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スポーツ健康科学研究科 博士後期課程3年 大島惇史さんの研究論文が、「Frontiers in Human Neuroscience」に掲載されることが決定しました。

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'22年7月7日 更新
ヒトは様々な歩行環境に自身の歩行パターンを適応させることができます。これまでの研究では、そのような歩行適応に伴う下肢の動きの変化や単一筋レベルでの神経筋制御については調べられてきました。しかし、歩行には多くの筋が関与しているため、歩行適応の背後にある神経筋制御を理解するためには、多くの筋がどのように制御されているのかに目を向ける必要があります。そこで、我々は「筋シナジー」と呼ばれる「類似した機能を持つ筋のグループ」に着目し、その筋のグループの数、構成と1歩行周期内における活動パターンが歩行適応に伴いどのように変化するのかを検討しました。
実験参加者に左右分離型トレッドミルという特殊なトレッドミル上での歩行を課しました。この装置は右脚と左脚で速度が異なる歩行条件を作り出すことができます。この条件下で歩行し始めると、一時的に歩行パターンが乱れますが、数分後、通常歩行時の歩行パターンに近づくといった適応が生じます。本研究では右脚の歩行速度を左脚の1.8倍としました。この歩行課題中の各脚13筋より筋活動を計測し、それらに対して数理学的解析を施すことで筋シナジーを抽出しました。
その結果、以下の3点が明らかとなりました。まず、適応に伴い、歩行速度が遅い方の脚の筋のグループ数が4個から5個に増加しました。そして、歩行速度が速い方の脚では適応初期において筋のグループ数は変わらないが、そのうち1つの筋のグループを構成する筋群が変化しました。さらに、各脚で抽出されたいくつかの筋のグループの1歩行周期内での活動パターンは適応に伴い変化しました。
以上より、左右分離型トレッドミルでの歩行適応の背後には、筋のグループ (筋シナジー) レベルでの調節があることが示唆されました。今回得られた知見は、歩行適応の神経筋制御のみならず、ヒトに備わる優れた適応能力を紐解くことに貢献するものと考えられます。


Frontiers in Human Neuroscience - 外部サイト
上林研究所 オリジナルサイト

ヒトは様々な歩行環境に自身の歩行パターンを適応させることができます。これまでの研究では、そのような歩行適応に伴う下肢の動きの変化や単一筋レベルでの神経筋制御については調べられてきました。しかし、歩行には多くの筋が関与しているため、歩行適応の背後にある神経筋制御を理解するためには、多くの筋がどのように制御されているのかに目を向ける必要があります。そこで、我々は「筋シナジー」と呼ばれる「類似した機能を持つ筋のグループ」に着目し、その筋のグループの数、構成と1歩行周期内における活動パターンが歩行適応に伴いどのように変化するのかを検討しました。
実験参加者に左右分離型トレッドミルという特殊なトレッドミル上での歩行を課しました。この装置は右脚と左脚で速度が異なる歩行条件を作り出すことができます。この条件下で歩行し始めると、一時的に歩行パターンが乱れますが、数分後、通常歩行時の歩行パターンに近づくといった適応が生じます。本研究では右脚の歩行速度を左脚の1.8倍としました。この歩行課題中の各脚13筋より筋活動を計測し、それらに対して数理学的解析を施すことで筋シナジーを抽出しました。
その結果、以下の3点が明らかとなりました。まず、適応に伴い、歩行速度が遅い方の脚の筋のグループ数が4個から5個に増加しました。そして、歩行速度が速い方の脚では適応初期において筋のグループ数は変わらないが、そのうち1つの筋のグループを構成する筋群が変化しました。さらに、各脚で抽出されたいくつかの筋のグループの1歩行周期内での活動パターンは適応に伴い変化しました。
以上より、左右分離型トレッドミルでの歩行適応の背後には、筋のグループ (筋シナジー) レベルでの調節があることが示唆されました。今回得られた知見は、歩行適応の神経筋制御のみならず、ヒトに備わる優れた適応能力を紐解くことに貢献するものと考えられます。


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TEL:0774-65-6030
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