学長紹介
学長からのごあいさつ
近代日本を代表する偉人や知識人は何人もいますが、本学の設立者・新島襄ほど冒険的な生涯を送った人はいません。新島はその情熱によって多くの人に影響を与え、また、多くの人に助けられる中で、冒険的な生涯を生き抜きました。そして同志社を土台とする教育を通じて、そこで学ぶ者にも、型にはまることなく挑戦することの大切さを伝えたのでした。「倜戃不羈なる書生を圧束せず」(倜戃不羈は、才気にあふれ、独立心が旺盛で、常軌では律しがたいという意味)という新島の遺言は、同志社教育の神髄を表しています。時代の常識に安住することなく、挑戦し続けることは同志社に託された固有のミッションであり、その冒険を先導するのが学長としての務めであると考えています。
現実を見渡せば、気候変動や経済格差の拡大、差別や紛争の問題など、深刻な課題が私たちを取り囲んでいます。いかに困難であろうとも、これらの課題に向き合い、解決していかなければ、次の50年において、日本のみならず、世界はいっそう深刻な状況に陥る可能性があります。科学技術や学問的知見を適切に用いて、よりよい社会を創るため、今ほど、良心を持った人物が必要とされている時代はありません。教育や研究を通じて、時代の課題に積極果敢に挑戦する良心の実践者を本学は輩出したいと願っています。
2025年、同志社は創立150周年を迎えます。同志社大学はこれからどのような大学になるのでしょうか。晩年の新島は大学設立のために奔走しながらも、それを見ることなく1890年にこの世を去りましたが、最晩年の新島が大学の理想像として頻繁に用いたのが「深山大沢」という言葉です。「深山大沢、龍蛇を生ず」(「龍蛇」は大人物のこと)や「我が校をして深山大沢のごとくになし、小魚も生長せしめ、大魚も自在に発育せしめ」は、その代表的なものです。「深山大沢」を現代的に言い換えれば、「様々な個性を生かし育む、多様性と驚きに満ちた環境」となるでしょう。同志社大学が目指すべき姿を「深山大沢」は端的に示しています。
「深山大沢」の理想は、現在のキャンパスにとどまるものではありません。同志社大学はこれまで約37万人の卒業生を輩出し、各界で活躍する卒業生たちが相互につながり、本学を支えてくれています。世代を超えてつながる同志社コミュニティは、大きな可能性を持った「深山大沢」であると共に「良心の共同体」であると言えるでしょう。
150年という長い歴史に刻まれた先達たちの歩みを振り返りながら、今、私たちは現在の単なる延長ではない「新しい未来」に向かおうとしています。同志社の新しい未来。それは、本学の学生、教員・職員、卒業生、その一人ひとりが関わることによって形をなしていきます。新たな冒険が今また始まろうとしています。
学長略歴
小原 克博(こはら かつひろ)
生年月日 | 1965年生まれ |
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学 位 | 博士(神学)(同志社大学) |
学 歴 | 1989年3月 同志社大学神学部 卒業 1992年3月 同志社大学大学院 神学研究科 組織神学専攻 博士課程(前期課程) 修了 1996年3月 同志社大学大学院 神学研究科 歴史神学専攻 博士課程(後期課程) 修了 |
職 歴 | 1992年4月 日本基督教団札幌北光教会 担任教師(~1996年3月) 1996年4月 同志社大学 神学部 助手(~1997年3月) 1997年4月 同志社大学 神学部 専任講師(~2000年3月) 2000年4月 同志社大学 神学部 助教授(~2003年3月) 2003年4月 同志社大学 大学院神学研究科 博士前期課程 助教授(~2004年3月) 2004年4月 同志社大学 神学部 教授(~現在) 2004年4月 同志社大学 大学院神学研究科 博士前期課程 教授(~現在) 2013年4月 同志社大学 大学院神学研究科 博士後期課程 教授(~現在) 2020年4月 同志社大学 神学部長(~2024年3月) 2024年4月 同志社大学 第35代学長(~現在) |
研究分野 | キリスト教思想、宗教倫理、一神教研究 |
著書 | 『ビジネス教養として知っておきたい世界を読み解く「宗教」入門』(日本実業出版社、2018年) 『一神教とは何か-キリスト教、ユダヤ教、イスラームを知るために』(平凡社新書、2018年) 『宗教のポリティクス-日本社会と一神教世界の邂逅』(晃洋書房、2010年) 『神のドラマトゥルギー-自然・宗教・歴史・身体を舞台として』(教文館、2002年) 等 |
対外役職 |
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同志社大学ビジョン2025
「同志社大学ビジョン2025」は、同志社創立150周年を迎える2025年に向けて、創立者・新島襄が同志社英学校を設立した原点に立ち返りながら、同志社大学の進むべき行路を共有するための基本理念として公表いたしました。
本学が優先的に取り組む6つのテーマを掲げ、これらのテーマに関わる個々の具体的な施策に順次取り組んでいます。
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同志社大学 2025 ALL DOSHISHA 募金
募金事業では、ビジョン推進はもとより経常的な取組みである奨学金給付や課外活動支援、施設設備整備に対する募金活動を行い、学生の支援を行ってまいります。
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お問い合わせ |
学長室庶務課 TEL:075-251-3110 |
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