このページの本文へ移動
ページの先頭です
以下、ナビゲーションになります
以下、本文になります

“D”iscover -Campus-

Discover

葉っぱビジネスが女性の社会参画を後押しし、地域を変えた~同志社大学 若き研究者の挑戦~(後編)

2026年10月7日 更新

分野を横断してジェンダーとSDGsを学べる。多彩な視点と出会えることも同志社大学の魅力

SPRING_08.jpg (141902)

現在の研究は、学部時代に執筆した卒業論文がきっかけです。当時は同志社大学とは違う大学に在籍しており、国際系の学部で学んでいました。北米研究が専門のゼミに所属していたこともあり、「SDGs とジェンダー平等に関する研究ーカナダと日本の政府政策と企業経営の比較分析ー」というテーマで卒業論文を執筆しました。その際、様々な社会課題の根幹にはジェンダーの問題があり、持続可能な社会を築いていくためには、ジェンダーの視点が非常に重要であることを理解しました。そのため、大学院でもジェンダーの視点からSDGsについて研究したいと考えるようになりました。

そのような中、現在の指導教授でもある同志社大学政策学部の岡本由美子教授が、新たに大学院プログラム「サステイナビリティー共創プログラム-SDGsとジェンダー-」を立ち上げられることを知りました。このプログラムは、まさに私の求めていた研究領域であり、分野を横断しながらSDGs及びジェンダーについて学びを深めたいと考え、同志社大学大学院総合政策科学研究科を新たな学舎として選びました。進学後、実際に「サステイナビリティー共創プログラム-SDGsとジェンダー-」を受講させていただいたのですが、講義を通して上勝町と出会い、現在の研究に取り組むきっかけになりました。

また、総合政策科学研究科は、博士前期課程だと1学年あたり30人ほどの学生がいます。もちろん少人数制にもメリットはありますが、人数が多いからこそ多彩な視点を持ち寄ることができ、ディスカッションも活発になります。さらに総合政策科学研究科の場合、社会人の方も在籍されています。社会人の方と共に講義を受けながら、意見交換できる機会はなかなかありませんし、様々な経験をもとに違った視点から話してくださることは非常に興味深いです。このような学ぶ環境が整っていることも、この研究科ならではの魅力だと感じています。

SPRINGによる支援が研究を豊かなものに

SPRING_02.jpg (141886)
多彩な視点を持ち寄り、交流できることがSPRINGの魅力と語る井上さん

SPRINGには2025年度から採択され、支援を受けています。支援していただいている中でもありがたいのが、やはり経済面です。学会への参加や文献の購入など、研究を進める上で出費は尽きませんが、SPRINGによる支援のおかげで、それらをまかなうことができています。新たなフィールドワーク先を岩手県大槌町とウガンダに決めるに当たっては、候補地として福岡県やフィリピンでの事例についてもリサーチしていました。実際に候補地に足を運び、検討を重ねることができたのも、SPRINGによる研究費のおかげです。自分の目で見極めることができたからこそ、現在のフィールドワーク先を選定できましたし、充実した研究を進めることができています。

また、私は他大学から進学したということもあり、学内でのコミュニティが希薄でしたが、SPRINGでは採択を受けた大学院生の交流の場を設けてくださっているため、他の大学院生とも交流を深めることができるようになりました。分野はまったく違っても研究に対する姿勢など刺激をもらっていますし、自身の研究に新たな視座を得ることができるため、非常に貴重な機会になっています。

すべての人が適材適所で活躍できる社会の実現に貢献を

SPRING_07.jpg (141901)

現在は、博士論文の執筆に注力しています。理論的な部分についても考えを膨らませつつ、フィールドワーク調査を引き続き進めていきます。調査から得た知見は分析・検討し、上勝町の事例をベースとした、再現性のある女性のエンパワーメントによる地域活性化モデルを構築することが、今後の研究の目標です。

その先に見つめるのは、性別関係なく誰もが適材適所で活躍できる社会の実現です。ジェンダー平等な社会の実現も重要ではあると思いますが、私は一人一人が自分の能力を性別関係なく存分に発揮できる社会になってほしいと願っています。仮にジェンダーがその障壁になるのであれば、研究を通して解決に貢献したいと考えています。

大学院進学を悩んでいる学部生の方には、問いを大切にしてほしいことをお伝えしたいです。世の中には当たり前とされていることや、既存の枠組みでしか捉えられていない物事がたくさんあります。些細なことでも、当たり前を疑い、いつもとは違う視点から見つめてみると、色々な疑問や興味が湧いてくるはずです。学部4年間だけで学びを止めたくないという方は、ぜひ大学院への進学にチャレンジしてほしいです。大学院で学ぶ期間は決してムダでも回り道でもありません。未来への有益な投資であり、長い人生のなかでは十分に意味のある時間になるはずです。皆さんの挑戦を応援しています。