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【新島塾】「読書から始まる知の探究」林田先生セッション 兵庫フィールドエクスカーション①

'23年2月27日 更新

新島塾「読書から始まる知の探究」    林田先生セッション 兵庫フィールドエクスカーション_1日目

 12月10日、11日の2日間、新島塾3期生・4期生は「読書から始まる知の探究」林田教授(理工学部)セッションの一環として、兵庫県淡路島・神戸市においてフィールドエクスカーションを実施しました。本セッションのテーマは「自然災害の記憶を探る―現在は過去の鍵、過去は未来の鍵」です。今回のエクスカーションでは兵庫県南部地震で出現した地震断層が保存されている淡路島、被災現場となった神戸市をめぐり、阪神・淡路大震災の背景や、今後の地震に備えるための防災知識を学ぶことを目的としました。

 初日は9時30分に大阪駅に集合し、バスで神戸淡路鳴門自動車道の淡路SAまで移動しました。淡路SAでは兵庫県南部地震の震央が明石海峡大橋の位置であったことや、淡路島西岸に延びる野島断層が六甲山の麓につながっていることを実際の位置関係と地図を見比べながら確認しました。その後、再びバスに乗り込み北淡震災記念公園(野島断層保存館)へと向かいました。

 野島断層保存館では見学に先立って、実際に兵庫県南部地震を体験された学芸員の方のお話を伺いました。1995年1月17日早朝、地鳴りが響き渡ったあと、縦揺れに続いて横揺れが北淡地域を襲いました。北淡地域では民家の3分の1が全壊、3分の1が半壊するという甚大な被害が発生しましたが、近所同士の協力や消防団の活躍により被害を最小限に食い止めることができたそうです。学芸員の方は普段から大事にすることとして、「一人ひとりが備えること・家族を大切にすること・近所の人と仲良くすること」の3点を挙げられました。その後、断層保存ゾーンに移動し、実際に野島断層を観察しました。土の地面のみならず排水溝も当時のまま保存されており、地面が隆起し右に横ずれしたことをはっきりと見てとることができました。断層の断面を見ることができるトレンチ展示では、断層両側の土の種類の違いを観察したり、複雑な地層がどのように出来上がったのかについての解説を受けたりしました。最後に、断層がすぐ真横を通っているにもかかわらずほとんど壊れなかった民家(メモリアルハウス)を見学し、地震によって家屋がどのような被害を受けるのかを学びました。事前の講義によって日本列島が東西に圧縮されているという事実は知っていましたが、その影響によってできた断層を実際に見ることで、大地の力の凄まじさやそれを前にした時の人間の無力さを再認識しました。

 その後、北淡震災記念公園を出発し、江崎灯台に向かいました。江崎灯台は観光地としても有名ですが、灯台へと続く階段には兵庫県南部地震の際にできた断層のずれがはっきり残っています。一目でわかるほどの石段のずれから、当時の地震による被害の大きさを推し量ることができました。

 ホテル到着後は、選択した課題図書に基づく小グループに分かれ、実際に現地に来て見たことや考えたことを整理し、1月の発表に向けた準備を行いました。ある班では各班員が課題図書の中で印象に残った部分を発表し、共助(地域単位での協力や支援体制)の重要性や、被害の波及度合いを下げるための方策について議論を交わしました。エクスカーション2日目に向けて、それぞれの塾生が探究すべきテーマを具体化し1日目を終えました。

今回のトピックスは、以下の塾生が中心となって作成しました。
新島塾4期生 大倉さん(神学部)
新島塾4期生 平山さん(法学部)
新島塾4期生 武田さん(法学部)
新島塾4期生 谷口さん(経済学部)
(事務局・高等研究教育院事務室)

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会場風景1
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新島塾「読書から始まる知の探究」    林田先生セッション 兵庫フィールドエクスカーション_1日目

 12月10日、11日の2日間、新島塾3期生・4期生は「読書から始まる知の探究」林田教授(理工学部)セッションの一環として、兵庫県淡路島・神戸市においてフィールドエクスカーションを実施しました。本セッションのテーマは「自然災害の記憶を探る―現在は過去の鍵、過去は未来の鍵」です。今回のエクスカーションでは兵庫県南部地震で出現した地震断層が保存されている淡路島、被災現場となった神戸市をめぐり、阪神・淡路大震災の背景や、今後の地震に備えるための防災知識を学ぶことを目的としました。

 初日は9時30分に大阪駅に集合し、バスで神戸淡路鳴門自動車道の淡路SAまで移動しました。淡路SAでは兵庫県南部地震の震央が明石海峡大橋の位置であったことや、淡路島西岸に延びる野島断層が六甲山の麓につながっていることを実際の位置関係と地図を見比べながら確認しました。その後、再びバスに乗り込み北淡震災記念公園(野島断層保存館)へと向かいました。

 野島断層保存館では見学に先立って、実際に兵庫県南部地震を体験された学芸員の方のお話を伺いました。1995年1月17日早朝、地鳴りが響き渡ったあと、縦揺れに続いて横揺れが北淡地域を襲いました。北淡地域では民家の3分の1が全壊、3分の1が半壊するという甚大な被害が発生しましたが、近所同士の協力や消防団の活躍により被害を最小限に食い止めることができたそうです。学芸員の方は普段から大事にすることとして、「一人ひとりが備えること・家族を大切にすること・近所の人と仲良くすること」の3点を挙げられました。その後、断層保存ゾーンに移動し、実際に野島断層を観察しました。土の地面のみならず排水溝も当時のまま保存されており、地面が隆起し右に横ずれしたことをはっきりと見てとることができました。断層の断面を見ることができるトレンチ展示では、断層両側の土の種類の違いを観察したり、複雑な地層がどのように出来上がったのかについての解説を受けたりしました。最後に、断層がすぐ真横を通っているにもかかわらずほとんど壊れなかった民家(メモリアルハウス)を見学し、地震によって家屋がどのような被害を受けるのかを学びました。事前の講義によって日本列島が東西に圧縮されているという事実は知っていましたが、その影響によってできた断層を実際に見ることで、大地の力の凄まじさやそれを前にした時の人間の無力さを再認識しました。

 その後、北淡震災記念公園を出発し、江崎灯台に向かいました。江崎灯台は観光地としても有名ですが、灯台へと続く階段には兵庫県南部地震の際にできた断層のずれがはっきり残っています。一目でわかるほどの石段のずれから、当時の地震による被害の大きさを推し量ることができました。

 ホテル到着後は、選択した課題図書に基づく小グループに分かれ、実際に現地に来て見たことや考えたことを整理し、1月の発表に向けた準備を行いました。ある班では各班員が課題図書の中で印象に残った部分を発表し、共助(地域単位での協力や支援体制)の重要性や、被害の波及度合いを下げるための方策について議論を交わしました。エクスカーション2日目に向けて、それぞれの塾生が探究すべきテーマを具体化し1日目を終えました。

今回のトピックスは、以下の塾生が中心となって作成しました。
新島塾4期生 大倉さん(神学部)
新島塾4期生 平山さん(法学部)
新島塾4期生 武田さん(法学部)
新島塾4期生 谷口さん(経済学部)
(事務局・高等研究教育院事務室)
お問い合わせ先
同志社大学新島塾(事務局 高等研究教育院事務室)
TEL:075-251-3259
FAX:075-251-3152
E-mail:ji-ktken@mail.doshisha.ac.jp
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