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聖書のことば

聖書のことば

※大学開講期間中、毎月更新いたします。(休講期間 2月、3月、8月、9月を除く)
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10月

2025年10月 聖書のことば  (118841)

イエスが来て真ん中に立ち、「あなたがたに平和があるように」と言われた。

ヨハネによる福音書20:19

《解説》
 初めてコンパスを使う算数の時間。円を書くのに苦戦している児童たちに教師が「ポイントは針」だと教えました。鉛筆があっちこっちに躍ってしまい綺麗に描けないのは、中心を意識していないからだと。中心をきちんと据えることが要だ。そこに気づけば、あとは自在にコンバスを操れるようになります。
 イエスが十字架刑に処せられた際、側近の弟子は身を隠しました。自分も捕えられるかもしれない恐怖と不安。慕っていたはずの師に最期まで従えなかったという後悔と無念。複雑の感情に打ちひしがれ、戸に鍵をかけ息を潜めるように集まっていました。そこへ復活したイエスが現れます。彼らの真ん中に立ち「シャローム」と言葉をかけるのです。これは日常挨拶であり相手の平安を祈る意味があります。恐れと絶望の殻に閉じ込められた人々の中心にやって来て、イエスは心の安らぎを告げます。このイエスの存在に弟子たちは力づけられたのです。
 物事の中心に何を置くか。人生の指針を何にするか。大学生活はその問いに向かい合う時間でもあります。私たちの真ん中で呼びかけられるイエスの言葉に、耳を傾けてみませんか。

(キリスト教文化センター チャプレン : 仲程 愛美)