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恩返しの気持ちが原動力~応援を力に変えて世界へ挑む~(下)

頑張る姿で、誰かの背中を押してあげたい

2025年度はキャプテンを務めます。チームを引っ張っていく存在として、積極的な声かけや選手それぞれへのアドバイス、そしてチーム状況に応じた練習メニューの組み立てなどに力を入れていきたいです。心がけているのは、メンバーの声にしっかりと耳を傾けることです。すでに今年の目標について思いを聞いて回ったのですが、みんなが「団体で日本一」と答えてくれました。同じ夢を共有できているのだとわかり、うれしく、頼もしく感じました。
私自身の目標は、全日本学生選手権の個人で優勝することです。今年は世界選手権とワールドゲームズという大きな世界大会が開かれます。私にとっては勝負の1年だと考えています。今よりもレベルアップするために、相手の攻撃を受けて立つカウンター型に加えて、自分から仕掛けていく攻撃力の強化に取り組みたいです。その先に見据えるのは、2026年の第2回ワールドカップです。第1回大会の団体では金メダルを獲得できましたが、このときは先輩たちに引っ張ってもらった部分が多かったです。次回大会は私自身が中心選手になってチームメイトを引っ張っていける存在になり、そのうえで金メダルを取りたいです。

これらの具体的な目標を目指して練習や試合に臨みますが、空手を楽しむことはずっと忘れずにいたいです。空手をするうえでの私の大きな目標の1つは、私の姿を見て誰かが「自分も頑張ってみよう」「空手をしてみたいな」と思ってくれることです。それはちょうど、私が姉たちの姿を見て感じた気持ちです。私にとっての姉たちのような存在に、私自身がなることができれば、これ以上うれしいことはありません。
人間ですから、悩んだり気持ちが沈んだりすることは誰だってあります。私もそうです。そんなときは、どろどろしたネガティブな気持ちも含めて、全部紙に書き出すようにしています。書き出したからといってマイナスの感情が消えてなくなることはありませんが、少しは気持ちがすっきりします。そして、そういった感情も自分の一部であると冷静に受け止めることができます。受け止めることができたら、「そんな自分は、どうやったら成長できる?」と考えることができます。だから悩んだり迷ったりしている人には、「それは悪いことじゃないんだよ。いつか自分の糧になってくれるんだよ」と伝えたいです。
お話しした通り、今年は勝負の1年です。個人としても同志社大学空手道部全体としても全力で取り組んでいきます。ぜひ一度、私たちの試合を見に来てください!