

試合中、互いの選手は「気」や「圧」を発しています。それらを感じ取りながら相手の動きを読み取って適切な対応をしたり、相手の気や圧を操作したりすることが、私が思う空手のおもしろさです。

アスリート、特に格闘技の選手は負けず嫌いで「前へ前へ」という気質の人が比較的多いです。でも私はまったくそういったタイプではありません。だから私自身が放っている気や圧は小さいかもしれません。

私が試合のとき大切にしているのは、支えてくれている家族や仲間への感謝の気持ちです。特に家族は、小さいときから空手ばかりしてきた私をいつも応援してくれ、サポートしてくれました。そういった人たちに感謝の気持ちを伝え、恩返しする手段が、私が戦う姿や空手を楽しんでいる姿を見せることだと考えています。このような気持ちで試合に臨むと、声援が私の気や圧に加わってくる気がするのです。心がほかほかしてきて、無敵な気分になれます。これが私の戦い方であり、気や圧を操作するという私なりの空手の楽しみ方です。

同志社大学には好きなことに熱中できる環境がある

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同志社大学空手道部には、組手と形の合計で約50人の部員が所属しています。年間のハイライトとなる大会は全日本学生選手権で、個人は7月に、団体は11月に開催されます。2024年度は組手個人が準優勝、女子組手団体では3位でした。どちらも今年の目標は優勝です。特に団体での優勝を大きな目標にしています。

同志社大学には高校の空手道部の先輩が進学して競技を続けていたこともあり、私も同じ道を進むことを決めました。入部して感じているのは、人に恵まれていることです。監督、コーチ、そして先輩や後輩など、みんないい人ばかりです。私は海外遠征などで部の練習に参加できないこともしばしばあるのですが、いつも快く送り出してくれ、応援してくれます。支え合いながら互いを高められる環境だと実感しています。卒業生によるサポートも手厚く、現役生の体のケアを卒業生が行ってくれることもあります。

競技に役立つ授業が開講されていることもうれしいポイントです。私は、競技に取り組むうえでの日々の気持ちのコントロールに興味があります。それにマッチするのが、「メンタル・トレーニング論」の授業です。講義を聞きながら「なるほど!」と納得したり、「これは使えるな」と思って早速実践したりと、得られるものが多いです。大学全体としては、自由な校風が魅力です。それぞれの学生がそれぞれに好きなことを見つけ、熱中しているのです。また、それを後押しする仕組みが整っていますし、先生たちも応援してくれます。私にとっての「好きなこと」はもちろん空手。空手に打ち込むことができる、とても恵まれた環境です。

もう1つ、同志社大学でよかったと感じたのは、母が喜んでくれたことです。熊本で暮らす家族が京都を訪れたとき、母からのリクエストは「同志社大学のキャンパスを案内してほしい」というものでした。案内すると、校舎や芝生の美しさに大喜び。その様子を見て、私もとてもうれしかったです。